2015年8月27日

入れ歯なんて恥ずかしいと思っている方

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 はじめからインプラントやブリッジを希望する患者さんの中には、自分が入れ歯になることが嫌だと思っている人も多いと思います。

 その意思が固くどうしようもないものであれば、仕方がないのですが、入れ歯専門の技工士としては、インプラントやブリッジに着手する前に一度は入れ歯も試してみようと思っていただきたいと思います。

 なぜかといいますと、確実にインプラントやブリッジがうまくいくとは限らないからです。もしうまくいかなかった場合には、その後の手段は以前よりも悪い状態での入れ歯にするしかなくなります。
 それならば最初に試しに入れ歯をやってみるほうが得策です。歯をひとつも触らないで型だけとって入れ歯を入れられます。嫌ならはずせばいいだけですし、何とかいけそうならばしばらく続けて使ってみたらいいのです。それでやっぱり入れ歯よりもインプラントやブリッジにしたければ方向転換すればいいのです。

 はじめに入れ歯が使えるかどうか確認してから、リスクはあるけどやってみたいインプラントやブリッジにされるのが、賢い方法だと思います。
 また、入れ歯は見た目に恥ずかしいから、と思っている患者さんもいるかと思いますが、今では多くのメーカーから良い人工の歯が出ていますので、入れ歯だとは思われないですし、逆に元の自分の歯よりも良いと言う患者さんも多いです。
 針金のバネのようなものも無しで入れ歯が作れますので、先入観で入れ歯はダメだと思わずに、一度入れ歯専門の歯医者を訪ねてみてください。サンプルなども見せてもらえば、納得できるかと思います。



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入れ歯からイヤな臭いがする人

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 入れ歯を長年使われていたり、入れ歯の洗浄をあまりされていないような場合には、どうしても異臭がすることがあります。

 これは、入れ歯の土台の部分のプラスチックに原因があります。この部分のプラスチック樹脂は吸水性があり、顕微鏡なのでよく見ると多数の穴が空いています。
 そこに、さまざまな食べ物のカスがつまりますし、ワインやカレーなどは着色してしまいます。

 プラスチック樹脂である限りどうしようもないことで、対応策としては、毎日寝る前に1回はきれいに洗浄していただくということになります。

 あるいは一番汚れが落ちやすいのは、超音波洗浄器で洗浄することです。メガネの洗浄に使われるようなものでは少し弱いので、もう少し力の強い超音波洗浄器で中性洗剤を少し入れて洗浄すると、かなり汚れはとれます。

 ただ長年使うとどうしてもプラスチックの樹脂自体が表面から劣化していきますので、いずれ入れ歯は作り直されるのがいいかと思われます。

 今まで慣れて使いやすかった入れ歯を作り直すのは嫌だというお気持ちはわかりますが、口の中の衛星上の問題もありますので、10年以上経てば作り替えられたほうがいいかと思います。

 少しでも長く使いたいということでしたら、プラスチックではなく土台が金属でできた金属製の入れ歯がおすすめです。これですと、金属部分は汚れもつきにくいですし、着色もしません。

 きれいに洗浄すれば、臭いもしないと思います。そして、人工の歯の部分だけすり減ってきたら交換すればいいのです。すると、土台は変わらないまま長年同じ入れ歯で過ごすこともできます。

 臭いが一番気になる方には、できるだけ金属部分の面積の多い金属製の入れ歯が最もおすすめです。



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入れ歯は何年持つか、どれくらいで作り替えか

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 入れ歯がどれくらいの年数使えるのか、何年経ったら作り替えなくてはいけないか、というご質問は多くの患者さんからお受けします。

 一概には言えないのですが、プラスチックの入れ歯ならば3年~5年、金属製の入れ歯なら5年以上は問題なく使えるとお答えしています。中には一度作ったら一生使えると思っている患者さんもいますが、たとえ総入れ歯であったとしても一生使えるということはないかと思います。

 プラスチックの入れ歯は、プラスチック自体が樹脂で出来ていまして、水を吸う吸水性があるため、どうしても素材として劣化しやすい材料となります。そのためプラスチックは長期間使うと、変形もしますし、着色もし、汚れも着きます。
 中には10年~20年も1つのプラスチックの入れ歯でずっと過ごされている人もいますが、まず衛生的な面ではあまり良くないと言えますし、機能性の面でもおそらく歯ぐき部分は少し合わなくなっている可能性が高いですし、かみ合わせもすり減っているでしょうから、もう一つ新しく作り替える方がいいのではないかと思います。

 金属製の入れ歯の場合には、金属自体は丈夫で問題ないので、言ってみればずっと使えます。
 ところが、金属製の入れ歯でもプラスチックの部分は多いので、この部分が劣化していき大きな変化があった場合には、プラスチック部分だけの修理をするか、あるいははじめから作り直したほうがいい場合もございます。

 そして、入れ歯を作り替えなくてはいけない一番多い原因は、残っている歯が抜けてしまったり治療をしなくてはいけなくなり、形が変わってしまうことです。つまり、残った他の歯が変化するので入れ歯が合わなくなってしまい新しく入れ歯を作らないといけなくなるのです。で
 すからもしあまり良くない歯が残っている場合には、高価な金属製の入れ歯を最初から作るのではなく、その良くない歯を治療してから最後に金属製の入れ歯を作った方がおすすめです。
 費用を全くきにしないという人は最初から金属でもいいと思いますが、プラスチックでも充分良い入れ歯はありますので、まずそちらで入れ歯に慣れていただき、その後もっと快適な金属製の入れ歯にすればよりいいのではないかと考えます。



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ひびが入った入れ歯

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 入れ歯を長期間使っていると、ピキッと割れたような音がして、入れ歯のひびが入るような経験もされた方はいらっしゃると思います。
 入れ歯はプラスチックでできている部分が多いので、固い食べ物を食べたときなどに一瞬だけ強い力がかかり、割れたりひびが入ったりします。

 こんな時、ひびぐらいだから少しくらい放っておいても大丈夫だと判断しないで、まず歯科医院へ連絡してください。少しのひびでも、次にまた同じ部分で強くかんだ際には、入れ歯が折れたり、真っ二つに割れたりすることも予想されます。
 そうなると、修理してもなんだかかみ合わせが前と違うというようなことにもなりますし、完全に元通りにはなりにくいです。ひびの状態で修理をすれば、かみ合わせもほとんど変化はなく、また元通りの入れ歯として使っていけると思います。

 また、入れ歯の人工の歯の部分だけが強くかんでいるために、ひびが入っている患者さんもいらっしゃいます。これはしっかりとかんでいる証拠でもありますが、この場合も人工の歯の部分だけをできるだけ早めに入れ替えてもらってください。
 そのまま放置していると、歯の部分だけではなく、入れ歯の土台部分までひびが入ってくる可能性は高いです。そして、人工の歯を修理した場合には、新しい歯になってかみ合わせも若干変わりますので、何度かのかみ合わせの調整が必要になってくるかと思います。
 かみ合わせは非常に大切ですから、面倒だと思わないでしばらく通ってみてください。

 一番大変なのは、ひびが入った入れ歯をそのままにしていて、ある時入れ歯が壊れて、はじめから新しい入れ歯を作り直さなくてはいけない時です。
 入れ歯を作るのに1ヵ月はかかりますし、調整にも何度も通わなくてはなりません。入れ歯というのは、少し調子が変わったなと思ったら、早め早めに調整に行くのが一番良い方法だと思います。



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自由診療で作ってもうまくいかない入れ歯

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 保険診療ではなく、自由診療で作れば入れ歯がうまくいくと考えている患者さんも多いのですが、自由診療で作ったからといって、決してうまくいくとは限りません。
 ドクターの知識や経験がまず大切ですし、相性というのもあるかと思います。お互いにうまくコミュニケーションをとりながら作っていかなくてはなかなか成功しないので、会話はとても大切ですし、信頼関係も必要になってきます。
 嫌だと思っているドクターに入れ歯を作ってもらっても、さてうまくいくかどうかは疑問です。

 ただ自由診療で専門的に入れ歯を提供しているドクターや技工士の場合には、比較的どのような症例の患者さんでもうまく作って終えることが可能ではないかと思います。
 おそらく入れ歯を作る段取りや進行もスムーズですし、これまでいろいろな症例の患者さんを治療してきた経験数が多いので、余程難しい症例の患者さんでもなければ、安心して治療を受けることができると思います。

 また入れ歯もさまざまな種類があり、自由診療ではその中から好きなものを選ぶことができますし、言葉通りに自由な診療ですから、通常とはことなる特別な注文もすることが可能になってきます。
 入れ歯を専門的に取り扱っている歯科医院では、その医院独自の入れ歯を提供しているところも少なくないと思います。
 その入れ歯が自分に合っているかどうかは、一般の患者さんではわかりにくいですし、最終的には実際にやってみる以外に実感できないと思いますが、さまざまな入れ歯をきちんと紹介してくれる医院は良いところだと思いますし、自分の目で実際に見て、さわって、想像して選ぶというのはわからないながらも非常に重要なことだと思います。
 そしてドクターにいろいろ質問を投げかけて、しっかりと返答してもらえる医院であれば、信頼してもいいのではないかと考えます。



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自由診療ならうまくいくか」
 「ひびが入った入れ歯」

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保険診療で作った入れ歯はダメだったけど、自由診療ならうまくいくか

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 これは一概には言えません。必ずしも自由診療でうまくいくとは限らないです。
 ただ、自由診療でしたら、その患者さんに合わせたやり方で入れ歯を作れますし、調整も何度もできますので、うまくいく可能性は高いと思います。

 保険診療での入れ歯治療は、おくまで失った歯の部分を補うことが中心の治療ですので、入れ歯を快適にするための治療ではありません。機能的にも審美的にも最低限入れ歯に必要な作用を与えるだけで十分であって、それ以上を求めて製作するものではないのです。

 ごく簡単に言いますと、完全オーダーメイドの入れ歯作りではなく、既製品の入れ歯作りとでも言いましょうか。
 治療の仕方や作り方が保険制度により決められてしまっているのです。そのような意味で、患者さん個人に合わせたぴったりの入れ歯を作るというのは、非常に難しくなると思います。

 ただ、保険診療で何度入れ歯を作っても、ドクターから難しいと言われている人や、たくさんの歯科医院でも難しかった人というのは、自由診療専門の医院で入れ歯を作っても難しいことは変わらないと思います。
 でも難しいですが、専門的に取り組んでいる技術や経験がありますし、患者さんの症状に合わせて、自由な発想で臨機応変に入れ歯を作ることができますので、なんとか成功させることができるのではないかと思います。
 また成功するまで取り組んでいかなければならないとも言えます。このような患者さんの場合、もともとの自分の歯と変わらないくらい快適に入れ歯が使えるというのは難しいと思いますが、一日中付けていても苦ではなく、食べ物を食べられて、見た目にも問題なければ、入れ歯としてはまずまずではないかと思います。



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夜中入れ歯ははずすか、つけるか

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 入れ歯をされている患者さんからよく聞く質問の一つに、寝る時には入れ歯ははずしておくべきか、つけておくべきか、というものがあります。答えは、人それぞれです、というのが正直なところなのですが、入れ歯を入れておいたほうがいい症例はいくつかございます。

 それは、かなりご高齢になられた患者さんの場合に、夜中にトイレに行かれる際に、入れ歯をいれていないと平衡感覚を失ってころんでしまう場合があるので、付けて寝てくださいとお伝えしています。また残っている歯が数本あり、飛び石のように離れて残っている場合に、夜中寝ているときに歯ぎしりなどで強くかむようなことがありますと、その歯が強く動かされまして、早々にグラグラ動き出すかもしれません。ですので、残った歯を守るという意味で寝る時も入れ歯を入れてくださいとお伝えする場合もあります。

 寝ている時は口が乾くのに、さらに入れ歯を入れるとなおさら口が乾燥するので嫌だというご意見もありますが、残った歯を守ることと、入れ歯を入れずに立ち上がって腰がぬけてしまうようなことも考えられますので、それよりも入れ歯を入れるのに慣れていただいたほうがいいかと考えております。

 しかし、どうしても入れ歯を入れたら眠れない場合や、精神的に強く苦痛を感じるという場合には、睡眠の方が体全体にとって大切ですから、その場合には、睡眠をとることを最優先にしていただきたいと思います。入れ歯のために体が悪くなっては本末転倒ですから、まずは睡眠を第一に考えていただいて、次に歯を守るというスタンスでいいかと思います。



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自由診療ならうまくいくか」

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入れ歯が入りにくい

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  新しく作った入れ歯が口の中にうまく入らないという時があります。まず考えられるのは、型取りが悪かったということ。
 次に技工士の技術が悪かったこと。他には、患者さんの残っている歯が動いてしまったこともあります。入れ歯作りで入れ歯が入りにくいことは、よくあることですが、患者さんにお渡しするときにしっかりと調整して入るようにしなくてはいけません。
 30分以上もかけて、いろいろ削りまくっても入りにくいような入れ歯は、作り直した方がいいと思います。通常は数分の調整で入るものでないと、先ほど書いたような問題が起こっていると考えていいと思います。

 また、入れ歯が入りにくいというのは、反対に考えますと、入れ歯がきつくてはずしにくいとも言えます。このような、はずしにくい入れ歯というのは、作り手の技工士が歯に対して強く引っかけすぎている場合が多いです。
 入れ歯は残っている歯に負担をかけないと維持できないので、抜けている歯の前後の歯に引っかけをすることが多いですが、このバネのような引っかけが歯を必要以上に強く引っかけているために、はずれにくくなっているのです。
 この状態は残っている歯にとっては危険ですから、すぐに弱めていただきたいと思います。

 保険で作る入れ歯に限らず、バネのような引っかけを使う入れ歯が一般的ですが、これはしっかりと入れ歯を固定する力はありますが、固定する力が強いために逆に歯を弱らせてしまっているように思います。
 ドクターの注文で確実に固定するように言われているのかもしれないですが、このバネの引っかけは、ほとんどのケースで力が強すぎると思います。そこまで強い力で歯に固定しなくても入れ歯はうまく使うことが可能なのです。
 ですから私どもではバネの引っかけは基本的に使いません。使わなくとも作れる入れ歯があります。
 入れ歯がきついとか、出し入れしにくいと感じている患者さんはぜひ一度、バネのない入れ歯を試していただきたいと思います。



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透明感のある歯ぐきか、透けない歯ぐきか

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 入れ歯には、土台となる部分にピンク色のプラスチックの樹脂が必要となります。
 このピンク色の土台(床)部分を嫌だと思われる患者も大勢いらっしゃいます。しかし、入れ歯にとってこの土台部分は大変重要なところで、歯が抜けた歯ぐきで力強くかむためには、どうしてもある程度幅広い土台が必要となってきます。土台部分が細いと、かんだ時に歯ぐきが痛みますし、入れ歯自体の安定感がなくなってきます。
 不必要に大きな土台は必要ないのですが、適当な幅の土台は必ず必要となります。

 そして、このピンクの色にはさまざまありまして、当然、歯ぐきの色に合わせようとするのですが、患者さんのお好みもあるかと思います。
 だいたい保険で作る入れ歯の多くは、透明感の少ない薄いピンク色の入れ歯が多いと思います。当医院では透明感の高い、ご自身の歯ぐきの色が反映されるごく薄いピンク色を使用しています。
 中には、完全に透明感のないようなピンク色で少し赤い色の歯ぐきを求める患者さんもいますが、多くの患者さんはあまり目立たないことを望みますので、透明感が高いほうがよろしいのではないかと思います。

 金属製の入れ歯を作られる場合には、その金属の色が歯ぐき部分に反映されるかもしれないことがありますので、濃いめのピンク色のプラスチックで処理して、入れ歯が暗くならないように、金属色がでないように気を付けてお作りしています。
 保険の入れ歯で使用しているバネのような金属が丸見えの状態の入れ歯には決してしませんので、安心していただけたらいいかと思います。

 また、とにかく歯ぐきのピンク部分が絶対嫌だと言う患者さんもいらっしゃいまして、そのような方の場合には、歯ぐき部分のない、人工の歯だけの入れ歯をお作りします。
 ただし、これは入れ歯の強度の面では弱くなってしまいますので、ひびが入ったり、割れたりすることもあるかもしれないので、ご了承してくださいとお伝えしています。



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歯の色が自分の歯の色と全く合っていない入れ歯

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 入れ歯で入れた人工の歯の色が、天然の自分の歯の色とはかなり違っていて、なんだか変な仕上がりになっている入れ歯があります。
 入れ歯に使われる人工の歯にはさまざまな種類のものが現在ではありますが、それでも天然の歯が個性的な色である患者さんの場合には、製造されている入れ歯用の人工の歯ではとても合わない場合があります。

 多くの患者さんは、市販されている人工の歯から選んでも充分に色は合うのですが、このような特殊な色の天然の歯に合わせるには、差し歯を専門に作っている歯科技工士に頼んで、特別に色を合わせた人工の歯を作ってもらうこともございます。 
すると、入れ歯でも自分のもともとの歯のようになりますので、何の違和感もなくなります。
 おそらく一般の方でしたら誰が見ても天然の歯か入れ歯かわからないと思います。

 また、入れ歯に使う人工の歯は、作ったはじめは、非常にピカピカに磨かれた状態で光っていますが、しばらく入れ歯を使っていくと、表面に色がついたり、ガサガサしてきたりもします。これは人工の歯はプラスチックの樹脂でできているので、傷が付きやすく汚れやすい性質があります。
 食事のたびにきれいに洗っていたら、それほど入れ歯に汚れはつかないのですが、あまりきれいに洗っていなかったり、着色しやすい食べ物を多く食べますと、歯の表面が黄色く黄ばんできたり、茶色く黒ずんだりします。
 そのようなことで天然のご自分の歯とも色が合わなくなる場合もございます。

 入れ歯の場合には差し歯のように、全く色が付かないというわけにはいかないので、二日々の洗浄を行うことをおすすめします。
 食べたらすぐに洗うというのが理想ですが、なかなかそうはいかない人は、自宅に超音波洗浄器を置かれてその中で中性洗剤にて洗浄することをおすすめします。この方法が入れ歯の着色を防ぐうえでも良い方法です。



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左右対称を求める人

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 患者さんの中には、歯並びに強いこだわりのある方もいらっしゃいまして、左右がほぼ同じように見えるように希望する患者さんもいます。
 こちらとしましては、できる範囲で左右均等に見えるように並べるのですが、アゴの形や唇の左右対称性などにより、どうしても均等には見えない場合があります。

 それでもやはり左右均等に見えるように希望されますので、細かい微調整を繰り返しながら、顔や唇に合わせた形で均等に見える位置を探して、並べていきます。数回この作業を繰り返すことで患者さんも納得できるくらいの歯並びになれば、そちらで仕上げることになります。

 でき上がった入れ歯は、入れ歯だけを見れば、とても左右均等な歯並びでは決してないのですが、患者さんの口の中に入ったときには、お口に合わせた左右対称性がバランス良くとれています。
 たまに入れ歯だけを見て、歯並びが変だという患者さんも中にはいますが、それは口の中に入ったときにはきちんと馴染んでいますので、入れ歯だけで歯並びは
判断しないでくださいとお伝えしております。

 左右対称性を求める患者さんは審美的な意識も非常に高いので、作るうえでこちらも緊張しますし、やりがいもあります。ただ、注文通りに絵に描いたような左右対称性に歯を並べますと、多くの患者さんは何か固いイメージなので、もう少し馴染むようにでも左右対称に並べ直してくださいと言われます。
 それで唇に合わせた形で少し崩しながらきれいに並べますと、ほとんどの人はこちらの方がいいですと、お答えになります。

 歯並びというのは、歯並びの問題だけでなく、むしろ唇や顔全体のイメージの方が重要かもしれません。歯科医院に常駐していない普通の技工士は、患者さんの唇も顔も見ずに作っているわけですから大したものだと思います。
 私は患者さんを見ながら作る方が左右対称にもしやすいですし、今では患者さんを見ないで並べるなんてちょっと考えられない状態であります。
 患者さんを直接見て、できればお話ししながら、その患者さんが本当に求めている歯並びはどんなものかをさぐります。患者さんの言葉をよく聞いて自分で患者さんの気持ちをつかんでからイメージして並べる方法というのが、一番早道であると今では思っています。



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歯並びは自然派か人工的な審美派か

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 入れ歯であれ、差し歯であれ、ある程度の大きさの技工物を新たに作る場合には、歯並びもお好きなように並べることも可能になってきます。すべてご要望通りとはいかないですが、かなり自由に変更することもできます。

 その際に、患者さんのご要望をお聞きするのですが、患者さんの好みはだいたい2つの傾向があります。
 人工的に左右対称にきれいに並べた歯並びを好む人と、作った歯に見えないように自然な歯並びにすることを好む人の、2パターンです。どちらを選ばれるかは、患者さん次第ですので、われわれはあまり何も言わずに、ご希望を聞いています。

 どちらかというと、自然な歯並びよりも、少し人工的にきれいに並べた歯並びを選ばれる患者さんが多いです。完全に左右対称のシンメトリーにするとあまりに作った感じがして、口元や顔に合わないことが多いので、その患者さんの口元になじむような形で左右ともきれいな歯並びにされる方がほとんどです。

 腕もありこだわりも強いドクターや歯科技工士ほど、歯並びというのは自然なイメージの歯並びが一番正しいと考えて、そのように作ることが多いですが、患者さんと直接お話ししてきたこれまでの経験から言いますと、患者さんはそんなに自然なイメージを希望されてはいなくて、それよりもむしろきれいに整然と並べられた歯並びを望まれるほうが多いように思います
 。医療側のプロの意向と患者さんの意向がすれ違っている良い例だと思いますが、本当の患者さんの望みを聞いて実践するほうが喜ばれるのではないかと思います。

 技術的には自然な歯並びというのは非常に難しいものですが、結果、患者さんがどうせならもう少しきれいに治してもらってもよかったと思ったら意味がないので、よくよく話をお聞きして、あるいは2パターンの歯並びを試してみて、最終的に好みの歯並びにすればいいかと思います。
 そのようなことをわれわれやってきた中で、結局、整然としたきれいな、矯正治療をしたような理想的な歯並びを好む患者さんが多いと思っています。ですので、希望のない人には、まず理想的な歯並びで最初の歯並びを提供しています。



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入れ歯で若返り

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 比較的大きな入れ歯を前歯に入れる患者さんの場合には、ガラッと顔のイメージが変わることがあります。
 当然、歯並びは良くなるのですが、これまでのイメージと変わり過ぎるので嫌だという患者さんもごくまれにいらっしゃいます。ほとんどの患者さんは、グラグラだった歯や歯並びが乱れていた以前の口元から、今度は見た目にもきれいになりますので、若返ったイメージにもなり、喜んでいただけることが多いです。

 入れ歯で若返りとまで言うのは言い過ぎかもしれませんが、中には、もっと早く入れ歯にするべきだったという患者さんもいます。以前は口元を見られるのが恥ずかしいと思い、手で隠しながら笑っていたようですが、見た目にいい入れ歯を入れてからは、普通に大声で笑うことができると喜んでくださいました。
 悪い歯を抜いたり治療したりするというのは結構思い切りが必要なものですが、こちらを信用していただいて、結果良い歯並びになり、10歳は若返ったかな?というように言われる患者さんはよくいらっしゃいます。
 歯並び・見た目を整えるだけで、かなり若いイメージにはなりますので、入れ歯で良い歯並びにすると、ほとんどの方が満足して帰られます。

 たまに芸能人の写真を持ってきていただいて、このような歯並びにできるかと質問される患者さんもいます。
 そっくりそのままにはできないのですが、できるだけ写真のイメージに近い歯並びにするようにしますとお答えしています。
 どうしてもアゴの大きさや形、残っている歯の影響がありますので、できる範囲は限られますが、その患者さんに合った形でイメージ写真に似させた歯並びを目指します。
 あとは、実際に並べた入れ歯を入れたり出したりしながら、細かい微調整を繰り返していきますと、何度目かでほぼ納得のいく歯になっていきます。

 このような入れ歯作りで、患者さんの見た目だけでなく、気持ちが若返っていただけたならば、作り手の技工士としましては最もうれしいことです。どんどんご注文いただけたらと思っています。



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自分好みの入れ歯にしたい

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 最近では患者さんから、こんな歯並びの入れ歯にできないかという質問や、歯ぐきの部分がない入れ歯を作ることができますかという質問もよく聞かれます。
 つまり歯医者まかせで入れ歯を作るのではなく、自分の要望がしっかりとあって、注文をされる患者さんが増えてきております。つまり自分好みの入れ歯にしたいと思ってらっしゃる人が結構いるのです。

 しかも技工士の私と直接話がしたいというお電話もたびたびいただきます。
 当医院では無料の相談もお受けしていますので、納得されるまでお電話などでお話ししています。
 最終的にはドクターによる診断を受診しないと何とも言えない部分が多くなるのですが、入れ歯についてはかなり詳しく話せますので、皆さん納得して受診されていると思います。

 入れ歯の注文があるというのは、これは技工士としては非常に喜ばしいことでもあり、高いレベルの注文をいただくと気が引き締まる思いがします。
 何でもかんでもできるわけでは決してありませんが、可能なかぎり満足していただけるレベルの入れ歯を提供していきたいと考えています。
 ご自分の好みを言われて、その目標のため患者さんとともに試行錯誤しながら、最終的に患者さんの喜んだ姿を見られたときには、それまでがんばっていた仕事の疲れも一気に解消し、逆に面白い仕事をさせてもらえたことに感謝の気持ちです。

 歯科医院の椅子に座ってドクターの前で、言葉でうまく説明できない人は、ぜひメモ紙にでも書いて渡していただけたらと思います。先生に注文を出すなんてとてもできないと思っているお人よしな患者さんが多いのですが、せっかく自由診療で高価な入れ歯を作るならば、ひとつくらい注文を言ってもいいんじゃないかと思います。
 すべて歯医者まかせにせず、ぜひ希望をお伝えください。



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入れ歯がゆがんでいる人

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 街を歩いていて仕事柄どうしても口元を見てしまうのか、入れ歯の前歯が斜めにゆがんでいる方を見かけるときがあります。
 間近で見たわけではないのですが、唇との関係から見ましてもやはりかなりずれて歯が並んでいるように見えるのです。思わずきれいに並べ直してあげたいとついつい思ってしまいます。

 前歯の歯並びというのは、すべての人が左右対称(シンメトリー)ではないです。左右で少しずれているのが普通です。長年使っている歯は、微妙にこすれてすり減り、歯並びもちょっとずれていきます。
 奥歯がすり減り年齢とともに前がみになっていくのも多い特徴です。ですが、誰が見ても大きく歯並びがずれているというのは、天然の歯は仕方ないですが、入れ歯の場合には作り手が良くないという以外にございません。
 顔全体、唇、鼻筋などをよく見て、バランスよく歯を並べていくのが当然のことだと思います。患者さんが希望するのであれば、入れ歯だったら左右対称にも作り上げることさえできるのです。

 入れ歯なのに大きく曲がって見えるというのは、大問題です。それは見た目の問題だけではないのです。
 前歯というのは、前後左右にギシギシと食べ物をかむときでもスムーズに、当たらないように入れ歯を作らないといけません。前歯が曲がっているためギシギシとあごを動かせないような入れ歯はダメなのです。それでは食べ物がしっかりとかみくだけません。
 見た目よりも機能の問題としてダメなのです。ですから、歯並びがおかしな入れ歯というのは、いくつもの問題を持っています。

 入れ歯はあくまで人工的な道具ですから、道具は道具として与えられた機能とそして審美性という美しさを兼ね備えていることが大切だと私は思います。



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歯が抜けたままの人

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 前歯が数本抜けたままになっている人や、奥歯もほとんど歯がないので発音しても聞き取りにくいような人を街でたまに見かけることがあります。
 入れ歯専門の技工士としては非常に残念な状態で思わず入れ歯を作ってあげたいなあと思ってしまいます。

 これまでに何度か入れ歯を試されて入れ歯がダメだった人かもしれませんし、歯医者が怖くて一度も行ったことが人なのかもしれません。
 たとえ過去に入れ歯ダメだったとしても、今では新しいタイプの入れ歯もどんどんできていますし、おすすめはしませんがインプラントという方法もないではありません。
 また前歯だけでも見た目を回復するためにブリッジにすれば発音する時に空気がもれないのでうまく話せるようになるかもしれません。

 歯が抜けたままの状態では何が良くないのかについて言いますと、抜けた歯の両隣りの歯や他の歯に大きな負担をかけることになるので、その分他の歯が弱りやすいというのがまず考えられます。
 すると次から次へとドミノ倒しのように歯が弱って何度も抜かなくてはいけなくなります。そして、最終的には総入れ歯になってしまいます。
 総入れ歯でも充分食べられている人はたくさんいますが、やはり自分の歯で食べるというのが一番おいしいと思います。歯が抜けたままの状態というのは、バランスが大きく崩れていますので、さまざまな所に影響が出ないとも言えません。
 大きな奥歯が数本抜けたままの状態ではやはり力が入らないでしょうし、片側が大きく抜けたときの反対側の歯には相当な負担が加わります。
 片側だけでかみ続けていくというのは、どう考えても良い状態とは言えません。何らかの方法で左右、全体のバランスを保てるような処置をしていくべきだと考えます。



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入れ歯の見た目が悪い

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 入れ歯の見た目が悪いので、もう少し見た目のいい入れ歯にしてほしいという注文はよくいただきます。
 残っている歯の状態でどうしてもうまく並べられない場合を除いては、何度も並べ直して、確認しながら歯を並べていけば、きっとその患者さんにぴったりな歯並びの入れ歯にはなります。
 ただ、そのような医院のサービス体制と、時間をかけて何度も確認するという考え方を持っているドクターは非常に少ないので、より専門的に入れ歯を扱っている医院で、しかも技工士が直接やってくれるような所でないと現実にはなかなか微妙な調整はできないと思います。
 技工士と同じレベルで歯の歯並びができるドクターならばいいですが、そのようなドクターがどこにいるのか私は知りません。基本的には入れ歯を最後まで作る技工士が直接並べて完成するのが理想であると考えます。

 入れ歯の見た目の問題を解決するというのは、実はそれほど難しいことではありません。我々にとっては、見た目を良くするのは楽しい作業ですし、比較的簡単なのです。
 それよりも痛い・かめない・異物感が嫌だという苦情の方がむしろ難しい課題なのです。ですから見た目の問題は、技工士さえいればかなり簡単に改善されるものだとお考えください。普通の歯医者の場合には、歯並びを変えてほしいなんて言うとドクターは嫌がるものです。自分で簡単にはできないですから面倒くさいのです。
 できないことではないのですが、保険では認められないことですし、たとえ自由診療で作っても外注の技工士に頼まないといけなくなったりして、ややこしいのです。
 これは以前と異なり、歯医者に歯科技工士がいなくなった現在の大きな特徴でもあります。

 さらに言いますと、入れ歯だけではなく、差し歯もあまり見た目がいいとは言えない差し歯が多いと思われます。
 これは、差し歯作りの際に歯科技工士がいない場合が多いのと、最終的な差し歯を入れる前の仮の歯の段階で、形や色まで考えながら作られていないというのが原因ではないかと想像しています。

 入れ歯も差し歯も、作り手の歯科技工士が必ず立ち会って直接見ながら、顔全体のイメージもとらえて、形や色を工夫して作っていかなくては、患者さんが満足するものはできないと思います。
 ファッションやヘアスタイルなどに非常に敏感な感覚を持っている現在の患者さんは、歯の見た目にも非常に高いレベルのこだわりをお持ちです。
 その要望に応えるためには、私たち歯科関係者はこれまでとは違った新しいサービスの提供方法もこれから考えていかなくてはならないかと思います。



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前歯が数本抜けていても、平気な人

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 たまに、前歯が数本抜けてしまっていても、入れ歯も何も入れていない人を見かけることがあります。入れ歯専門の歯科技工士としましては、非常に残念に思う瞬間であります。

 数本歯が抜けている場合には、前後左右、上下の歯との関係がくずれやすいですから、やはり何らかの処置をされた方がいいかと思います。
 夜に寝ているときでも人間は歯ぎしりなどもするので、残っている歯に非常に負担が強くかかってしまいます。それを防ぐためにも入れ歯などを入れておくと、残った歯を守ることができるのです。

 数本抜けているのにそのままにしておくと、次々と他の歯が揺らされて弱っていき、また抜かなくていけなくなり、総入れ歯になる時が早くなってしまうかもしれません。
 早いうちから入れ歯に慣れるという意味でも、複数の歯が抜けた場合には、まずは入れ歯をお作りすることをおすすめします。

 全体的に歯が弱っている人でも、入れ歯を作って使ってみたら、残っている歯もしっかりした感じがして、前よりもよくかめます、とおっしゃる患者さんは結構います。
 入れ歯の床の部分が弱っている歯を守っているのか、全体的に歯がしっかりするようです。これ以上歯が悪くならないためにも、入れ歯を先入観だけで嫌がらないで使っていただきたいと考えます。



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入れ歯の歯並びについて

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 普通の歯科医院では、入れ歯を作る際に、歯並びまで細かく調整することはできないとは思います。ドクターがかみ合わせをとる時に、真ん中の中心線を引いたり、だいたいの前歯の出具合を書いて、それを歯科技工士に送って技工士が予想で並べているという形です。

 これでは患者さんの口元に合った、感じのいい歯並びにはなりにくいかと思います。歯型だけで技工士は歯並びをするわけですが、患者さんの口元というのは、歯型だけでは到底わかりません。
 くちびるの形や大きさ、頬の締まった状態、目や鼻筋の位置など、顔全体のことを直接見ながら全体のイメージをつかんだうえで、最良と思える位置に歯並びをしていかないと、何とも言えないいい感じにはならないです。

 私の経験では、たとえ直接面と向かって歯並びができたとしても、1回でバッチリな歯並びになるとは言えません。数回細かな調整をしないと決まらないことも多々あります。
 非常に歯並びにこだわる患者さんの場合には、一度自宅に持って帰っていただき、じっくり検討されてから、再度並べ直したりします。そこまでやらないと、患者さんが満足しし、作った我々も納得する歯並びにはならないと思っています。

 ドクターからの指示で1回で並べた歯並びでは、私はバッチリに歯並びができている入れ歯になるとはとても思えないのです。できれば、歯科技工士のいる歯科医院で入れ歯を作られるのが、歯並びだけでなく、いろいろな面で一番早道だと思います。



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ブリッジか、入れ歯か悩んでいる人

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 ブリッジは自分の歯とそれほど変わらないという意味で非常に優れものであります。
 おそらく異物感もなくこれまで通りの生活を快適に過ごせるだろうと思います。ただいくつかブリッジの良くない点を言えば、まず前後の歯を削らなければならないということ。そして3本以上歯がつながると複雑な形になりますので、歯磨きがどうしてもやりづらくなります。すると、虫歯や歯周病などになりやすくなるので、悪くなりやすいということです。

 若い年齢の人の場合には、スポーツなど活動的に動きますので、入れ歯では生活しづらい面もあり、ブリッジにする傾向は多いと思いますが、しっかりと歯のケアをしていかないと、今度は3本とも歯が抜けた場合には、またブリッジというわけにはいかなくなりますので注意が必要です。

 入れ歯の場合には、歯が悪くなるような問題は最も少なく、むしろ入れ歯ははずせますので、前後の歯もきれいに清掃できます。
 かみ合わせと歯ぐきの管理を定期的にきっちりやっておけば、あまり心配することはありません。ただ入れ歯の良くない点は、やはりその異物感です。
 入れ歯はどうしても歯の部分だけではなく、歯をつなげる土台(床)部分がありますので、できるだけ薄く作ったとしても、舌にはあたりますから異物感が生じます。また何かモノをはめているという感覚もはじめは大きいと思います。

 時間が経過すると、例えば腕時計やメガネもほとんどつけていることを意識しなくなるように、入れ歯もつけているのを忘れるくらいにはなるかと思います。
 そのような入れ歯になることをわれわれも一番望んでいますが、寝る前に入れ歯をはずしたら、やっぱり楽ですよね、という感想は入れ歯の患者さん皆さんおっしゃいます。



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インプラントか、入れ歯か悩んでいる人

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 歯医者さんにすすめられて、インプラントやろうか、やっぱり怖いから入れ歯にしようか悩んでいるという患者さんは多いです。入れ歯であまりうまくいっていない患者さんの場合に特に多いかと思います。 

 それは単純に自分に合った良い入れ歯に巡り合えていないだけのことなのですが、なかなか長年通っている先生の所から変わることも悪いように思っていらっしゃるのでしょう。
 しかし考えてみれば、長年通っている患者さんに入れ歯がうまくいかないからインプラントをすすめるというのもちょっとおかしなものなのです。

 われわれ歯科の人間からすると、インプラントほど成功させるのに難しいものはないですし、入れ歯がしっかり調整できないのに、インプラントのかみ合わせの調整なんて本当にちゃんとできるものなのか、疑問です。

 入れ歯は取り外しや作り直しができますが、インプラントは一度骨に埋めたら外さないのが基本ですし、歯の部分もセメントでガチガチに固めてしまいますので、全く変更のきかないものであるという考えでいなくてはなりません。
 作ってセットしてからずっとうまく死ぬまで良い状態でいてくれたらいいのですが、何十年も安全に確実に安定しているものなんて体の中で存在するでしょうか。年を重ねれば、人間だれでも体力も体の状態も変わってきます。なのに、インプラントの部分だけ全く変化がないなんていうことはないんじゃないかと思います。

 年を重ねるたびに変化し、その変化に合わせてうまく調整していくのが、毎日の生活でしょうし、口の中も全く同じだと思います。変化に合わせて対応できる入れ歯の方がやはり危険でない分、おすすめではあります。



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悩んでいる人」
 「ブリッジか、入れ歯か悩んでいる人」

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入れ歯を入れるか、そのまま放置しておくか、悩んでいる人

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 歯が抜けたところに入れ歯をいれようか、そのまま放っておいてもいいかどうか、悩んでいる人いると思います。
 特に一番奥の歯が1本だけ抜けた人の場合に、それほど問題がないので、長い間そのままにしている人は結構いらっしゃるかもしれません。

一番奥の歯だけが抜けている場合、入れ歯を入れなくても大きな問題はないと考えるドクターと、入れ歯とかみ合っていた歯のために入れるべきだというドクターがいて、意見は2つに分かれると思います。

 抜けた歯とかみ合っていた歯が、入れ歯をいれないでかまなくなるとだんだん伸びてくる(挺出ていしゅつ)ということもありますので、かみ合っていた歯が単独で生えている場合には、入れ歯をいれたほうがいいように思います。
 そして、かみ合っていた歯がない場合や、あるいは、かみ合っていた歯が抜けた歯の手前の歯と少しでもかんでいたらそれほど問題ないかと思いますので、入れ歯はなくてもいいかもしれません。
 ただし、歯が抜けた部分の歯ぐきのことを考えますと、入れ歯を入れないと歯ぐきはどんどん減っていく可能性があります。
 歯ぐきは、入れ歯を入れてしっかりかみ続けていくことで、圧が加わり、歯ぐきの下の骨が減らないで維持されていきます。また入れ歯を使っていくなかで歯ぐき自身も強くなっていくようです。
 もし数年後に手前の歯が悪くなり抜かなくてはならなくなった時には、それまで入れ歯を使っていたので、問題なく2本の入れ歯を快適に使えるようになります。

 反対に入れ歯を入れてこなかった場合には、その部分の歯ぐきは減っているでしょうから、2本の入れ歯の安定度は悪くなります。
 また初めての入れ歯になりますから、慣れるのも大変です。最初に1本の入れ歯で慣れていたら良い面も多くありますので、できれば入れ歯を入れてみるということがまずいいのではないかと思います。
 やってみてどうしても我慢できなければ、やめればいいだけですから。



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グラグラの歯のままの人

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 できるだけ歯を抜きたくないというのは誰もが思うことでありますが、痛くはないので歯がグラグラのまま抜かずにずっと過ごされている人がたまにいらっしゃいます。
 歯医者へ行くべきだというのはうすうす感じていてもなかなか足が進まないというのが本音だと思います。

 ご自身の歯ですから、好きなようにされていてもいいかと思いますが、次から次へと横の歯が悪くはなってほしくないので、歯科関係の者としましては、やはり一度は歯医者へ行っていただきたいと思います。
 歯がグラグラしている場合には、歯周病になっていることが多く、その歯周病の治療をすれば改善することも多々あります。

 患者さんが個人の判断で歯がグラグラだと言っても、実はそれほどではなくて歯周病治療をすればグラグラがおさまるかもしれません。決してご自身で判断せずに、ドクターの意見を聞いてみてください。
 その後、歯を実際に抜くかどうかは、ご自身で決めればいいかと思います。

 歯周病になってグラグラしている歯というのは、普通はかなり進行した歯周病の歯になりますから、その両隣りの歯も悪くなる可能性は高くなります。また奥歯の場合には根が2本~3本あるのですが、そのうちの1本だけ悪い場合には、もう1~2本は抜かないで残せる可能性があります。

 ドクターに根を半分に分割してもらって、もうダメな1本の根だけ抜いて残りは守っていくという考えです。歯は1本でもあればいいですし、半分でも残れば助かったと思っていただきたいのです。
 天然の歯に勝るものは他にないので、歯が少し動き始めたり、気になられたら早め早めに対処していただきたいと思います。

 またグラグラの歯周病の歯は、歯だけでなく、歯が埋まっているあごの骨を溶かしていく病気ですから、あごがどんどん減っていってしまいます。
 歯を抜けば歯周病はとまるのですが、抜かずにそのままにしておくとその下のあごの骨が時間とともになくなっていくのです。

 これは入れ歯を作る側としては、あまり良くないことです。あごの骨が減っていくというのは、抜いた後の入れ歯を作るのが難しくなるからです。当然患者さんも入れ歯が使いづらくなります。
 ですからドクターがもう抜いたほうがいいと言った歯に関しては、できるだけ速やかに抜くか治療をして、残りの歯も守り、その後の入れ歯も良い状態で作れるようにしていただきたいというのが正直なところです。



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入れ歯は入れられるか」
 「入れ歯を入れるか、そのまま放置しておくか、
悩んでいる人」

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今まで歯が抜けたままで何もしなかったけど、入れ歯は入れられるか

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 歯が抜けたままの状態で長い年月過ごされた患者さんの場合、それまで入れ歯を入れていなかったわけですから、まず入れ歯自体に慣れるということが第一だと思います。
 また抜けたままでしたので、歯ぐきが弱っていたり、舌が抜けた歯の位置まで広がっているような場合もあります。歯ぐきが弱っているならば、入れ歯を作っても最初はあまり強くかめないかもしれませんが、徐々に使い慣れていくにしたがい、歯ぐきも締まってきて段々と固い食べ物でもかめるようになるかと思います。

 また、舌が広がってしまっている人でしたら、本来入れ歯がある位置まで舌が広がっていますから口の中が非常に窮屈(きゅうくつ)に感じられるかと思います。これに慣れるには最低でも2週間~1ヵ月はかかると言えます。
 だんだんと舌も動かしやすくなりますし、舌をかんだりすることも少なくなっていくかと思います。作り手の技工士はできるだけ入れ歯の内側にあたる舌側の土台の部分を削るようにします。すると多少ではありますが、口の中が広く感じられ、食べ物も動かしやすくなりますから、入れ歯も少し使いやすくなります。

 今まで入れてなかった人は、はじめて入れ歯をされるわけですから大変な部分もあるかと思いますが、前向きに取り組んでいただいて、どんどんしゃべって、どんどん食事もしていかれますと、ますます入れ歯に慣れやすくなるかと思います。要は入れ歯を使う練習を毎日行っていくというつもりで頑張っていただきたいのです。



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一度に歯を抜くのは問題ないか

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 歯を一度に抜くというのは、その状況によりケースバイケースだと思います。
抜く予定の歯の状態にもよりますし、抜く歯の本数にもよります。基本的には、本当に抜くべき歯だけを抜くのが一番いいかと思いますが、保険診療の場合には、少しずつ抜くということはできないかもしれませんので、一概には言えません。

 自由診療の場合には、患者さんの希望で一度に抜かず、順番に1本ずつ抜くことも可能です。一度に抜いたときの悪影響を考えて、徐々に抜いていくというのは、ひとつの良い方法だと言えます。

 指で引き抜けるくらい多くの歯がグラグラな場合やブリッジでつながっている場合など、これは相当な本数を一度に抜く以外にないという場合には、痛い思いをするのは一度だけのほうがいいという人もいますので、そういうケースもあるかと思います。

 一度に歯を抜くことで危険なのは、歯を抜いてしまったあとに、おそらく入れ歯になるのですが、入れ歯が本当にうまく使いこなせるかどうかわからないということです。もし入れ歯が使えない人でしたら、大変なのです。
 そうなる前に、歯を抜く前から入れ歯を作っておいて、入れ歯使えるかどうか確認したうえで歯を順番に抜いていくという作業を、こちらではやっております。
 この方法が今まで取り組んできた中でも最も正確で、患者さんも入れ歯に慣れて安心して歯を抜くことができています。歯を抜いてから入れ歯に歯を追加する作業は1時間~2時間でできますので、その点も何の心配もございません。
 ですから結論としては、一度に歯を抜くのなら、入れ歯を作ってから抜くのが一番いいということになります。



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入れ歯は入れられるか」

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前歯1本抜けている場合の、一番良い治療方法は

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 残っている左右の歯の状態にもよるでしょうが、入れ歯かブリッジかのどちらかの選択になるかと思います。実際の歯の状態をみないと、どちらとも言えないというのが正直なところです。

 ブリッジの場合には、左右の歯を大きく削らなくてはなりません。
 健康な歯を大きく削るというのは嫌ですし、歯にとって良いことではありません。もし左右の歯が治療されてかぶせ物であったり、虫歯がかなり大きい場合などでしたら、治療するとともに、3本のブリッジにすればいいでしょう。
 でもそうではなく全く健康な歯でしたら、はじめからブリッジを選択しなくてもいいのではないかと思います。

 その場合には、まずただ型どりをして作れる1本の入れ歯を試してみてください。
 前歯の入れ歯は、話す時に舌が触れるので奥歯よりも異物感が大きいかもしれないですが、若い人でも入れ歯を使っている患者さんは結構いらっしゃいます。
 慣れてしまえば、メガネや腕時計のように付けていても気にならなくなるようです。

 入れ歯を試して、入れ歯がどうしてもダメな場合には、次にブリッジを選ばれたらいいと思います。ブリッジにしてから入れ歯はできないですが、入れ歯をやってからブリッジにすることはできます。
 今では保険診療で作る入れ歯のような針金のバネのようなものがない、審美的に見た目のいい入れ歯が作れますので、ぜひ試してほしいと思います。



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奥歯は何本抜けたら入れ歯を入れるべきか

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 奥歯は1本でも抜けたら入れ歯を入れるべき、というのが一般的な答えだと思います。
 ただ一番奥の歯1本だけの場合には、作った入れ歯が苦痛で精神的につらいとか、かみ合う歯が全くないとか、特別な状態の場合には、ドクターによる判断で入れ歯はしなくてもそんなに問題ないということもあるかもしれません。

 これは一番奥の歯の場合だけであって、中間の歯や前歯の場合には、必ず何らかの処置をするべきだと思います。入れ歯にかぎらず、ブリッジなども検討されていいのではないかと思います。

 一番奥でも2本歯がない場合にはこれは入れ歯を絶対入れた方がいいと思います。奥歯は歯の中でも一番大きな歯ですから、食べ物をかむだけでなく、左右のバランスの問題もあります。
 残った片方だけで過ごすのではなく、両方である程度均等にかめるようにするのが体にとっても大切ではないかと考えます。

 もし2本の奥歯に入れ歯を入れない場合には、その手前の小臼歯という歯に非常に大きな力が加わります。するとこの歯も悪くなっていく可能性がかなり高まってきます。
 2本抜けただけだったのが、3本、4本と増えれば、入れ歯としては非常に難しい症例になってしまいます。こうなると入れ歯に慣れて使っていくのに相当苦労されると言えます。

 ですから、1本抜けたら一度入れ歯を試してみて、入れ歯がダメならばその手前の歯が悪くならないように毎日きれいに清掃して、これ以上歯が抜けないようにぜひ気をつけてください。反対に入れ歯が大丈夫な人は、入れ歯の大変さもよくご理解いただけると思いますので、この方も、それ以上入れ歯が大きくならないように、入れ歯も手前の歯も毎日きれいに洗ってください。2本になったら2倍以上大変です。1本の入れ歯で済むように、歯のケアを続けてください。



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左右がつながった1つの入れ歯にするか」
 「前歯1本抜けている場合の、一番良い治療方法は」

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左右2つの入れ歯にするか、左右がつながった1つの入れ歯にするか

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  これまで長年かんだり、力を入れてくいしばったりしてきたからでしょう、歯はだいたい奥歯から抜けることが多く、一番奥から1~2番目の歯の入れ歯を希望される患者さんはたくさんいらっしゃいます。
 その中で左右ともに奥歯が1~2本ずつ抜けている患者さんがいます。この方の場合には、片側だけの小さな部分入れ歯を2つ作るか、それとも左右がひとつながりになった入れ歯を作るか迷うところであります。

 2つ作れば、前歯の部分に入れ歯の土台がないので快適ですが、2つ洗わないといけないですし、抜けている歯の前後の歯に大きく負担がかかります。
 また、1つながりで1つの入れ歯を作りますと、入れ歯としては左右バランス良くなるので、食べ物をかむ時にしっかりと力を加えることが可能になり、残っている歯への負担も少ないのですが、入れ歯が大きくなるので異物感が増えます。

 どちらを選ぶかは患者さんの好みですが、通常はまず1つながりになった入れ歯を作った方がいいかと思います。それで暮らしてみて、不都合な点や我慢できないようであれば、2つに分かれたタイプの入れ歯に変更すればいいと思います。

 これには理由がありまして、奥歯で左右3~4本抜けている状態の場合、残っている歯も必ず健康であるとは限りません。
 もし何らかの治療が近い将来あるかもしれなかったら、その時には2つに分かれた入れ歯は確実に作り直しになってしまいます。
 ところが1つながりの入れ歯であれば、治療した歯の部分に合わせて修正したり、あるいは歯を抜くようなことになれば、歯を追加することも可能なのです。
 長い将来何も問題ない人は、より快適な小さな部分入れ歯2つでいいと思いますが、将来的なことが少し不安な人は、1つながりを使っていくのがいいんじゃないかと思います。



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片側だけの入れ歯ができるか

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 奥歯が1本~2本歯が抜けた状態である患者さんから、たまに相談のお電話をいただきます。
 口の中全体に渡る入れ歯だといやなので、抜けている部分だけの小さな入れ歯が作れるかというご質問です。

 当然、残っている歯の状態に寄りますが、一部分だけの小さな入れ歯を作ることが可能です。はじめはやはりプラスチックの入れ歯で異物感や着け心地を試していただいて、食べ物もしっかりと食べられるか確認してもらったうえで、最終的には薄くて安定している金属の部分入れ歯をおすすめします。
 金属にすると、入れ歯ではなく、つながったブリッジのような感覚に近くなると思います。ほとんど異物感もなくしっかりと使えますので、入れ歯を入れていることもすぐに忘れるかと思います。

 ただし、片側だけの入れ歯が作れるのは、抜けている部分の前後の歯が健康であることが大前提になります。抜けた部分というのは、歯が悪くなって抜けたわけでしょうから、前後の歯も完全に健康であるかどうかはきちんと確認しなくてはなりません。
 健康でないのに部分入れ歯を作って、早く歯がダメになるような結果になれば大変です。
 その場合には、もう少し入れ歯の土台(床)部分を長く伸ばして、その他の歯で入れ歯を支えなくてはいけません。そうすると少し弱っている前後の歯でも早く悪くなることは少ないかと思います。

 口の中全体に渡る入れ歯よりも、一部分の入れ歯の方が、それはもう確実に快適ではあります。ですからできるだけ一部分の入れ歯で済むほうがいいと思います。
 前後の歯を守るためにも、抜けたら早めに次の入れ歯作りに入ったほうがいいかと思います。1ヵ月以上も1~2本歯のない状態で生活すると、前後の歯にかなり負担がかかります。つまり悪くなる可能性が高まります。
 抜いた部分の歯ぐきには柔らかい材料でやさしくケアしながら、入れ歯は早めに装着して、かみ合わせも含めてバランスを維持していくのが最適であると思われます。



◀前ページ l 次ページ▶「嘔吐(おうと)反射の強い患者さん」 「左右2つの入れ歯にするか、
左右がつながった1つの入れ歯にするか」

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嘔吐(おうと)反射の強い患者さん

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 入れ歯を作るうえで、型どりをするのも大変なくらいの、嘔吐反射の激しい患者さんが時にいらっしゃいます。入れ歯を作ったとしても、入れ歯が入れられるかな?と心配になるくらいの患者さんもいます。

 耳鼻科で治療のために薬をのどの奥に塗る時に「オエーッ」とえずくのは、よくあることですが、のどの奥ではなく、かなり手前の奥歯の近くから上あごの天井部分でも、「オエーッ」となる人はいます。

 このような患者さんの場合には、だいたい総入れ歯であっても上あごの天井をすべておおうのは無理なので、馬蹄形といって天井をくりぬいた形の入れ歯になります。
 上の入れ歯は本来なら天井部分をすべておおうような入れ歯がしっかりとしていて、食べ物も食べやすいですし安定しますが、入れられない場合にはどうしようもないからです。
 多少入れ歯がぐらつきやすいですし、はずれることもあるかもしれないですが、慣れていくことも大切です。それがどうしても慣れない場合には、今では入れ歯安定剤というものも市販されています。これは毎日毎日つけ直さないといけないですが、粘着性がありますので、入れ歯は比較的とまりやすいです。
 ただ、歯ぐきにぴったりあった入れ歯でないと歯ぐきに悪影響が及ぶかもしれないので、入れ歯はきちんとしたものをお作りください。

 これまでも嘔吐反射の強い患者さんはいましたが、一旦入れ歯を入れてみると、意外に慣れて大丈夫ですという人も当然いらっしゃいます。それまで生まれてから一度も上あごの天井にモノを入れるということはないので、最初はびっくりされたようですが、これでいくしかないという決意をされたのか、1週間入れ歯を入れてみたら、適応して使えるようになりましたという感じでした。最終的には、入れ歯のかみ合わせも安定してくると、少し上あご部分をくりぬいても入れ歯は動かないので、できるだけギリギリの範囲までくりぬいて使っていただくようにしました。

 上あごの部分は食べ物や飲み物を食べた時に、味を感じる重要な部分なので、何もなければそれに越したことはないですから、何度も調整しながら一番ベストは位置までくりぬいていくのが入れ歯生活も快適だと思います。



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入れ歯が分厚い

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  保険診療で作る入れ歯の多くが、3mm~4mmくらいの厚さのある入れ歯であります。
 これは簡単に入れ歯がこわれたり破折しないために、このような分厚さにしているのですが、実際に利用する患者さんにとっては、4mmのプラスチックを口の中に入れて過ごすというのは、かなり苦痛だと思われます。
 私共ではできる限りギリギリまで薄く削るようにしていますが、それでもプラスチックですと、1mm~1.5mmは最低限必要です。

 入れ歯が分厚いとさまざまな問題が起こります。まず口の中が非常にせまく感じます。
 食べ物が口の中に入ってもうまく動かすことができにくいです。また入れ歯はだ液を吸いますので、口の中もよく乾きます。
 普通、上のあごの天井や歯ぐきで飲み物の熱さ・冷たさを感じるのですが、入れ歯が分厚いとよくわかりません。味を感じることが弱まります。熱いお茶を飲んだとき、最初はのどの奥の方でいきなり熱いと感じますので、注意が必要です。
 そして分厚いと異物感が大きいので舌も動かしにくいため、しゃべりにくいと皆さん言われます。内側でも大きく削ってやれば、しゃべる時の舌の動きは良くなりますから、かなり薄く快適になったと感動されます。さらに上の天井部分など、すべて削除できたら一番快適なのですが、保険診療ではまず全く無理ですし、自由診療でも患者さんのあごの状態によって、うまくいく症例と入れ歯安定剤を付けないと難しい症例があります。
 しかし、自由診療ならばできないことはなく、私共の患者さんの多くが上の天井部分のない入れ歯で非常に快適に過ごされています。
 食べ物、飲み物のおいしさを味わえるというのは、何物にも替えがたい喜びですし、発音もいいのでよくしゃべられますから、一石二鳥どころではないのです。

 入れ歯を薄く作るという意味では、プラスチックは金属にかなわないです。
 費用はかかりますが、一度土台として作っておけば、長期間安定して使えますし、丈夫で強く物がかめ、変形が少なく、衛生的で臭いも付きにくいうえ、薄いので口の中に入れているのも楽ですし、話すのも話しやすいです。
 ひと言で言ってしまえば、分厚いプラスチックの入れ歯とは天と地との差があると言えます。



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具体的な入れ歯の説明


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発音しにくい入れ歯

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 入れ歯を入れた時に、多くの患者さんがしゃべりづらいと言います。今まで何もなかった部分に入れ歯が入ってきますから、異物感もありますし、舌が動かしにくいという印象が強いと思われます。
 発音しにくい原因は、まずこの舌の動きがうまくいかないからというのが第一に考えられます。舌が入れ歯に慣れてくるには、だいたい2週間はかかると思ってください。
 毎日頑張って使っていき、よくしゃべるようにしていきますと、日に日に慣れていくかと思います。しゃべって使い慣れていくというのが、入れ歯で発音しやすくなる一番の方法です。

 しかし、1~2週間使っても、やはり大きく改善しない場合には、入れ歯自体に問題があります。舌が当たる部分のプラスチックが分厚すぎたり、必要以上に長いことが考えられます。患者さんが例えば「たちつてと」がどうしても発音しづらいとおっしゃったならば、その「たちつてと」の発音の時に舌が当たる、奥歯の内側の部分を丁寧に削って調整していくこと大切です。
 発音する言葉によって舌が当たる部分は異なりますし、患者さん個人個人でも微妙な違いがありますので、時間をかけて丁寧に調整していくしかありません。
 プラスチックでどうしてもダメな場合には、最終的にプラスチックから薄い金属へ作り直せば、発音もそれほど問題ないという患者さんがほとんどです。



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飲み込みにくい入れ歯

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 入れ歯で食べ物を飲み込む時に、飲み込みにくいとおっしゃる患者さんがたまにいらっしゃいます。
 その原因の多くは、上の入れ歯の天井の部分(口蓋と言います)のプラスチックが分厚いか、長いかのどちらかだと思います。
 入れ歯を作るうえで、できるだけ飲み込みしやすいように、長さも考えて薄く作るのですが、実際に口の中に入れてみてはじめて、もっと長さを短くして薄くしなくてはいけなかったということはたまにあります。

 天井部分を改めて、短く薄くすれば問題は解決する場合が多いのですが、それでもダメだと言われる患者さんの場合には、天井部分を思いっきり大きくくり抜くか、あるいはプラスチックの半分以上の薄さの金属をおすすめします。
 くり抜けばくり抜くほど口の中は快適にはなりますが、反対に入れ歯が落ちやすくなります。ギリギリ落ちない程度にくり抜いて使ってもらうというのが一番いいかと思います。

 また、上の入れ歯ではなく、下の入れ歯でも飲み込みにくいとおっしゃる患者さんもいます。
 これは下の入れ歯の一番奥歯のプラスチックの部分が長いか分厚いかというのが原因です。これもプラスチック部分をできるだけ小さく薄くすれば、問題解決になるかと思いますし、金属にすればかなり快適に過ごせるだろうと思います。



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パタパタ落ちる上の入れ歯

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 上の総入れ歯をされている患者さんの中には、入れ歯が時々急に落ちたり、食べ物を食べると入れ歯が踊ってしまったりすると言われる人がいらっしゃいます。なぜそのようになるのか。

 上の総入れ歯というのは、どこかの歯に引っかけているわけではなく、歯ぐきに接着剤で付けているわけでもありません。
 吸着といいまして、だ液で上あごの天井部分の歯ぐきと入れ歯をくっつけているのです。例えば、薄いガラスが2枚あったとして、間に水をたらしたらくっついて離れなくなるような状態のことです。これを吸着と言います。

 入れ歯のプラスチック部分と上あごの歯ぐきの間に、だ液が存在しますので、2つがうまくくっつき合うのです。この時、あごの山の形が大きくしっかりしていたら、とても強くくっつきます。
 反対にあごの山が低く、歯ぐきも弱かったらピタッと上あごにくっついた感じがしません。作り手の技工士はできるだけしっかりくっつくように、設計を考えて入れ歯のデザインを考えます。まずは、歯ぐきにぴったり合った入れ歯を作ることが第一になります。

 そして上の総入れ歯が落ちるもう1つの原因は、かみ合わせの調整が悪いことです。入れ歯を入れているだけならば、何も落ちることがないし、しっかりくっついているのに、食べ物を食べたとたんに、パタッと入れ歯が落ちてしまうのです。
 これは、入れ歯というのは歯がすべて1つながりにつながっていますから、どこか1カ所でも変なかみ合わせになっていると、そこからパタッと空気が入って落ちてしまうのです。
 そうならないように、かみ合わせの調整を何度もやってもらってください。どこで食べ物をかんでも、スムーズにかめるように入れ歯を調整するのです。

 多少の時間も労力もかかりますが、1度しっかり行えば、その後はそれほど大きな調整は必要ないかと思います。



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浮き上がる下の入れ歯

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 入れ歯作りで難しい症例の中で、歯ぐきの山の少ない下の総入れ歯の患者さんがいらっしゃいます。
 歯ぐきの山がしっかりとしていて歯ぐきも丈夫であった場合には、入れ歯でもかなり物も食べられて問題なく過ごされている人は多いのですが、合わない入れ歯をずっと使われていたり、歯が抜けても入れ歯をしてこなかった人の場合に、歯ぐきの山がほとんどなく、しかも歯ぐきが非常に弱っているような症例の人がいます。

 このような症例の患者さんは、入れ歯作りが非常に難しくなります。
 歯ぐきの山がないので、入れ歯が止まらず左右にフラフラと動きやすいです。お茶などの飲み物を口に含んだだけで下の入れ歯全体が浮き上がってきます。
 例えて言えば、水に浮かぶ舟のような状態です。歯ぐきの山がないので仕方ないのですが、食べ物はかなり食べにくいだろうと思います。

 そしてかみ合わせの調整が非常に重要になってきます。
 かみ合わせしか安定を得ることができないと言ってもいいかもしれません。
 歯ぐきだけでなく、頬や唇などの周りの筋肉も多少は手助けになりますが、上下の正しいかみ合わせが、入れ歯を安定させるうえで一番大切な要素になってきます。
 この調整にはしばらく時間もかかるでしょうし、痛くなく落ち着いて食べ物がかめるようになるには、患者さんの努力や忍耐力も必要となってくるかと思います。左右上下のバランスを考えて、絶妙なかみ合わせの調整をやっていただけるようにしてください。



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歯ぐきとすき間のある入れ歯

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  歯ぐきと入れ歯の間に何となくすき間があるように感じることがあります。食べ物も中に入りやすく入れ歯自体が浮いたりする場合もあるかもしれません。このような症状は、新しく入れ歯を作ったしばらく経過した頃や、長年入れ歯を使われていると、起こる症状です。

 新しく入れ歯を作りますと、それまでの入れ歯とはかみ合わせも異なりますので、歯ぐきが締まってきたりします。
 歯ぐきが引き締まること自体は良いことなのですが、引き締まった分だけどうしても入れ歯との間にすき間は空いてしまいます。このすき間は、この部分だけをドクターに言って、プラスチックで埋めてもらえばいいです。

 長年使っていた入れ歯にすき間が出てきた場合には、歯ぐきが締まったというよりもむしろ歯ぐきがやせてしまったと考えるのが普通です。
 長年使っているとどうしてもかみ合わせに癖はありますので、強く当たるところと弱く当たるところがでてきます。その弱く当たっている所の下のはぐきがやせてしまうことがあります。

 はぐきはかむ力の圧力で刺激を与えられているといつまでも減ることなく、歯ぐきの山を維持していくようなのですが、圧力が加わらなくなるとやせてしまう傾向があります。ですから入れ歯は、第一に歯ぐきにぴったりしていること。そしてかみ合わせも左右バランスよくかめていることが重要になります。

 長年使っている入れ歯の場合、空いてしまったすき間は、裏装と言いまして、ドクターによって全体的に修正してもらってもいいかもしれません。必要以上に裏打ちをし過ぎると今度はかみ合わせが変わって痛くなったりしますから、流動性の良いプラスチックできれいに裏打ちしてもらえたらいいかと思います。



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歯ぐきがやせているけど、入れ歯は作れるか

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 歯が抜けたまま何年も過ごしていたり、合わない入れ歯で生活してきた患者さんの場合に、歯ぐきが減ってしまって、大きくやせている歯ぐきの方がいらっしゃいます。
 このような患者さんは、入れ歯を作るうえでは、非常に難しい状態であると言えます。
 健康な歯がまだ残っている人であれば、それらの歯を利用して入れ歯は比較的楽に作れますが、歯が全くない総入れ歯の患者さんの場合には、入れ歯を作った後も相当な調整と慣れる期間が必要になってくるかと思われます。

 ただ、歯ぐきがやせていたとしても、しっかりした強い歯ぐきでかみ合わせが安定している場合には、多少入れ歯は動きやすいでしょうが、充分かめて使える入れ歯になるかと思います。
 やせてしまった歯ぐきの山は、再び盛り上がってくるということは残念ながらないのですが、そのマイナスを補うさまざまな機能を入れ歯に与えて、できる限り丁寧なかみ合わせの調整と、それ以上はやせないように歯ぐきの管理を定期的にしっかり行っていくことが第一だと思います。

 歯ぐきの山のない人の中には、インプラントを植えて、そこに入れ歯を入れようかと考える人もいるかと思います。最近のインプラントは骨を追加して植えることもできるといいますが、基本的にはそんな簡単にはいかないと思っていたほうがいいかと思います。
 失った歯ぐきは残念ではあるのですが、とにかく入れ歯でなんとか過ごす方法をまず考えるのが最初の手段だと思います。

 また、歯ぐきがやせていると自分で思っているだけで、われわれから見ると、実はそんなにやせていない患者さんは結構いらっしゃいます。
 勝手に歯ぐきがやせているから入れ歯は無理だと勘違いしている人もたまにいます。そのような方の場合には、ご自身で判断されないで、一度専門的なところに診てもらってほしいと思います。
 自分で思っているよりもわれわれ専門家の見立てで十分に入れ歯が作れるかどうかわかりますので、思い切って訪ねていただきたいと思います。意外にスムーズに入れ歯が使えるようになるかもしれません。



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ぶよぶよのコンニャクのような歯ぐきの人

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 入れ歯を使われている人の中に、歯ぐきがどうしても痛いという患者さんがいらっしゃいます。
 歯ぐきが痛いというのには、さまざまな原因がありますが、歯ぐきがぶよぶよのコンニャクのようになった症例についてお話しします。

 このような歯ぐきを専門的にはフラビーガムというのですが、上の前歯の部分や下の前歯の部分、そして入れ歯の床の端の部分に見られる症例が多いようです。歯ぐきに合っていない入れ歯を長期間に渡って使い、長年刺激を受けた歯ぐきがこのようなぶよぶよのコンニャクのような状態になると考えられています。

 長年入れ歯を使っていると、入れ歯はどうしてもかみ合わせがすり減ったり、歯ぐきの部分も変化してきます。
 その変化に対して、定期検査によって元通りに回復させたりバランスを調整しなければいけないのですが、放っておくと知らず知らずのうちに歯ぐきに変則的な負担がかかってしまいます。その刺激によりいつしか歯ぐきがコンニャクのようにぶよぶよになるのです。

 このフラビーガムという歯ぐきになると、どうやっても入れ歯があたって痛みが生じます。調整によりうまくすき間を開けられたら大丈夫かもしれないですが、この調整はなかなか難しいとも言えます。
 大きなフラビーガムになると、外科的に切除してもう一度歯ぐきを再生してから入れ歯を作るというような処置をしないといけないこともあります。

 とにかくフラビーガムにならない入れ歯作りが大切で、患者さんも定期的に歯科医院に通って入れ歯の調整はしてもらったほうがいいかと思います。



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入れただけで痛い入れ歯

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 入れ歯を作って入れたときにすぐに痛い場合には、どこかが当たっていると考えられます。
 どこが当たっているかをチェックする材料もありますので、それで強く当たっている部分だけを削除してもらってください。他の正しい部分まで削ってしまっては、入れ歯が台無しになってしまいますので、不要な部分だけを極力削ってもらってください。
 これでほとんど痛みはなくなるか、かなり弱まるかと思います。

 また保険の入れ歯の場合には、金属のバネのようなものがいくつかついていて、これが歯を強く抱きすぎているために歯が動かされて痛い場合があります。
 このような場合には、歯を抱いている引っかけをゆるめるか、引っかけの内側を削ってもらい、痛くなくなるように調整しないといけません。あまりにも痛すぎるとか、はずれないくらいにかたい場合には、その引っかけ自体に問題があるかと思いますので、作り替えるのが普通だと思います。
 ドクターは嫌がるかもしれませんが、痛い入れ歯は使えませんから、良心的にやり直すのが当たり前だと思います。

 基本的に、きちんと型どりされて作られた入れ歯は、余程のことがないかぎり、口の中にぴったりと入るはずです。ですから入れただけで痛い入れ歯というのは、本来はほとんんどあり得ないと考えていいと思います。
 おそらくドクターか技工士がいいかげんな仕事をしている可能性は高いです。



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痛くても入れ歯を我慢する人

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 患者さんの中には、歯医者で作った入れ歯を痛いにもかかわらず、我慢して使い続ける人がいらっしゃいます。
 ご高齢の患者さんの場合に多いのですが、決して我慢しないで調整に通っていただきたいと思います。入れ歯が痛いというのは問題です。調整しないと痛みはとれません。
 痛いながら何十年も使ってだんたんと慣れてきたという入れ歯も見たことがありますが、多くは歯ぐきにぴったり合っていなくて、部分的に合っているだけです。硬い部分の歯ぐきで何とかしてかんでいるというのが多いです。

 痛みのある入れ歯は、歯ぐきを傷つけ赤くなったり、白くなったりします。そのままで放っておくと、歯ぐきが弱くなったり減ったり、ひどい場合にはグニャグニャのこんにゃくのような状態にもなったりします。
 そうなるとどんな入れ歯を入れても痛みが生じるような結果にもなります。

 ご高齢の患者さんの場合には、医院に通うのも大変ですし、調整してもらってもうまくいかないから、もう行かないという人もいると思います。そんな場合、少し考えを変えて、今まで通っていた歯医者ではなく、入れ歯専門の歯医者を訪ねてみてください。
 例えばあなたがガンになったらガン専門のドクターに診てもらいたいと思うように、入れ歯も専門のドクターの所に行ってみてください。保険ではできない可能性が高いですが、入れ歯は一度良いものを入れたら長年使い続けることもできます。
 最初は費用がかかっても、長い年月を悩みなく快適に過ごせたら、それは費用以上の時間や幸福感も得ることになると思います。ぜひ思い切って別の歯医者を訪ねてみてください。



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入れ歯で歯ぐきが荒れる人

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 入れ歯を入れ始めたら、なんだか歯ぐきが荒れてきたという人がごくまれにいらっしゃいます。
 入れ歯の土台の材料に使っているレジンというプラスチックに対するアレルギーのある方です。入れ歯の一部分だけでなく、入れ歯を入れているところ全体的に歯ぐきに炎症が起こっているような場合にこのようなアレルギーが考えられるかと思います。

 この場合には入れ歯はすぐにはずしていただき、皮膚科でパッチテストなど検査をしていただいてから、レジンに対してアレルギーがあればレジンを使わない方法を考えるか、入れ歯は無理と判断してその他の治療を行うかを検討することになると思います。

 あるいは、レジンにアレルギーがあるのではなく、歯ぐきの一部分だけ荒れているという人もいます。レジンは化学物質であり、粉と液を混ぜて固めるのですが、その液はシンナーのような臭いのする物質で、直接皮膚にふれると少し荒れるくらいきつい材料です。

 このレジンの液が少し量が多いかしっかりと固まっていないために、入れ歯から溶け出して歯ぐきに炎症を与えてしまっている場合も考えられます。
 これは歯科技工の作業が良くないために起こる現象ですから、われわれ歯科技工士はくれぐれもこのようなことがないように注意して作業をしなくてはなりません。

 通法を守って作れば全く問題が起こらないのですが、急いで1日で入れ歯を作ったり、忙しさにかまけてレジンの液の計量を正確に行わなかった場合などには、生じてしまうかもしれません。
 入れ歯は丁寧に正確にじっくり時間をかけて製作するのが基本であります。



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どれくらいかめるか」
 「痛くても入れ歯を我慢する人」

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入れ歯は自分の歯ぐらいかめるか、どれくらいかめるか

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 入れ歯に対してのイメージは人によりさまざまで、入れ歯で何でもかめると思っている人もいれば、入れ歯だと何もかめないんじゃないかと考えている人もいらっしゃいます。
 答えは、もともとの自分の歯の3分の1~6分の1程度の力でかめると一般的には言われています。
 ただし、患者さんによっては、入れ歯でタコでもするめでも食べている人もいます。タコが食べられたらひとまずは何でもかめると言っていいように思いますが、それでも他の食べ物でかみにくいものがあると言われる患者さんもいらっしゃいます。

 このように、かめるか、かめないかは個人の感覚にかなり左右されますので、残念ながら一概には言い切れません。
 患者さんがかめないと言えばかめない入れ歯になりますし、かめると言えばかめている入れ歯ということです。

 実際の話ですが、1本の入れ歯なのに、「これでは何もかめない。」という患者さんがいるかと思えば、総入れ歯で「何でもかめています。」という患者さんがいました。普通に考えると、どう考えても総入れ歯の患者さんのほうがかめないだろうと予想されますが、患者さんは皆さん正直話していらっしゃいますので、その言葉に対して、我々は患者さんに合わせて、ていねいに調整していく以外にございません。

 本来ならば入れ歯でも自分の歯のようにかめたら一番いいのですが、なかなか人工的なもので自分の歯と全く同じようにかめるようなものは難しいというのが本当のところではないでしょうか。

 具体的には、はじめは柔らかい食べ物を食べ、少しずつ固い食べ物に挑戦していくという流れがおすすめです。平均1ヵ月~3ヵ月で毎日の生活に支障がないように、できるだけいろいろな食べ物がかめるように、作り上げていくようにしております。



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力が入らない入れ歯 高さがおかしい

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 入れ歯で食べ物をかむのに、どういうわけか力が入らないと言われる患者さんがいます。
 この原因は、まず入れ歯のかみ合わせの高さが高すぎることが多いです。入れ歯が高過ぎると開口(かいこう)と言いまして、口が半開きになり、口が閉じにくいような状態になります。これでは、力強くかむことはできません。
 もし力強くかめば、かなり歯ぐきが痛いはずです。

 患者さんのかむ様子を見て、どうも力が入っていないようであれば、入れ歯のかみ合わせから作り直したほうが早いかもしれません。少し歯の部分を削っただけでは修正できないようなときは、型取りからはじめたほうがいいと思います。
 そして今度はしっかりと患者さんが力強くかんでいるのを確認したうえで、新しい入れ歯を作るといいと思います。入れ歯の歯の並びというのは、そんなに単純なことではないので、何かおかしな問題があった場合には、それよりも前の作業に戻ったほうが結局は解決することが非常に多いです。

 ドクターも患者さんも何かおかしいと思いながら、ずっと調整を続けても、根本的に狂っていることがよくあります。その狂っている部分がすぐにわかればいいのですが、調整のうえに調整を重ねていくと、何がなんだかわからなくなってくると思います。   そうなる前に早めに、前の段階に立ち戻るというのが、良い入れ歯を作るうえでの心構えであると思います。

 力が入らない場合のもう一つの原因は、逆に入れ歯が低すぎるときです。口がクシャッとくずれたようなかみ合わせの場合は、入れ歯が低すぎないか確認する必要があります。低すぎるために、思ったよりも力が加わりません。何十年も同じ入れ歯を使っている患者さんでかなり人工の歯もすり減っていると、全体的に低い入れ歯になってしまっています。するとだんだんと前がみになってきますので、かみ合わせ自体が大きく変化していきますので、気をつけないといけません。

 要は、当たり前なのですが、入れ歯は高すぎても低すぎてもダメですので、その患者さんのかみ合わせの最適な位置にくるように作って調整していかなくてはならないのです。少しくらい低くてもとか、高くてもという考えはなしでお願いしたいと思います。



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繊維質の食べ物がかみにくい入れ歯

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 入れ歯でほうれん草やキャベツなどの繊維質の野菜がかみにくいというのは、よく聞かれる言葉です。
 確かに入れ歯で生野菜などの固い繊維質を自分の歯の時のような感覚でかむというのは、少し難しいかもしれません。逆にカリッと割って食べるような食べ物は、入れ歯でもかめるという声はよく聞きますが、何度もギシギシとしながらすり切って食べないといけない、歯ごたえのある繊維質の食べ物は、入れ歯で簡単に食べられるとは言えません。
 ある程度食べ物をよく煮て柔らかくして食べるほうが消化にはいいと思います。

 固い繊維質をすり切るには、その力に耐えられる歯ぐきと、入れ歯のかみ合わせの調整が必要になります。
 この2つが整えば、入れ歯でもしっかり繊維質が食べられると思います。
 ただし、いきなり新しく作った入れ歯でかんでいくのは大変なので、徐々に固い物や難しい物に挑戦していくのがいいかと思います。
 急に強くバリバリ、ギシギシと入れ歯でかんでいきますと、歯ぐきの方がその力に負けて痛んでしまうこともございます。歯ぐきに傷がつくと、傷が治るのに1週間もかかりますから、くれぐれもゆっくりと固い物を食べるようにしていただきたいと考えます。

 特殊な方法で、入れ歯の奥歯だけ金属製の歯を埋め込んで作るような入れ歯もありますが、入れ歯自体が重くなりますし、舌の感じも何だか変な感じがすると思います。
 どうしても固い食べ物が食べたい人以外にはおすすめではありません。

 入れ歯に使われる人工の歯は3年以上すると丸まってくることが多いので、その場合には人工の歯を交換してもらい、少し鋭い面に仕上げてもらえたら以前よりもかなりかみやすい入れ歯に変わるかと思います。
 ドクターでは人工の歯の交換はできないので、技工士がいる医院にて交換してもらえばいいと思います。と言いますのも、普通の歯科医院ではこの歯の交換に1週間入れ歯をあずかりますと言われます。
 1週間も入れ歯が無い状態では、その患者さんは1週間物が食べられなくなってしまいます。それは無理ですから、技工士がいる医院であれば、予定を立てて取り組めば1日でできる仕事ですので、その方がいいかと思います。



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入れ歯はどうすればいいか 」
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長年使ってかみ合わせが低くなった入れ歯はどうすればいいか

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 入れ歯を長年使っていますと、入れ歯のかみ合わせは当初の高さよりもだんだんと低くなっていきます。
 これはかみ合わせの面がほんの少しずつですが、すり減って行くためです。
 だいたい3年以上すれば、皆さん人工の歯が丸くなっていたり、明らかにすり減って短くなっています。
 特にかみ合わせが強い患者さんの場合には、1年くらいでかなりすりへる人もいます。

 こんな場合には、新しく入れ歯を作り直すのではなく、人工の歯の部分だけ入れ替えればいいのです。
 入れ歯の大きさにより半日~丸1日かかるかもしれませんが、技工士がいればそのくらいの時間で修正できるかと思います。よくたとえ話で言われますが、人工の歯の交換は、自動車のタイヤ交換と思ってくださいということです。
 入れ歯の本体自体は、何の問題もないわけですから、あえて新しい入れ歯を作らなくても、修正が必要な部分だけを交換したらいいのです。

 使い慣れた入れ歯に勝るものはございません。
 新しく入れ歯を作っても、その入れ歯に慣れていくのは大変な苦労がいります。特にご高齢の患者さんの場合には適応していけないかもしれませんから、不必要に新しい入れ歯を作るのはおすすめできません。
 今使っている入れ歯をできる限り維持して快適にしていく方法を考えたほうが得策だと思います。

 人工の歯を新たに交換した場合には、やはり何度かの調整は必要になってくるかと思います。この調整を丁寧にしていかないと入れ歯全体が変わってしまうかもしれないので、安定するまで何度も通ってみてください。丸くなった人工の歯よりも少し歯の面が鋭くなっているかと思いますので、食べ物は以前よりかみやすいですと言われることが多いです。



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かんだ時に痛い入れ歯

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 食べ物をかんだ時に痛みがある入れ歯の原因は、まず単純に上下のかみ合わせが悪いことだと思います。
 かみ合わせを調べてもらって、どこか一部が強く当たっているようでしたら、そこを少し落とすだけで痛みもなくなり、かみ合わせ自体も前より楽にかめると思います。

 そうではなく、かみ合わせに全く問題ないのにまだ痛みがあるようでしたら、それは歯ぐきに問題があるか残っている歯が原因だと考えられます。レントゲン等を撮影してもらって詳しく調べていただくのがいいかと思います。
 時に、それらも問題のないのに痛いと言う患者さんがいらっしゃいます。これは困ったことなのですが、院長は歯がある場合には知覚過敏の可能性があると言われたり、ない場合には神経的な痛みと言われることもありました。

 また下の入れ歯で歯ぐきの山がすごい少ない患者さんの場合に、神経が出てくるオトガイ口という部分があるのですが、ここが圧迫されて痛い場合があるようです。
 これらのような分野は技工士では全くわからない、手におえない症状なので、ドクターの判断にゆだねる以外にありません。

 痛みというのは、特殊なものだなというのは、いろいろな患者さんのお話を聞いているとつくづくそう思います。特に神経的な痛みというのは、脳が覚えているようで、入れ歯は全く触れていなくてもずっと痛いと言われます。入れ歯をする前からか、あるいは以前の入れ歯の痛みが脳に残っているのでしょうか。不思議なものだと思いました。



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       「 舌や頬を何度もかむ入れ歯 」  「 長年使ってかみ合わせが低くなった入れ歯は
            どうすればいいか 」

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舌や頬を何度もかむ入れ歯

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 新しく入れ歯を入れた場合に、舌や頬を何度もかんでしまうと言われる患者さんはたまにいらっしゃいます。
 それまで何もなかった部分に入れ歯のプラスチック部分がきますので、舌が窮屈になり動きにくくなってしまいます。
 同時に食べ物をかむときにも、今までかんでいた感覚とはちがいますので、口の中でうまく食べ物を回すことができなくなり、頬や唇をかんでしまうこともございます。

 これらの問題に慣れてくるのは、だいたい2週間はかかります。最初の1週間でかなりよく舌や頬をかんでしまう時には、それは入れ歯のかみ合わせ自体に問題がある場合も考えられますので、たびたびかむ場合には入れ歯を調整してもらってください。

 入れ歯を調整する場合には、まず上下のかみ合わせの人工の歯の部分が、きちんと調整されていなくて舌や頬をかむことがあります。次に前後左右の動き、食べ物を食べる時のようにあごを回転させたときの動きをできるだけ再現するようにして、調整してください。普通に上下でカチカチしただけでは舌も頬もかまないのに、大きく動かした場合にかむことはよくあります。そうして自宅へ戻られてから食事をされて、少しでも改善されていたら、日に日にだんだんと慣れてきて舌も頬もいずれはかまなくなるかと思います。

 入れた当初の入れ歯というのは、人工の歯も少し角が立っていますので、かみやすいとも言えます。いつもよりゆっくりしたペースで食事されることをおすすめします。いきなりいつも通りにパクパク食べ物が食べられるかと言えば、それはなかなか難しいですので、使い始めの道具と思っていただいて、ゆっくり慣れて行っていただければいいかと思います。



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「 前後左右にギシギシできない入れ歯 」  「 かんだ時に痛い入れ歯 」      

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前後左右にギシギシできない入れ歯

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 上下のカチカチしたかみ合わせは問題ないし、食べ物をかみくだくこともできるのですが、前後左右にギシギシと動かしたり、ほうれん草などの繊維ものをすり切ることが難しい入れ歯というのは、横方向のかみ合わせの調整が十分でない可能性があります。
ご自身の残っている歯の歯並びの影響で前後左右の動きができないこともありますが、そうでなければ、入れ歯のかみ合わせの調整が不十分だと思います。

 入れ歯は基本的に奥歯で上下前後左右しっかりかめるように作ります。前歯に関しては、食べ物を大きくちぎったり、くだいたりする機能だけで、ギシギシとすり切る機能は与えていません。
 なぜならば、前歯でそのような機能を与えてしまうと、入れ歯がはずれたり、前後に大きく動いてしまうからです。天然の自分の歯は1本1本独立していますので、多少左右に動かされても問題ないのですが、入れ歯は全体的に歯がつながっていますので、前歯の部分で変なかみ方になると、奥歯の部分が大きくズレたりはずれたりしてしまいます。

 1つにつながった入れ歯の場合には、前歯と奥歯で異なるかみ合わせにして、あごがうまく回転するように調整しなければならないのです。食べ物を飲み込めるくらいまでに小さくするには、前後左右のかみ合わせが非常に重要になりますので、先生に頼んで丁寧に調整してもらってください。



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「 かんだら変な音がする入れ歯 」  「 舌や頬を何度もかむ入れ歯 」 

具体的な入れ歯の説明


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かんだら変な音がする入れ歯

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 入れ歯でカチカチかんだときに、何か変な音がする場合があります。このような場合、だいたいかみ合わせが少し変化したか、きっちりと当たっていない可能性が高いです。
 どこかの1点がおかしなかみ合わせになっていると考えられますので、この1点を見つけ出して調整しなくてはなりません。関係ない部分まで適当に調整してしまうと、さらに悪くなることもありますから、原因となっている箇所をただしく調整してもらってください。

 かみ合わせの原因がほとんどでしょうが、まれに大きく歯ぐきが減ってしまったために、入れ歯が沈んだり動いてしまいかみ合わせが大きく変わることもあります。この場合にはかみ合わせも大切ですが、まず歯ぐきの部分を追加してぴったり合わすことが先決です。そしてその後にかみ合わせを調整します。歯ぐきが減ったために、かみ合わせが変化した場合、歯ぐきを追加して修正したら元のかみ合わせに戻ったということも多々あります。

 歯ぐきとかみ合わせ、この2つが入れ歯の生命線ですので、どちらが原因か、あるいは両方とも原因なのか、そして修正する順番はどうか、をよく検討してから調整する必要があります。適当に調整してしまったり、後戻りできなくなり、入れ歯が無駄になってしまうこともありますので、気を使って調整してもらいたいです。



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「 入れ歯がカタカタしてかたついている人 」  「 前後左右にギシギシできない入れ歯 」  

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入れ歯がカタカタしてかたついている人

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 入れ歯がカタカタ動くのは、大きく2つの原因があります。一つは、入れ歯が歯ぐきにぴったり合っていないこと。そしてもう一つは、上下のかみ合わせが悪いことです。
 一つ目の歯ぐきに合っていない場合には、カタカタ音がする前に、まずどこかの歯ぐきが痛いのではないかと思います。歯ぐきに合っていないのですから、力を加えれば痛みが生じるはずです。ですから、この場合には入れ歯の内側の調整をする必要があります。あまりにも大きく合っていなければ、最初から作り直した方が早いですが、おそらく多くのドクターは裏打ちをされることだと思います。その際には、まず強く当たっている部分を取り除いてから、全体的に裏打ちをしてほしいと思います。他よりも強く当たっている部分を基準に裏打ちすると、必ず入れ歯は全体的に高く分厚くなってしまいます。これは不快ですから、少し低くなってもいいくらいに、当たっている部分は削ってほしいのです。そして全体的に裏打ちしてほしいです。
 ただ、歯が残っていて、入れ歯を歯にしっかりと引っかけている場合には、必要なところだけを裏打ちしてもらってください。つまり足りない部分だけを追加してもらうのです。もともとぴったり合っている部分に追加すると、確実に入れ歯は高くなり、かみ合わせまで狂ってきます。最悪、これも作り直しになります。
そしてもう一つの上下のかみ合わせについては、これはごく普通にかみ合わせを丁寧に何度も調整する以外にありません。上下のかみ合わせだけでなく、ギシギシとすり合わせた場合に変な音が鳴る場合もありますから、こちらの調整もやってもらってください。
 カタカタしても痛くない場合には、少しの調整で済むかと思いますので、痛くなり始める前にできるだけ早く歯医者に行って調整をしてもらってください。



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「 歯が3~4本残った入れ歯2 」  「 かんだら変な音がする入れ歯 」

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時間通り、予約通りの診療

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 病院というところは、ある程度待たされて当たり前というようなところがございますが、これは患者さんにとっても、治療する側にとっても、本当はいろいろな面で無理や無駄が生じているとは思います。
 だからと言ってなかなか改善できる部分ではないというのが一般的な病院の回答だと思います。

 当医院では開業以来約8年間からほぼ時間通りの診療を院長は行っています。これはある意味すごいことだと感心しています。
 もちろん前の治療が長引いて5~10分間くらいお待たせしたこともありますが、それでも10分くらいでして、待ち時間でクレームを言う患者さんというのは、全くいないといっていいと思います。

 治療をする側から申しますと、計画的に予約時間内で仕事を終わらせないといけないプレッシャーもありますが、それが逆に集中力を高め、早くきれいに手際よく仕事をする習慣がついてきていると思っています。
 私の場合には物づくりですので、待っている患者さんのために、できるだけ正確にそしてきれいに仕上げる必要があります。絶対にミスできないというプレッシャーはありますが、やった仕事の結果が患者さんの言葉としてすぐにかえってくる仕事ですので、やりがいは非常にあります。

 このように、時間通りの診療というのはいろいろな面でメリットがございますので、これからも努力して続けていきたいと思います。



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歯科医院の選び方

歯科医院の選び方②

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 歯科医院にはドラッグストアのような誰もが知っているような全国チェーン店というものはなく、多くの歯医者さんは地域密着型のお店で、その地域エリアの患者さんを1人~数人のドクターで治療しているというのが普通だと思います。
 なかには、歯医者さんというよりも中規模の会社かと思えるようなたたずまいの歯科医院もあるかと思いますが、普通は数人のドクターで医院を経営しているのが一番多いかと思われます。

 そのような状況で、一般歯科、矯正歯科、小児歯科、口腔外科、インプラントなど、1つの医院で何でもかんでもやっているところは、少し疑問です。ましてや1人のドクターしかいないのに、いくつもの標榜をかかげているのは、本当にその道のスペシャリストなのかどうかわかりません。一体どのくらい専門的な技術や能力があったうえで、かかげているのか、知りたいものです。
 ドクターの能力差というのは患者さんには全くわからないでしょうし、われわれでもそのドクターがどれくらいの力量なのかは、実際に仕事をして取り組まないとわからないというのが正直なところです。

 ただ、人には必ず得意不得意があって、全部を高いレベルでマスターしているようなドクターはおそらくいないと思います。われわれ技工士もそれぞれ得意不得意がありますし、私のような入れ歯専門の技工士は差し歯専門の技工士には、全く差し歯の仕事では刃がたちません。1つの専門分野を毎日やっているプロには、それ以外のプロはやはり質・量ともにかなわないのです。

 そういう視点で見ると、ドクターにも専門的でなおかつ得意な分野があるはずです。そこを見抜くなんていうことは、一般の方ではとても無理ですが、治療を受けた体験からドクターの手際の良さや細かさ、説明のわかりやすさ、仕事の丁寧さなどから、予想していただくしかないのが現状です。


 あるいは、単刀直入に、「先生は歯科治療の中でも何が一番得意ですか?」と聞いてもいいかもしれません。素直に答えてくれるようなドクターならば、よほどその分野には自信があるかと思います。多くのドクターは、これというわけではなく何でもそれなりにできると答えるのでしょうか。ぜひ一度質問してみていただきたいと思います。

 そもそも厚生省が、一般のサービスや商品と同じように、歯科治療ももっと得意分野を強調して表示してもよいというような、規制緩和をいろいろやってくれたなら、誰でもわかりやすく通いやすい歯科医院にもなるのでしょうが、なかなかそうはいかないようです。一般の患者さんの大多数が立ち上がって訴えかければ、厚生省も動かざるを得なくなるかもしれないですが、そこまでは現実的に難しいと考えられます。

 一般の消費者の方々、困っている患者さんたちのためにもさまざまな規制を撤廃して新しい歯科医療を目指すべきだと思いますし、もっと合理的にわかりやすく、安心して良い治療が受けられる方法は、いくらでも考えられると思うのですが、いろんな組織との関わりもあるのでしょう、なかなか難しいようです。

 私は個人的には一般の商品やサービスと同じような目線で考えて、やり方を変えていけばシンプルな方法で医療も提供できるような気がしています。医療だから特別というのはまちがいで、特別な医療行為の場合にだけ特別扱いでいいのではないでしょうか。なんでもかんでもドクターしかできない医療行為にするのではなく、日本全国どこでも受けられる普通の治療については、もっと安くて良い治療を提供するサービス体制に変えられると思っています。



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歯科医院の選び方

歯科医院の選び方①

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 どこの歯医者に行ったらいいか、お悩みの方は多いかと思います。近所の人に聞いたり、患者さんに人気のありそうな歯医者さんを自分なりに探してみたりして、一度行ってみるという状況が、ほとんどだと思います。
 また歯科業界にいる者としましても、患者さんのお住まいの近くにある良い歯医者を紹介するのは、これだけ歯科医院が多くなるともはや不可能であります。自分の取引している歯科医院がいいかどうかを判断できるくらいで、最寄りの歯医者さんで良い所を探すというのは非常に難しいと思います。

 ただ、ひとつの指標としていくつかあげますと、院長先生の学歴が国公立大学卒業であること。そして従業員のドクターも国公立大学卒業であること。もし私立であるならば、東○歯科大学か日○歯科大学、昭○大学などの上位の大学卒業のドクターであることです。

 これは、ごく普通に考えて、優秀な大学卒のドクターの方が、優秀ですし、間違った処置をしにくいということです。私立の大学を卒業するには数千万円のお金がかかりますので、それを取り戻すために、売り上げ重視の診療をするようなこともないように、良識的でまじめなドクターに治療をしてもらったほうが得策だと思います。

ちなみに、私立と国公立の歯科大学の偏差値の差はなんと10以上ありますので、東京6大学や関西の関関同立クラスの私立大学のほうが、私立の歯科大学よりもかなり優秀です。

 そして次に、本来年齢では差はつけられないのですが、歯科は非常に細かい作業の連続でありますので、あまりに高齢のドクターの場合には、私は避けたいと考えます。老化とともに集中力の持続も難しいでしょうし、視力の衰え、手の動きの機敏さなども、どうしても若い頃のようにはいかないかと思います。技術的に素晴らしいドクターもいらっしゃると思いますが、この先生で大丈夫かな?と不安に思うような場合には、やめておいてもいいかもしれません。私の個人的なものさしでは、40代~50代の先生がいろいろな面で安定していて、充実しているのではないかと思います。反対に20代、30代前半の若い先生はやはり経験不足だと考えてもいいかと思います。

 もう一つ、これは個人差があって非常に判断しにくいのですが、細かい部分を清潔にして、きれいに仕上げるのが歯科の仕事の本分でありますので、清潔できれい好きで細かい先生が単純にいいかと思います。あまり小奇麗にしていなくて、雑な感じで適当な先生はやはり避けた方がいいでしょう。それは、先生の身なりや歯科医院の清掃状態、診療室で使っているものの清潔さなど、目を光らせて見ればすぐにわかるような所がお粗末な医院でしたら、いくら地域で評判だとか、先生が優しい性格だとしても、やめておいたほうがいいかと思います。数年後には、治療した歯が悪くなっているかもしれません。

 すべての患者さんにきちんとした治療を正確に行うためには、しっかりとした志と日々の高い意識がないと難しいかと思います。歯医者は、言うなれば個人商店であり、自分1人がその店ではお山の大将なのです。誰からも注意されないし、誰も文句を言わないような状態です。その状態で高い気持ちで治療をし続けるというのは、逆に非常に難しいとも言えます。5年~10年~20年と経過するうちに、本来ならばあらゆる技術も向上し、知識も数段増えて、質・量ともに上がって、スピードアップして治療を行えるようになるというのが、あるべき姿かと思われます。

 しかしながら、一般の普通の企業を考えれば、寝る間も惜しんで休日出勤もして努力しているというのが普通の姿かと思われますが、ほとんどの歯科医院がそのように努力されているかと言えば、そうではないというのが現実ではないかと思われます。

 だからこそ患者さんには、よりよい先生を選択していただきたいと思います。治療途中で担当の先生が変わったり、患者さんの言うことを聞いてくれないような先生は当然やめておいた方がいいです。治療の主役は患者さんなのですから、自分でしっかりと選んで後悔しないような治療を受けてください。少し文句を言うくらいの方が逆にいいかと思います。それでもわからなければ、メールをいただければ、お時間はかかりますが私なりに探しますので、ご連絡ください。



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歯科医院の選び方

歯が3~4本残っている入れ歯2

目次一覧へ<奥歯1カ所に3~4本残っている症例>
 この症例は、入れ歯を作るうえでは、特に問題になることはなく、それまで残っている歯の部分でかんでこられたと思いますし、そのまま素直につくればいいかと思います。それよりも作ってから患者さんが使い慣れていくことが一番大変かもしれません。長くて全体的な入れ歯になりますので、異物感とかみ合わせのバランスを整えていくことが非常に難しい症例になります。
 片方でかむというような状態にどうしてもなりやすいので、できるだけそうならないように、左右のバランスを整えて使っていき、定期的な調整は必ず行ってください。強くかんでいる方の入れ歯の歯ぐき部分が締まってきて減りやすいですし、あまり強くかんでいない側の入れ歯部分はカタカタしやすくなりますので、歯ぐきを追加してもらわないといけなくなると思います。入れ歯を作ってからもずっと検査・調整を続けていき、全体的なバランスがくずれないように維持していっていただきたいと思います。

<前歯1カ所に3~4本残っている症例>
 これは、前歯だけ歯が残っていて、奥歯がない症例の患者さんで、よくある症例であります。入れ歯をひっかける部分が前歯にしかないので、残っている歯の状態によって、どのように引っかけるか、良く考えて設計しなくてはなりません。金属のバネのようなひっかけが口を開けた時にも見えないようにする必要がありますから、少し難しい入れ歯ではあります。
 また奥歯部分の歯ぐきの状態も重要なポイントです。歯ぐきの山がなくて歯ぐきが痛い場合は難しい症例になります。奥歯でしっかりかんでいただかないと、入れ歯としての安定感も出ないですし、何より食べ物を強くかむことができないからです。この症例では、残っている前歯も重要ですが、同じくらい奥歯の歯ぐきの状態がとても大切になってきます。
 ただ、普通の歯ぐきで前歯も健康であれば、入れ歯としてはほぼ左右に同じ数の歯が入りますので、バランスの良い入れ歯になります。かみ合わせの調整さえ丁寧に行えば、食べ物も普通に食べられるのではないかと思います。できればプラスティックの入れ歯よりも最終的には硬くて強い金属の入れ歯にしたほうが、安定もし、強くかめ、長く使えると思います。
また寝る時も前歯を守るために入れ歯を入れて寝られることをおすすめします。


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歯が3~4本残っている入れ歯

目次一覧へ
 3~4本残っている場合には、残っている位置と歯の健康状態がとても大切です。入れ歯としては、3カ所以上に残っていた場合に非常に安定のいい入れ歯が作れますし、反対に1カ所だけに並んで残っていると、そこではしっかり食べ物がかめますが、他の部分ではかむ力がどうしても弱くなる場合もあります。
 さまざまな症例が考えられますが、いくつか紹介します。

<3カ所に歯が散らばって残っている症例>
 残っている歯の位置に関しましては、非常に良い条件ですので、ほぼ問題ないと思います。あとは歯の健康状態だけです。入れ歯も左右で安定しやすいですし、バランスの良い入れ歯になることが予想されます。
唯一心配なのは、異物感に適応できるかどうかということです。3カ所に散らばっている場合は、やはり全体的な入れ歯になることが多いので、入れ歯の土台(床)部分の異物感に慣れるかどうか、ここだけが問題です。それさえ慣れれば、入れ歯としては、非常に使いやすく快適な入れ歯になる確率は高いです。

<2カ所に歯が離れて残っている症例>
 この症例は2本の歯が2カ所に残っている場合とそれほど変わりません。むしろ2カ所に数本ずつ残っているのですから、入れ歯としてはよりしっかりした入れ歯になります。例えば、左右奥歯に2本ずつ残っている場合は、技工士としても非常に作りやすい入れ歯になります。ぜひこの残っている奥歯3~4本を大切にして、ずっと残していただきたいと考えます。そうすれば入れ歯でもかなり快適に食べ物がかめますし、力も入ります。
 左右奥歯ではなく、どちらかが前歯の場合には、歯が無い側の歯ぐきだけの部分がどうしても力が入りにくく、かみづらくはなるかと思います。どうしても残っている歯の部分でかんでしまうと思うのですが、できるだけ左右バランスよくかんでもらうことを希望します。



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歯が2本残っている入れ歯2

目次一覧へ<2本が並んで奥歯に残っている症例>
 この場合は、片側に2本並んで奥歯に歯がありますので、歯がある側はかみ合わせもよくしっかりすると思います。しかし反対側の歯のない部分から前歯にかけて、長い範囲が歯ぐきだけの入れ歯の部分になりますので、力強くかむのは少し難しいでしょうし、食べ物や飲み物も入れ歯の下に流れたり浮いたりする可能性もございます。
その場合、ドクターに上下のかみ合わせをきちんと調整してもらい、歯ぐきにもぴったり合った入れ歯を作製することが大切になってきます。
また残った2本の歯にあまり大きな負担をかけすぎた場合には、2本とも弱ったり抜かないといけなくなる危険性もありますから、必要以上に残った歯に負担をかけないで、歯ぐきでしっかりとかめる入れ歯に仕上げていく必要があるかと思います。時間と労力をかけて丁寧に入れ歯を調整しないと、このような片側だけ歯がある入れ歯は、バランスがくずれやすいので簡単には成功しない症例であると言えます。

<2本が並んで前歯に残っている症例>
 前歯に2本残っている場合には、あまりこの2本を強くかませると弱りやすいので、患者さんのご希望でないかぎりは、奥歯でしっかりかめる入れ歯を作り、残った前歯には強くかませないように作ることが多いです。基本的には、入れ歯の部分で物を食べるように心がけていただきたいと思います。
 また夜寝る時にも入れ歯を入れたまま寝られたほうがいいケースでもあります。前歯2本だけ残っていて、寝ている時に反対の歯と強く当たると歯が揺らされたりして弱りますので、入れ歯を入れて前に強く当たらないようにするのがおすすめです。
 現在は入れ歯の人工の歯も残った歯に合うきれいな歯がございますので、見た目にはそれほど心配はないと思いますが、左右の奥歯が入れ歯ですので、かむたびに多少はこの残った2本を中心にして回転するというか何らかの負担がかかってきます。夜寝る前には、残った歯を丁寧に歯磨きして、悪くならないようにしていただきたいと思います。



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