2015年8月28日

入れ歯の金属部分はさびないのか

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 金属製の入れ歯であったり、保険で作る入れ歯の引っかけの金属部分などの金属のところが、さびてこないのかというご質問をされる患者さんがいます。

 答えとしましては、普通の使い方をしているうえでは、さびるようなことはありません。
 そのような金属は厚生労働省の認可もおりないでしょうし、とても日常の歯科治療で使えるものではないです。

 入れ歯に限らず、銀歯や詰め物であっても口の中で使っていてさびてくるようなことはまずないと言えます。
 何十年も作り替えていないブリッジや銀歯をされている患者さんも多いかと思いますが、それがさびてきたという話は聞いたことがないので、まず気にされないでいいかと思います。

 さびはしないですが、入れ歯の金属部分の処理が悪くて、歯ぐきや頬に傷をつけてしまったり、きれいに研磨されていないために、何だか金属の味がするという患者さんがたまにいます。金属の味がするというのは難しい表現なのですが、そのような場合には入れ歯全体をくまなく検査します。

 どのような材料であっても、ほんのごくわずかに溶けだしていると考えていいので、金属の表面がザラザラしているような状態では、余計に溶けだしている可能性もございます。
 すぐに研磨し直して、滑沢な表面にする必要があります。プラスチックでも同じ理屈でザラザラした表面では、材料がすり減りやすいですし、劣化しやすくなりますから、入れ歯の表面はどこも滑沢な表面であるべきなのです。



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金属の入れ歯の金属部分は体に悪影響はないのか

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 金属製の入れ歯の金属が何でできていて、体に影響はないのか、質問される患者さんはたまにいらっしゃいます。確かに口の中に入れるものがどんなものでできているか、しかも金属ですからアレルギーなども問題ないか心配になるのは当然のことだと思います。

 歯科で使われる金属は基本的にすべて厚生労働省の認可を受けた材料で製作されていますので、その材料に対して特別に金属アレルギーなどが無い人でしたら、全く問題ないと考えていただいていいかと思います。もし問題があるような金属でしたら、まずこれまで使われることはないと言えます。

 入れ歯によく使われる金属は、コバルトクロム合金、チタン合金、金合金が多いです。
 中でもコバルトクロム合金がほとんどだと思いますが、これは丈夫で軽くて比較的安価な金属になります。合金ですからコバルトやクロム以外にもいくつか金属が混ざっていますがそれはそれぞれのメーカーの企業秘密で、用途に合わせて多品種の金属が作られています。チタン合金の特徴は、とにかく軽いということです。

 そして人工関節やインプラントにも使われているので生体にも安心であると言えます。金合金は、金はほとんどアレルギーになる人が少ないので安全ですが、比重が重いので、入れ歯がかなり重くなります。昔はよく使われていたようですが、今は金合金の入れ歯は少ないように思います。

 金属が体に影響があるというのは、まず金属アレルギーの問題だと思いますが、それ以外に入れ歯の場合には、金属でしっかりとした入れ歯を作ったほうが体にとってもいいと、私は考えます。
 入れ歯というのは、左右前後のバランスが非常に重要ですし、そのバランスを安定して維持していくには、金属製の入れ歯でしっかりと保持していかないと難しいと思います。

 半年に一度の定期メンテナンスの来られる患者さんの入れ歯を見るたびに、金属製の入れ歯を作られた患者さんの金属の材料としての危険性がない場合には、ぜひとも皆さんに金属製の入れ歯で毎日を過ごしていただきたいと願います。



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金属入れ歯とプラスティック入れ歯の違い

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 入れ歯には大きく分けて、プラスチックの入れ歯と金属製の入れ歯があります。

 保険診療で作る入れ歯は、プラスチックが中心で部分的に金属の引っかけが付いているというかたちがほとんどだと思います。それと自由診療で作る金属製の入れ歯はまた全然違うものでありまして、入れ歯の土台部分の多くが薄くて強い金属でできている入れ歯になります。

 金属の入れ歯とプラスチックの入れ歯の大きな違いは、耐久性と異物感だと思います。耐久性というのは、文字通り素材としての強さということ。そして、食事をする時に力強くかみますが、そのかむ力はすごい力でありまして、そのかむ力に耐える強度がプラスチックとは大違いだと言えます。

 プラスチックはどうしてもかむ時にたわみが大きいですので、力強くかみにくい場合があるかと思います。金属ならば余程のことがない限り、かんで入れ歯が壊れるようなこともないですし、変形する可能性も少ないです。プラスチックの入れ歯だと食べ物によって、入れ歯にひびが入ったり欠けたりすることもたまにあります。さまざま意味での耐久性の強さというのが金属製の入れ歯の特徴のひとつです。

 また異物感については、プラスチックの入れ歯の約3分の1~6分の1の厚みで入れ歯が作れますし、入れ歯の幅も細くすることができます。すると口の中でも邪魔にならないので、入れ歯を入れていることも忘れるくらい快適になるかもしれません。異物感の違いも金属とプラスチックではおそらく数倍の差があると思いますので、最終的な入れ歯としては、金属の入れ歯をおすすめしています。

 プラスチックの入れ歯が決して悪いということではないのですが、性能のうえでは明らかに差があると思っています。長期的な視野に立っても、金属製の入れ歯は口の中で安定していまして、いつまでもぴったりと合っている印象があります。プラスチックの入れ歯の場合には、年数とともに少しずつ変形もして合わなくなっていくように感じます。入れ歯がだんだんずれていくというのは良くないですから、逆に作り直しの期間が増えて、金額面にも労力面でも余計な負担になるかもしれないです。口の中がある程度健康な状態になったならば、金属製の入れ歯で最後に暮らしていただくのがより安定するかと思います。



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部分入れ歯と総入れ歯の違い

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 部分入れ歯と総入れ歯の大きな違いは、歯が残っているか残っていないかということで、部分入れ歯は残っている歯に負担をかけている入れ歯であり、総入れ歯は歯ぐきにくっつけているだけの入れ歯であると言えます。

 患者さんの中には、残っている歯が少ない場合に、全部抜いてから総入れ歯にしたほうがいいと思い込んでいる方もいます。しかしこれは基本的には間違いであると言えます。残っている歯が比較的健康でしっかりしていれば、やはりその歯で入れ歯を安定させたほうが、食べる時も日常も入れ歯としての機能性は高まります。

 総入れ歯ならばある程度プラスチックの土台の部分も大きくなり異物感が増えますが、部分入れ歯ならば入れ歯を薄く小さくして異物感を減らせることも可能になります。ぜひ残っている歯を大切にして、まずは部分入れ歯に挑戦してみてください。

 総入れ歯の患者さんは、歯が残っていないので、歯ぐきでしっかり物を食べるようにしなければなりません。そのため入れ歯だけでなく、歯ぐきも歯ブラシでしっかり磨いてください。歯ぐきに刺激を与えて弱い歯ぐきにならないように、快適に入れ歯で食べられるような日々を継続していくためにも歯ぐきを鍛えてもらいたいのです。

 総入れ歯だから何もしないでいいのではなく、引き締まった歯ぐきになると固い食べ物もしっかりかめますので、強い歯ぐきを作っていってほしいのです。

 引き締まった歯ぐきで入れ歯を作ると、まず入れ歯の型どりが非常にきれいな型になります。ぶよぶよの歯ぐきでは良い型はとれません。ぴったりとした入れ歯には、引き締まった歯ぐきが必要で、その歯ぐきにぴったり合った入れ歯は、入れ歯で何でも食べられるくらいしっかりした入れ歯になるのです。

 グラグラの歯をいつまでも残していた人よりも思い切って早めに歯を抜いて、総入れ歯で健康な歯ぐきを保っている人の方が入れ歯で何でも食べられているという傾向もございます。歯を抜くことは皆さん嫌なことですが、その後の食生活や口全体のことを考えると、あるいは早めの総入れ歯の方が結果がいいかもしれません。



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入れ歯に使う人工の歯は何でできているか

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 入れ歯に使う人工の歯は、そのまま人工歯(じんこうし)と言います。レジンというプラスチックの中でも特に硬い、硬質のレジンを使っています。技工士が入れ歯を作る際にわざわざ1本1本作っているのではなく、人工歯の製造メーカーがありまして、世界各国のメーカーがいろいろなタイプの人工歯を作っています。

 ほとんどがレジンというプラスチック製のものですが、中には高価なセラミック製の人工歯もございます。これはセラミックですので、差し歯やブリッジに使われる白い歯の材料と基本的には同じです。作り方や中身は違いますが、要は陶器といいますか瀬戸物ですので、表面が非常にきれいですり減りにくいです。表面がきれいということは汚れなども付きにくいのでいいかと思います。ただし、重さがプラスチックのレジンと比べるとかなり重くはなります。また、すり減りにくいのは良いことですが、その反面、かみ合わせの調整が大変で扱いにくいです。

 普通はセラミックの陶歯ではなく、プラスチックのレジンを使うことが多いです。
 また、まれに、奥歯でもっと何でも強くかみたいという患者さんがいらっしゃいまして、ブレードという金属製の人工歯をつける場合もあります。あるいは、かぶせものと同じような銀歯を作って入れ歯に追加するようなこともあります。別途費用もかかりますし、時間もかかりますし、調整もそれなりに大変ですが、うまくできあがれば普通の入れ歯より強くかみくだくことは可能になるかと思います。



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入れ歯に使っている金属は何か

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 入れ歯に使う金属には、主にコバルトクロムという合金や、チタン合金、金合金などがあります。

 通常、コバルトクロム合金が多いかと思いますが、高価な金やチタンで作る患者さんもいらっしゃいます。金はご承知のように金属の中でも体に害が少ないと考えられていて、それはチタンも同じですが、金で作る入れ歯は非常に重く、チタンは反対に非常に軽いので、チタンを好まれる患者さんのほうがやはり多いです。上の入れ歯などは、重いと落ちやすさにもつながりますので、軽くて丈夫なチタンが一番おすすめです。

 一般的に使われているコバルトクロムという金属でも充分素晴らしい金属であり、丈夫で硬い金属です。コバルトに対するアレルギーなどがある患者さんの場合には当然使えないですが、多くの患者さんがこの金属で満足できる入れ歯を使っていらっしゃいます。

 金属でできた入れ歯は、当然長期間使えますし、丈夫で安定しています。プラスチックの入れ歯と比べますと、その厚みの薄さや強度は比べものにならないくらいとさえ言えます。ただ、あまり丈夫すぎて残っている歯に負担をかけ過ぎではいけないので、入れ歯全体の設計をよく考えて、バランスのいい入れ歯に仕上げなくてはなりません。うまく出来上がった金属の入れ歯は、食べ物を食べた時に力が加わっても、安定してたわまないですし、入れ歯ズレたり、動揺したりすることも非常に少ないと言えます。

 費用はかかりますが、できるならば入れ歯は最終的に金属の入れ歯にされるのがいいかと思います。長い年月、口の中を安定させて過ごせるというのは何ものにも代えがたいものだと思います。残っている歯を維持していくうえでも、入れ歯の安定は必要不可欠な要素です。



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入れ歯に使うプラスチックは何でできているのか

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 入れ歯に使うプラスチック部分は、レジンという樹脂でできています。このレジンにはさまざまな種類がありまして、レジンの液と粉を混ぜるとすぐに固まるものや、熱を加えないと固まらないものなどたくさんあります。硬さも強いものから弱いものまであり、今では色もいろいろなカラーがございます。

 ピンク色した歯ぐきに接触する部分は、主に熱で固まるレジンであり、歯ぐきを再現するのに適しています。透明感のあるものや、透明感のないものまで数種類のレジンがあります。白い歯に使われるレジンは、レジンの中でも特に硬いレジンであり、実際の歯に合わせて3層構造で作られていたりします。歯の白さも多種類あり、形や大きさまで含めると、相当な量の種類が世界各国の製造メーカーから製品化されています。

 レジンは入れ歯を作るうえでなくてはならない材料であり、非常に扱いやすい商品です。シンナーに似た臭いがある場合もありますが、きちんと作られた入れ歯であれば、ほとんど臭いなどはないかと思われます。

 レジンはプラスチックですので、強度は金属のように強くはありません。ですから、ある程度の厚みというものがどうしても必要になってきます。保険診療で作る入れ歯はだいたい3ミリ~4ミリの厚さはあるのではないでしょうか。私の作る入れ歯はその半分近い1.5ミリ~2ミリくらいで作ることを心がけています。入れ歯というのは口の中にプラスチックを入れなくてはいけないのですが、少しでも異物感が少なくなるようにいろいろなアイデアを駆使して作っております。 



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入れ歯ではなくインプラントをすすめる歯医者

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 現在歯医者さんの多くが入れ歯ではなく、インプラントをすすめているかと思います。当医院を訪れる患者さんからもよくお話を聞きます。そのたびに、どうしてまず入れ歯にしないのかと疑問に思うのですが、自分の歯のように強く食べ物がかめるので患者さんも満足するということと、医院の売上もあがるということがおそらく2大理由だと思います。

 インプラントは直接あごの骨に埋め込むので強くかめると思います。また1本だけ歯が抜けている場合にブリッジだと前後の健康な歯を削らないといけないですが、インプラントはそのまま抜けた部分に打ち込むだけで済むからいいという考えもわかります。
 ですが、何よりも危険な部分が多いと思います。骨に直接ボルトを打ち込むということの危険度、そして打ち込んだ部分と歯ぐきの境目は一生涯いつも傷口のような状態のままであることです。例えて言えば、傷がふさがることはないのです。体の外と中をつないでいる部分の境目がずっと存在するというのは、医学的には非常に危険だと院長は言っています。
糖尿病の人の場合には基本的インプラントはできないというのは皆さんもご存じだと思います。自分の将来がどうなるかなんて誰にもわからないのに、目先の快適さだけで危険な治療を安易に選ぶのは、おすすめできません。その前に試してやってみる方法はもっとあるはずですから。

 インプラントを入れたすぐ後は快適だと思います。自分の歯とそれほどかわらないくらいかめるのでしょう。でもそれが一生涯続くとはかぎらないのです。将来的に何か問題があるようなことになったなら、その時はその時で我慢するという覚悟ができている方ならばいいかと思います。でも歯科医師としてまずすすめるべきなのは、将来的にも安心安全な治療ではないでしょうか。自分の子供や家族にも本当にその治療を第一にすすめられるのかどうか、そういう視点で考えていただきたいと思います。

 入れ歯は結構難しくて大変な治療ではありますが、真剣に取り組めば、非常に面白いですし、全体的なかみ合わせの考えなどもより深く知ることができるので、他の治療にも役に立つ価値あるものだと思います。ぜひ入れ歯治療をまずやっていただきたいと考えます。



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自由診療の入れ歯治療と保険診療との違い

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 自由診療というだけで高額なので警戒して全く検討されない人もいらっしゃるかと思いますが、自由診療というのはその名のとおり、保険診療のマニュアル通りのやり方に制限されないで、自由に行える診療のことです。特に、患者さんの要望に合わせて自由に診療を進めることができるところが特徴かと思います。

 中には、そのドクターの独自のやり方でしか入れ歯を作らないというような所もあるかもしれませんが、当医院では患者さんがやりたくない治療はやらず、やってほしい治療のみ行い、それで問題が発生すれば、また対処していくという方法をとっています。もちろん一番おすすめの入れ歯や治療方法の話はしますが、選ぶのはあくまで患者さんなのです。

 例えば、普通はもう抜いたほうがいい歯があったとしても、とりあえず残した形で入れ歯をつくったり、治療したりします。特に今痛みなどがないのに、無理矢理抜かず、あとからでも抜けるものはあとで抜くようにするのです。患者さんが入れ歯に慣れて使いこなせることが一番大切ですから、それがまずできるようになってから、徐々に治療をすすめていきます。

 保険診療の場合にはおそらく、入れ歯を作るには入れ歯にする歯をまず抜いてからでないと、入れ歯は作れないかと思います。すると抜いた部分の歯ぐきが落ち着くまでに2週間~1ヵ月待たなくてはなりません。さらに、そこから型どりして製作し調整していかなくてはなりません。
 そして、もし歯を抜いて、入れ歯を作って入れてから、異物感が大きすぎたり痛くて入れ歯が使えないような状態になったら大変です。もう歯を抜いてしまっているので、今さら歯をつけることはできないですから、作った入れ歯に慣れるように我慢していかなければならないのです。また保険診療の入れ歯というのは、マニュアル通りの作り方ですので、一般的に非常に分厚く大きいものです。つまり異物感が大きいのです。

 そして異物感が大きいのでできるだけ小さくしてくださいと言っても限界があります。もともと分厚い設計で作っていますから、それほど薄く小さくはできないですし、やったとしても強度が落ちるからできないと断られることが多いかと思います。



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失いやすい歯

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 入れ歯づくりをしている中でのおおまかな統計ですが、一番奥から2番目の歯(専門的には6番の歯)がなくなりやすいです。特に、右下の奥歯と左上の奥歯が一番なくなりやすいです。

 その次は、左上の一番奥の歯、右下の一番奥の歯、そして左上→右上→右下→左下の順番で犬歯(糸切り歯)の奥の小臼歯という部分がよくなくなります。
ですから、毎日歯磨きをされるときには、上記の歯のところを特に入念にみがくと、歯を失う可能性が低くなるかもしれません。

 入れ歯では歯の無い部分に人工の硬い歯を使うのですが、その人工の歯がよく使われる、つまり失ってしまった部分の歯が、上に書いた部分の歯になります。結局、日頃からよく使っている歯がやはりダメになりやすいということではないかと思います。

 右がみの人、左がみの人で異なるでしょうし、歯を磨く手も右利きと左利きでは違いますから、一概にはとても言えませんが、基本的な考えとして、よく食べるほうの歯を注意してケアされたら少しはいいのではないかと思います。



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入れ歯人口2,900万人時代

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 2011年時点であくまで予測ですが、何らかの部分入れ歯・総入れ歯を入れている人の数が2,900万人いるそうです。
 約3千万人とみると、4人に1人が入れ歯を入れている状態です。実感としては、そんなにも入れ歯の人がいるとは思えないのですが、かなりの人数になっているのは確かだということです。

 それで本当に良い入れ歯で満足されて過ごしていればいいと思うのですが、入れ歯で悩まれている患者さんはたくさんいらっしゃいます。入れ歯は保険でも作れて、保険の入れ歯でも十分満足されている人も多いですが、専門の技工士から言いますと、もっと良い入れ歯にすることができないかという思いはぬぐえません。
 保険の入れ歯はいわば既製品であり、決められたことしかできないので、自由に患者さんに合わせて作っていくということができません。それでは患者さんが満足する快適な入れ歯にはならないのです。

 保険はそもそも失った歯の部分をおぎなうというだけの入れ歯作りであって、快適な入れ歯作りというものではないのです。無い部分を追加しただけで、それがうまく機能するかどうか、審美的にもきれいか、入れ歯だと感じないくらいに異物感が少ないかなど、問題にしていないのです。

 そのようなことから、私は現状では保険ではなく自由診療で、しかも専門的に入れ歯を取り扱っている歯科医院で入れ歯を作られるのが一番いいかと思います。そして専門の歯科技工士も常駐していたなら、なお安心だと思います。



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50代以上で入れ歯

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 50代以上になられますと、入れ歯の対象になる患者さんはかなり増えます。

 かなりご高齢の方で、もうそんなに長生きしないから入れ歯ではなくブリッジなどにしてほしいという患者さんもよくいらっしゃいますが、当医院の院長は、平均年齢を基準にしまして、50代~60代の人では、まだこれから30年~40年の年月がありますので、リスクの高い治療はやめておいたほうがいいとおすすめしています。

 それよりも危険度が低い入れ歯治療が、今後の体調の変化なども考えると一番いいと言われます。入れ歯は出したり入れたりして洗わないといけないから面倒だと言う人もいますが、歯だって毎日洗わなければなりません。
 歯は歯磨きで磨きにくい部分もきれいにしないといけないですが、入れ歯は外に出して洗えますし、入れ歯をはずしたら、残っている歯も非常に洗いやすくなるはずです。
 洗うという面ではこんなに便利なことはないのです。しかもきれいに洗えますから残った歯も長持ちしやすいのです。まさに一石二鳥です。

 とうとう入れ歯になってしまったという残念な気持ちもあるかと思いますが、入れ歯専門の技工士としましては、前向きに入れ歯で快適な生活ができるように取り組んでいただけたらありがたいと思います。一生懸命、最善の入れ歯を作るように努力しますので、ぜひ入れ歯での生活も好意的に考えて試していただきたく思います。



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40代で入れ歯

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 40代以上になりますと、歯周病の人が非常に多くなります。そのためグラグラの歯の状態で来院されて、入れ歯にしないといけないか、歯周病を治す治療方法があるか、お聞きになる方が多いです。

 当医院の院長はまず歯周病のケアである程度治せそうな場合には、歯周病のケアからはじめます。そしてそれでは難しく、治療や歯を抜くことをしなくてはいけない時に、まず入れ歯を作ってから、その後に歯の治療に入ります。順序立てて、一つ一つ階段をのぼっていくように治療していくのが、結果的には一番早い道であると実感しています。

 ある程度大きな入れ歯の人の場合、歯周病にかかっていることがほとんどです。歯によって歯周病の強い弱いは異なりますので、横の歯に悪影響を及ぼすような歯周病の場合には、ドクターも早めに抜かれるかと思います。歯周病による影響を最小限に食い止めて、もうこれ以上歯を抜くことがないような状態にまでケアできるようになるのが、一番大切かと思われます。

 入れ歯に関しましては、まだ年齢が若いので、適応能力も高いですし、歯ぐきの状態が良い方が多いです。この年齢で入れ歯になることを嫌がる人もいますが、早くから入れ歯を使いこなせるようになることにメリットもあります。
 高齢になってあごの骨や歯ぐきも弱くなった状態ではじめて入れ歯をするのはかなり苦労します。不遇にも若くから入れ歯だったという患者さんとこれまで何人かお話をしましたが、意外に若い時から入れ歯の人の方が高齢になった現在でも快適に入れ歯を使っている人がいらっしゃいます。

 私の印象では、歯は無くても歯ぐきの山(あごの骨)が入れ歯を使い続けてきたことにより、逆にしっかりと存在しているのです。歯ぐきの山(あごの骨)は若い時から今でもあまり変わっていないようです。



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30代で入れ歯

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 30代で入れ歯の人は、やはり20代よりも結構います。お仕事や子育てに忙しいあまり、歯磨きを十分にできないような日々を過ごされて、少しずつ歯が悪くなっていく方が多いようです。子供の頃から歯が弱かったとも言われますが、今まで立派に数十年使ってきているわけですから、そう簡単には歯が悪くなるというものではなく、やはり清掃状態が良くないというのが主な原因だと考えられています。
 女性の中には出産により骨粗鬆症になる方もいますが、それが原因で30代にボロボロと歯が抜けるようなことは少ないように思います。

 30代では、大きな入れ歯の症例の人は少ないですが、小さいとはいえ、数本の入れ歯になる方は多くいらっしゃいます。
 数本になるとブリッジにするのはリスクもあるので、どうしようか悩まれる方が多いです。技工士からみても、3本のブリッジは適正に作れば健全な状態で長く維持できるかと思いますが、4本、5本以上になると、清掃状態とともに力学的にも負担が大きくなりますので、おすすめとは言いかねます。

 前歯だけの6本のブリッジでしたら、強くかませない方法で作れば、大きな問題もないでしょうが、奥歯が数本並んでブリッジになるというのは、それなりにリスクもあると考えていいかと思います。奥歯なので誰でも強くしっかりかみたいですから入れ歯は嫌だという考えも正しいと思います。

 入れ歯かブリッジか、これは患者さん自身で最終的に決定していただくしかないというのが正直な気持ちです。最初はまず入れ歯は試せるので一度入れ歯をやってみてください。ブリッジは歯を削るので元に戻りません。入れ歯を入れた後でもブリッジをすることは可能です。



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20代で入れ歯

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 20代の方でも入れ歯の方はいらっしゃいます。大きな症例の方はさすがに少ないですが、1本~数本の入れ歯の患者さんは結構いらっしゃいます。まだお若いので入れ歯ではなくブリッジやインプラントを好まれる人もいますが、さまざまな問題点をお話しすると、まずは入れ歯をやってみるという考えになる人も多いです。

 それで入れ歯を試してみてダメな人は、だいたいブリッジを選ばれています。

 入れ歯の一番の欠点は、異物感があることです。特に前歯の場合には話すときに舌があたりますので、イヤだという人も多いです。でも試しにやってみると、それほど異物感を感じなくて、「これくらいだったら大丈夫です。隣の歯を削るよりもぜんぜんいいです。」という人も結構います。

 入れ歯は実際にやってみないとなかなかわかりません。人によって口の中の感覚はちがうので、個人差がかなりあります。

 中には20代で総入れ歯の人も過去にいました。子供の頃から歯みがきをほとんどしなかったとおっしゃっていましたが、歯が虫歯のために根の部分までなくなっているような状態でした。20代なので、あごの骨はしっかりとありますから、入れ歯は案外うまく作れましたが、入れ歯を入れた後の悪い根や歯を抜く治療でドクターがかなり苦労されたようです。ぼろぼろになった歯を抜くのはとても大変だそうです。

 入れ歯の技工士としましては、ブリッジよりも入れ歯にしてほしいという気持ちはありますが、どちらいいかは患者さんが体験して決めるのが一番だと思います。1~2本まで歯が抜けただけならばブリッジもできますが、それ以上だとブリッジも危険なので、早め早めの治療をおすすめします。

 当医院で入れ歯の大変さを生まれてはじめて体験されたお若い人の多くが、これからは入れ歯にならないように、頑張って歯みがきをしますと言われます。自分の歯というものがどれくらい大切なものであるかを知っていただける良い機会になったとも思いますので、一度入れ歯をやってみるというのは、なかなか貴重な体験だと思われます。



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運動やスポーツをしている患者さん

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 入れ歯をしている人の中で、定期的に運動やスポーツを行っている人も多いかと思いますが、このような方は新しい入れ歯を作ったとしても、入れ歯に適応するのが早いと思います。
 おそらく体を使っているので体全体のバランスがとれていて、かみ合わせにとっても良いバランスとなっているからだろうと予想しています。バランスだけではなく、さまざまな体の筋肉も使っていますので、かむ力も力強い印象がございます。

 また、入れ歯に慣れた後のその後の経過も、非常に安定している人が多いです。力強くかむ人の場合には、人工の歯がかけたり、歯ぐきが締まってきたりして、少し入れ歯を調整しなければいけなくなるほどです。

 体を動かすこと、スポーツをすることは、入れ歯の治療においても非常に需要な要素のひとつと言えるかと思います。
 必ずしも運動したら入れ歯がうまく行くわけではないですし、ご高齢の方の場合には逆に負担になるかもしれませんので、誤解していただきたくはないのですが、多くの患者さんと接してきまして、安定してうまく行っている患者さんに、「運動か何かされていますか?」と聞きましたら、運動しているとおっしゃる患者さんが結構あるように感じています。



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2回目作った入れ歯の方が良い入れ歯

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 1度目の入れ歯の方が良かったという患者さんが時にいらっしゃるという話もしましたが、ほとんどの患者さんは、新たに考えて工夫して作り直した、「2度目の入れ歯の方がいい」とおっしゃっていただけます。
 それは、1度目の入れ歯でたびたび調整を重ねて、患者さんの要望を聞き、症状を観察して、それらすべてを反映させて作るからだと思います。

 たった一回、一発勝負で作った入れ歯よりも、たたき台としての入れ歯で、充分に患者さんの状態を学んで、そしてもう一度ベストな入れ歯に仕上げたほうが結果的に良い入れ歯になっています。これは間違いない良い方法だと実感しています。保険診療ではこのようなことはできないですし、自由診療でもそこまでする歯科医院は少ないと思いますが、この方法が遠回りのようで、実は一番早い良い入れ歯作りの方法だと、これまでの経験から言えます。

 入れ歯とは関係ないですが、例えば、自分にぴったりな靴を選ぶのに、多くの靴の中からたった1回で良い靴を選び出すことはなかなか難しいと思います。いろいろ試しに履いてみて最終的に見た目や履き心地など総合的な面からに決定するというのが、普通だと思います。

 入れ歯も、初対面の患者さんの顔や口に1回で見た目の面でも使いやすさの面でもぴったりな入れ歯を作ることは非常に難しいです。初診の時にパッと見ただけでは、口の動かし方や笑った時の唇の上がり方、右でかむか左でかむかまでわかりません。それらのいろいろな現象を見て、入れ歯作りのポイントをつかむには、1度たたき台の入れ歯を使ってもらうことになります。

 靴のように何回もぬいだりはいたりできればとてもいいのですが、さすがにそこまでいくつも用意はできないので、1つ試しに作ってそこから検討していくというのが、正攻法だと思っています。



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1度目にうまくできた入れ歯

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 1度目の入れ歯を作りまして、それにすぐに慣れて、なかなか使いやすくなってきた場合に、治療するべき歯が何カ所かあり、その治療を終えると、当医院では、新たに入れ歯を作り直します。当然型どりからはじめて、1度目の入れ歯を踏まえて、2度目の入れ歯を作るのですが、治療した所が少し大きいと、それらの影響でなんだか1度目の入れ歯とは違った感じだという患者さんがいらっしゃいます。

 1度目に作った入れ歯と、ほとんど同じ様に同じ人間が作っているにもかかわらず、入れ歯というのは、微妙に違ってしまいます。「全く同じ型どりは2度とできない」と言われるように、「全く同じ入れ歯は2つ作れない」ということです。入れ歯は作るだけではなく、セットされた後の細かい調整が1人1人毎回違ってきます。そのすべてをコピーして、そっくりな入れ歯に仕上げるというのは、なかなかできないのです。
 1度目より2度目の入れ歯を患者さんに喜んでもらえるように、がんばって作るのですが、そうならない場合も時にございます。

 そのままで終わりにできないので、もう一度作り直すのですが、「1度目の入れ歯はかなり良かった」という患者さんの強い思いといいますか、良かった感覚にはなかなか到達できないケースも残念ながらあります。治療がなければそのまま終えて快適だったとも考えられますが、治療をしないでいたらいずれ歯がダメになり、その後今よりもっと良くない入れ歯になる可能性は高いので、治療を優先して入れ歯を作り直すというのが、通常だと思っています。



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長年使ってこられた入れ歯

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 長年使ってこられた入れ歯には、新調した入れ歯はかなわない時があります。

 新しい入れ歯を作りたいということで来院されて、入れ歯を新調しても、なかなか慣れない患者さんもいらっしゃいます。それまで何十年も同じ入れ歯を使用されていた患者さんの場合にたまにそういうことがございます。

 新しく作る入れ歯は、以前のものよりもいろいろな点で改良して良い入れ歯に仕上げているつもりなのですが、何十年も口の中に入って、使い慣れてきた入れ歯には感覚的な面でなかなかかなわないのです。そのような場合には、以前の入れ歯をお手本にして新たに作り直しです。

 入れ歯専門の技工士としては、少しくやしい気もしますが、患者さんの口に嫌われたのですから、仕方がありません。
 ただ、新調した入れ歯は人工の歯の部分は新品ですので、以前のすり減った歯の入れ歯よりも、食べ物はよくかみくだくことができるかと思います。



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入れ歯に向いた人

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 当医院の院長が例え話として、「人間だから入れ歯を入れていられるけれど、動物ならば入れ歯を入れても必ずすぐに吐き出します」と言うように、入れ歯は異物なので、本来入れ歯に向いた人なんて一人もいないと思います。しかしながら、いろんな患者さんの歯型を見てきた中で、この人は多分うまくいくだろうなと予想できる歯型はあります。

 まず、歯が抜けた部分の歯ぐきの土手がしっかりした山になっている人や、残っている歯の形が堀の深い人、左右バランスよく歯が抜けている人などは、成功しやすい症例です。また中間欠損といいまして、両隣りに歯がある場合はうまくいきやすいです。

 反対に難しい症例としては、歯ぐきがやわらかくて弱い人、土手の低い人。歯が短く、扁平な歯の形の人。また、片方だけ歯がたくさん抜けている人もバランスが難しいです。

 そして、ここまでは物理的な要素で入れ歯がうまくいくかどうかという問題でしたが、その他に患者さん個人の心理的な要素も非常に重要となります。物理的な面よりもある意味で一番大切で難しいかもしれません。

 心理的な面で入れ歯に向いた人としてまず思い浮かぶのは、あまり神経質ではなく細かいことに気にしないタイプの人です。口の中にある程度の大きさのプラスティックが入ってもそれほど異物感を気にせず、歯がないのだから仕方がないと思って割り切ってうまく使いこなしていくタイプの人は、入れ歯でも全く問題ないと思います。

 入れ歯自体は自分の歯ではないので、使いこなしていく適応能力というのは、どなたにも必要になってくるかと思います。時間とともに慣れてくる要素も入れ歯の場合は大きいですが、まず自分から積極的に入れ歯を使いこなしていくぞという意気込みがあったほうが、スムーズに慣れていけると思います。

 ひとつ面白いエピソードがありまして、息子さんが新米の歯医者さんで他の多くの医院では全くダメだったのに、自分の息子さんが作ってくれた入れ歯だとうまくいったというケースがあったようです。ただ周辺のドクターたちは、「あんなに分厚くて大きな入れ歯がうまくいくわけがない!」と皆思っていたようです。"医は忍術なり"とも言います。気持ちの面というのは一番大きいかと思います。



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ポリデントを使ってもいいか

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 市販の入れ歯洗浄剤を使って入れ歯を洗っても問題ないかという質問もよくお受けします。

 入れ歯洗浄剤にはさまざまな種類がありますが、お好きな入れ歯洗浄剤を使って洗われていいかと思います。患者さんの中には、必ず使わないといけないと思っていたり、逆に使ってはいけないと思っている患者さんもいらっしゃいまして、これはどちらも間違いであります。入れ歯洗浄剤は使っても使わなくても結構です。

 むしろ入れ歯洗浄剤を使っている患者さんの中に、少し勘違いをされている患者さんもいるかと思います。毎日入れ歯洗浄剤で洗っているにもかかわらず、定期的なメンテナンスに来られた時に、入れ歯に歯石がついていたりするのです。
 よくよく話を聞いてみますと、入れ歯洗浄剤にポンっと浸けているだけで、その後に歯ブラシで手洗いしていないようなのです。確かに手洗い不要の洗浄剤もあるのかもしれないですが、歯と歯の間につまった食べカスなどは手で直接落とさないと、本当にきれいに汚れは落ちません。

 入れ歯洗浄剤はあくまで汚れを浮かせたり、表面の浅い汚れを落とせるくらいに考えて、最終的には手洗いで汚れを全体的に落とすほうがいいと思ってください。
 つまり、入れ歯洗浄剤はうまく取り入れて使っていただくとして、基本的には手洗いで洗い、便利なのは超音波洗浄器ということになるかと思います。



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汚れた入れ歯をきれいにするには

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 食べ物や飲み物で着色したり汚れた入れ歯は、どのようにきれいにするのが一番いいのか、非常によく聞く質問です。

 まずは食事のあと、歯ブラシできれいに水洗いするというのが基本だと思います。
 この洗浄で入れ歯をきれいにできる人は、これだけで充分だと思います。他にお金を使って、きれいにする必要はないと言えます。それでも汚れが少し残るような場合には、市販の入れ歯洗浄剤に浸けるとか、超音波洗浄器で洗浄するという方法がさらにございます。

 その患者さんが日頃やりやすい洗浄の仕方で行うのがいいですし、毎日続けられる方法が一番適していると思います。入れ歯の汚れは、使う患者さんによって違いますので、ご自身に合った方法を見つけて洗浄していただければいいかと思います。

 例えば赤ワインをよく飲まれる患者さんやカレーなどの香辛料の入った食事を好まれる患者さんの入れ歯は、やはり赤ワインの薄い色で全体的に着色していますし、カレーの黄色で着色されている入れ歯もたまに見ます。
 食べ物・飲み物からの着色、食べカスなどの汚れ・歯石は、家庭では洗浄するのは無理かもしれません。そこまで汚れてしまったら、専門の歯科技工士が全体的に一度表面を削り落としてから再び最終研磨という作業で磨かないと最初のきれいな入れ歯に戻りません。

 家庭でもできる便利で簡単な洗浄方法は、少し力の強い超音波洗浄器にて、中性洗剤を使って入れ歯を洗浄することです。超音波によって表面の汚れを浮かせて、その後に歯ブラシできれいに水洗いをしてください。
 赤ワインを飲んだり、カレーを食べたあとに、できるだけ早く超音波洗浄機にかけると、着色した汚れも出てくるかと思います。それでも中性洗剤で落ちなければ、入れ歯洗浄剤を使って超音波洗浄器にかけるともっときれいに落ちるかもしれません。
 機械の費用はかかりますが、入れ歯以外にメガネやネックレスなどの貴金属も洗浄できますので、一家に一台あってもいいかと思います。しっかりしたメーカーの超音波洗浄であれば、それこそ一生使えるものだと思います。



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表面がくすんでいる入れ歯

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 長年使用している入れ歯は、いろいろな食べ物を食べてこられて、小さなキズがたくさんついていますし、洗い続けてきたことで、入れ歯の表面がガサガサしてたり、色が少しくすんで見えるようになります。
 これは、汚れが付いているわけではなく、入れ歯の材料のプラスチックの表面のきれいな研磨面がなくなってしまい、地肌が見えているような状態です。入れ歯を作る時に最終研磨といって、入れ歯をピカピカに仕上げる作業があるのですが、ちょうどその研磨をする前の入れ歯の状態に近いと思います。

 入れ歯に使っているプラスチックはもともとピカピカ光っているわけではありません。歯科技工士がいくつかの段階で研磨作業を行って、光らせています。きれいに研磨された入れ歯は、見た目にもきれいですし、汚れも付きにくく、臭いも付きにくく、衛生的にもいいです。

 また、ピカピカの入れ歯にするには、ドクターではなかなか大変だと思いますので、歯科技工士のいる医院にて歯科技工士に頼んで、再度入れ歯の最終研磨を行えば、元通りのきれいな入れ歯に戻ります。
 表面がくすんでしまうほどの入れ歯というのは、相当長い期間使われているかと思いますので、歯科医院に定期的な検査に行く時たびに、ドクターに言って小まめに磨いてもらうようにするほうがいいかと思います。
 表面がガサガサとすくんでいる状態は、食べ物や飲み物が付着しやすく、着色もしやすいです。
 また臭いもかなりするのではないかと思いますので、衛生面やいろいろな面を考えてみましても、きれいな表面を常に維持できるように研磨してもらってください。



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歯石がついた入れ歯

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 入れ歯で食べ物を食べると、歯と歯の間にベチャッと食べ物がよくついてしまいます。
 天然の自分の歯ならば、舌でつまった食べ物もとることができますが、入れ歯の場合にはなかなか舌でとることは難しいかと思います。食べたらすぐに入れ歯を洗えるような環境にある人はいいと思いますが、お昼や日中に入れ歯を洗える人は少ないかと思います。

 食べた後にそのまま入れ歯を洗わずにいますと、食べ物が入れ歯に付いたまま過ごすことになります。
 これを繰り返しますと、どうしても入れ歯に歯石として汚れが付着していきます。1日1回夜寝る前にきれいに入れ歯を洗ったとしても、1日のうちの長い時間食べ物が付いたままの状態で過ごされていますので、その間に入れ歯の樹脂の中に汚れが入っていきます。1カ所汚れが定着しますと、その汚れにさらに汚れが付きやすくなり、歯石となって入れ歯にたまっていきます。

 こうなりますと、歯ブラシではとても汚れは落ちないですし、超音波洗浄器でも歯石は取れないと思います。歯科技工士が細いバーで直接削り除き、新たに研磨して仕上げないと、元通りきれいな入れ歯にはなりません。
 入れ歯全体に歯石がついているような場合には、洗浄・研磨にかなり時間がかかると思います。

 そうならないために家庭できて、1日1回の洗浄でもきれいな入れ歯を保てる方法は、やはり超音波洗浄器で、中性洗剤を使って洗浄する方法です。できるだけ強い力の超音波洗浄器を購入して、夜寝る前に5分程度機器で洗浄し、その後そのままにせず、必ず浮いた汚れを歯ブラシで洗い落してください。
 超音波洗浄器は細かい振動で汚れを浮かしますが、そのままですとまた汚れが付着するかもしれません。入れ歯の表面に浮いた汚れを必ず歯ブラシでサッと洗い流してください。
 特に歯と歯の間は歯ブラシでかき出さないと落ちにくい汚れがございます。



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茶色くなった入れ歯

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 ずっと入れ歯を使っていますと、入れ歯はだんだんと黄ばんできます。

 入れ歯というのは、プラスチックの樹脂の面積が大きく、人工の歯も固いプラスチックで作られているため、どうしても少しずつ汚れが付着し、その汚れとともに黄色く黄ばんで、もっと期間を経ると、茶色くなったり部分的には黒ずんだりしていきます。

 そのようになりにくくするには、当然、日頃の洗浄が大切になります。最も良い方法は、超音波洗浄器というものを使って汚れを落とす方法です。
 超音波というのは非常に細かい振動で汚れを落としますので、プラスチックの樹脂に付いた細かい汚れもきれいに落とします。これで毎日洗浄すれば、かなり長い間、きれいな状態の入れ歯のまま生活していけるかと思います。
 歯ブラシで丁寧に洗うだけでももちろん結構なのですが、手で洗うよりも機械で全体的に汚れを落とす方がやはり効率はいいように思います。

 また、そのように丁寧に洗浄をしていても茶色く着色してしまった入れ歯は、技工士がいる歯科医院で専門的に磨いてもらう方法があります。茶色の汚れの深さによりますが、入れ歯全体を一層削って、もう一度新生面を出してから磨き上げます。するとピカピカに光った入れ歯に戻ることができます。

 かみ合わせの面は削ってしまうとガタガタになりますから、ここだけはそのままにしておきます。
 だいたい30分もあればきれいにできますので、定期的なメンテナンスの時に同時に頼めばいいかと思います。当医院では半年のメンテナンスで磨くようにしております。



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入れ歯の保存方法は

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 入れ歯をはずした時は、どうしたらいいのですかという質問は、入れ歯がはじめての患者からは必ず問いかけられます。
 入れ歯の弱点というのが、乾燥に弱いことで、入れ歯は水分がないといけないのです。空気中にそのまま放置していると、数時間で少しずつですが変形していってしまうのです。ごくわずかではありますが、これを繰り返しますと、いずれ入れ歯が口の中に入らなくなったと言われるようになります。
 それくらい、乾燥した状態に置いておくと入れ歯は変形していきます。

 なぜそうなるかと言いますと、入れ歯に使われているプラスチックのレジンという材料にそのような性質があるからです。
 ならばレジンではないものを使えばいいではないかと言われるかもしれませんが、細かい調整ができること、歯ぐきの色に似せられる透明性などの色の問題、軽さや硬さ、熱いものや冷たいものでも大丈夫なことなど、入れ歯に使う材料としてはこれ以上のものはないというくらいの素晴らしい特徴がいろいろあるのです。
 ただ、乾燥に弱く水分がないといけないということだけ、どうしても守っていただきたい項目になります。

 夜寝るときに、入れ歯をはずされる方は、水の入ったの容器の中に、入れ歯を浸けておいてください。きれいに洗浄して浸けておくのが一番いいですが、とにかく水の中に入れていただければ問題ないです。
 また寝る時も入れ歯を入れて寝る人の場合には、口の中はだ液がありますので、そのだ液の水分で入れ歯は守られます。寝ている間に歯の細菌は増えていくようですので、朝起きた際には一度入れ歯を洗浄されることをおすすめいたします。その方が朝食もおいしいのではないかと思います。



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入れ歯の洗浄方法は? 入れ歯は歯ブラシで洗っていいか

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 入れ歯はどうやって洗うのがいいのですか?という質問はよく聞かれます。
 入れ歯洗浄剤を使うべきですか? 歯ブラシは柔らかくないと傷がつきますか? などさまざまです。

 基本的には、歯を磨いている歯ブラシで同じく入れ歯も磨いていただければ結構です。
 しかしその時に、入れ歯には歯磨き粉は絶対に使わないでください。なぜなら歯磨き粉には研磨剤が入っていまして、入れ歯のプラスチック部分が傷つくからです。
 自分の天然の歯は研磨剤で磨いても大丈夫なのですが、入れ歯がすり減っていきますので、ただ流水できれいに洗っていただけたらそれで結構です。もし油汚れが気になる方がいましたら、食器洗いの中性洗剤を少しつけて歯ブラシで磨いていただくときれいに落ちます。中性洗剤には研磨剤は入っていないので、食器と同様に汚れだけ落ちやすくなります。

 市販されている入れ歯洗浄剤も当然使っていただいてかまいません。
 ただ毎日の費用がかかってきますので、手洗いできれいにできるのあれば必ず必要というわけはないですし、たまに週に1回入れ歯洗浄剤使うという方法でもいいかと思います。
 また、歯ブラシや少々硬めのブラシで傷がつくほど入れ歯は弱くはないですから、歯ブラシでごしごしと洗っていただいて全く問題はございません。天然の歯と同じく、できるだけ食べカスなどが残らないように、きちんと洗っていただくことが衛生的な面でも非常に大切です。

 半年に一度の定期検査の際に、私は皆さんの入れ歯を専門的に洗浄しているのですが、こちらが洗浄する必要がないくらいきれいなまま使っていただいている入れ歯を見たときには、本当に涙が出るくらい、うれしい気持ちになります。
 毎日毎日大切に使っていただいているということが、一目で理解できますので、作り手として本当に感謝の念に堪えません。これからもますます、良い入れ歯作りに励んでいくぞという気持ちにさせていただいております。



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歯を抜いて、入れ歯に歯を追加する作業

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 当医院では、良くない歯があってもすぐには抜かず、入れ歯が慣れてきてから少しづづ弱い歯を抜いていき、その時すぐに人工の歯を入れ歯に付け加えて、入れ歯をそのまま使ってもらっています。
 抜いた歯ぐきの部分は痛いですから、柔らかい材料をひいて、しばらく歯ぐきを休ませます。

 歯を抜いて、入れ歯に歯を追加する作業というと、少しわかりにくい方もいるかもしれないですが、ご自身の歯が抜けたままでは食べられないですし、前歯ならば見た目にも良くないので、その日その時に1~2本の歯ならば約1時間あれば技工士がきれいに入れ歯に付け加えることができますので、人工のきれいな歯を追加します。
 抜いたもともとのご自身の歯に似せた人工の歯を選び出し、入れ歯とはわかならいようにうまく歯並びも整えます。奥歯でしたらある程度しっかりかめるくらいに調整します。

 また、1度に3~5本つながったブリッジを抜歯する患者さんもたまにいらっしゃいますが、この場合には、もう少しお時間をいただいて、じっかりかみ合わせも見た目も確認しながら入れ歯に追加していきます。そのまましばらく歯がないような状態には決してしませんのでご安心ください。
 3~5本抜いた場合には、抜いた後の歯ぐきの変化が激しいので、調整は大変だと思いますし、患者さんも3~5本追加した入れ歯にすぐに慣れるのは難しいでしょうから、基本的には少しずつ抜くことを院長はおすすめするかと思います。



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入れ歯の定期検査はどれくらいの期間と頻度か

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 入れ歯の大きさや部位などにもよりますが、残っている歯のケアも考えて、だいたい半年に1回は来てくださいとお伝えしています。
 歯周病の状態が良くない患者さんの場合には、入れ歯にも影響しますので、3ヵ月のメンテナンスをおすすめしていますが、通常は半年のチェックで十分です。
 遠方の患者さんや体調面でなかなか来院できない人の場合には、1年に1回という場合もあります。ただし、ご自宅でのケアに特に注意していただくか、お近くの歯科医院でケアしていただいてもかまいませんとお伝えしています。

 その際に、入れ歯だけはこちらの責任で調整しておりますので、他の歯医者さんに調整してもらうことは基本的にしないでくださいと申しております。
 入れ歯のことをよくわかっていないドクターが調整した場合には、入れ歯自体が全く無駄になるかもしれないからです。また、もし入れ歯以外の治療があったとしても一度こちらにご連絡をいただきたいと考えております。

 定期検査の際に、入れ歯以外にも他の歯の状態もしっかりとドクターが見て、治療が必要な歯があれば当然、治療のお話もしますし、入れ歯の調整や専門的な洗浄も行っています。
 入れ歯は毎日毎日使うものですから、時間ととともに劣化していきます。5年~10年は使っていただきたいと考えていますが、何十年も使えるわけではありません。ですができるだけ長期間使っていただくためにも、定期検査は重要です。車にも車検があるように、また体にも健康診断があるように、快適に入れ歯と歯を守りながら生活していくには、定期的なチェックはかかせません。
 ぜひ積極的に定期検査には来ていただきたいと思います。



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入れ歯の修理③

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 たまに電話で他の医院で作った入れ歯を修理してもらえないかという患者さんがいらっしゃいます。

 この場合には、当医院で作った入れ歯ではないので責任がとれないため、やはり率直にお断りしています。もし少しでも修理したり調整したりしてさらに悪くなったと言われたら、どうしようもないからです。それまでの治療経過や入れ歯の状態を全く知らないで、他の人が作った入れ歯に手を加えるのは、やはり難しいです。
 自分の所で作った入れ歯ならばいくらでも修理や調整はしますし、作り直しだってできないわけではありません。

 しかし、他の医院さんの入れ歯に手を加えるということだけは、これはどのように言われても残念ながらどうすることもできないとご理解ください。

 ただ、他の医院で作られた入れ歯は、新たに入れ歯を作る際には非常に参考になりますので、ぜひお持ちいただいて見せていただきたいと思います。
 その入れ歯を見本にする訳ではなく、患者さんが言っている不都合な部分はどこか、次に作る入れ歯ではその問題を解決し、もっと良いデザインに仕上げますので、言い方は良くないですが、悪い見本として非常に参考になるのです。

 以前の入れ歯に勝つぞという意気込みで、勝つだけではなく、入れ歯を入れていることを忘れるくらいの入れ歯に仕上げていくことが目指す目標ですので、新たな入れ歯に期待していただきたいと考えています。



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入れ歯の修理②

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 入れ歯の修理の中でもう1つ多いのは、歯ぐきの部分の修正です。入れ歯を長年使っていますと、歯ぐきはどうしても減ってきたり、あるいは減るのではなく締まってきたことにより少しすき間が空いたりします。そのすき間をうめる作業をしなければならないのです。

 これは歯科技工士1人ではできません。ドクターが入れ歯の裏側に、裏打ちするためのプラスティック(裏装材)を流して、すばやく患者さんの口に入れ、ちょうど良い具合にすき間をうめなければならないのです。そうして裏打ちされた入れ歯を、最後には技工士が余分なプラスティックを取り除いてきれいに研磨して仕上げます。

 この作業は1時間はかかりますし、その後にかみ合わせが変わっていないか確かめてみないといけないので、都合1時間半くらいはかかるかと思います。

 歯ぐきの締まり具合や減り具合はそれぞれですので、1時間では終わらない場合もあります。もっと言えば、新たに作り直さなければならないくらい歯ぐきが変化している患者さんもいらっしゃいます。1年以上定期検診に来られない患者さんの場合にたまにあるのですが、せっかく安定していた入れ歯がある意味で台無しになってしまいますので、簡単に考えないで、少し歯ぐきにすき間があるような感じがしたり、かみ合わせがガタガタしたりする場合には、ぜひ早めに連絡していただいて処置してもらうのが最善だと思います。遅くなればなるほどひどい状態になり、時間も費用もかかりますので、早め早めの対処をお願いしたいです。



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入れ歯の修理①

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 入れ歯を入れている患者さんから、時たま入れ歯の修理の連絡が入ります。
 入れ歯を洗っている時に落としてしまったり、台所の角に入れ歯をぶつけてしまったりして、入れ歯がかけたということです。また食べていて入れ歯が折れたり、歯の部分が少しかけたということも時にございます。

 このような入れ歯の修理は、だいたい1時間くらいあれば、入れ歯専門の歯科技工士でしたらきれいに修理できますので、修理時間1時間とドクターの調整の時間30分くらいを想定して、予約を入れさせていただきます。はじめに私、技工士が修理をしないといけないですから、ドクターの予約時間前に患者さんには来院していただき、予定時間までに間に合わせて修理しております。

 ご自身で瞬間接着剤などで固定してくる患者さんがたまにいらっしゃいますが、これは禁忌です。
 どうしても入れ歯を使わないといけない状況でしたら仕方ないのですが、折れたり、欠けたりした部分はきれいにあわせると元通りに戻りますので、すぐにご連絡していただき、早めに予約を取らせていただいて修理いたします。
 ご自身でやられた場合には、正しく固定されていなくて入れ歯がズレて変形している可能性が高いので、そのままでお持ちいただくのが一番ありがたいです。



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TPOに合わせた入れ歯

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 入れ歯というと、どうしても上下の総入れ歯のイメージを持たれている人が多いかと思います。
 特に歯が悪くない人や入れ歯をやったことのない人ならなおさらです。しかし、入れ歯は総入れ歯の患者さん以上に、部分入れ歯の患者さんが圧倒的に多いのです。

 そして、部分入れ歯については、百人百様で実にさまざまなタイプの入れ歯がございます。歯の抜け方や残っている歯の位置、歯ぐきの形も個人個人全くちがいますし、大きさや色も2つと同じものはありません。
 入れ歯はそれ自体が100%個人的なオリジナル商品なのです。

 ですから、逆にいいますと、その個人の方々の好みに合わせて、いかようにも自由に作ることも可能なのです。誰かに何かを無理矢理決められるわけでもなく、ましてや法律で決められてもいません。最低限入れ歯を形作るために必要な部分以外は、あとはお好みで作れるのです。

 例えば、見た目だけ良かったらいい入れ歯とか、とにかく食べ物をしっかりかむための入れ歯とか、付けていて非常に楽な入れ歯とか、1つの希望に特化した入れ歯を作ってみてもいいのです。

 自分の歯ではないので、すべての要素を満たした入れ歯というのは、なかなかないと思います。
 見た目も大満足で、何でも食べられて、付けていても自分の歯のように異物感が少ないという3拍子も4拍子もそろった入れ歯というのは、現実的には難しいと思われます。
 ならば、その要素の1つか2つを満足させてくれるような入れ歯を1つ作って、もう1つは別の希望を満たしてくれる入れ歯にすればいいのです。費用はかかってしまうのですが、TPOに合わせた入れ歯といいますか、目的別に異なる使い方の入れ歯があってもいいかと思うのです。

 ちょうどメガネをいくつか持っている人がいるように、その時々で使いやすい入れ歯を選択して使っていくことも多様性が合っていいと思います。あまりいい話ではないですが、何かの拍子に入れ歯を失なったり破損した際にも、もう1つあれば安心して暮らせるかとも思います。



◀前ページ l 次ページ▶「入れ歯だけ作って、ケアや治療は
近所の歯医者でも良いか」
 「名前入りの入れ歯」

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名前入りの入れ歯

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 病院であったり、老人ホームなどの集団で生活されている患者さんの場合に、入れ歯の洗浄を施設のスタッフや他の人に頼むときがあります。
 その時、数人の患者さんの入れ歯をまとめて洗浄していたら、どの人の入れ歯が洗ったあとにわからなくなります。ですので、入れ歯のどこかにお名前を書いた小さなプレートなどをはじめから入れている入れ歯があります。

 これはそれほど難しい作業ではないのですが、患者さんのことをよく考えた良いアイデアの入れ歯だと思います。ご自宅で生活されている患者さんならば必要ないことですが、大勢で暮らしている人にとってはありがたいサービスだと思います。

 作業としましては、技工士が入れ歯の目立たない部分を少し削り出して、患者さんのお名前のプレートを入れて、またプラスチックで埋め込み、最後に研磨して元通りに仕上げるという感じです。時間的にも30分もかからないかと思いますが、多量になると、確かに大変かもしれません。

 保険診療の歯科医院でそのようなサービスをやっているかどうかは不明ですが、自由診療で入れ歯を作られていたら、ドクターに頼んでみてもいいかと思います。それほど費用はかからないでしょうし、作る前から依頼しておけば、無料でやっていただけるかもしれません。

 入れ歯は1人1人完全オリジナルですから、2つと同じ入れ歯はないのですが、パッと見て誰でもわかるように名前を入れるというのは本当に良いアイデアだと思います。



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入れ歯だけ作って、歯のケアや治療は近所の歯医者でも大丈夫か

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 遠方の患者さんやご高齢の患者さんの場合に、こちらまでなかなか来院しにくい人いて、ためにこのようなご質問を受けます。

 残っている歯のケアに関しましては、できれば3ヵ月~6ヵ月に1回は行っていただきたいと日頃からドクターもお伝えしていますので、お近くの歯医者でケアを受けられても全く問題ないと思います。

 ただし、いくつかお願いはありまして、入れ歯の調整はこちら以外ではしないこと。そして、歯のケアだけではなく、1本の歯でも1部分の治療でもありましたら、必ずご連絡していただきたいとお伝えしています。入れ歯に全く関係のない部分でありましたら問題ないのですが、かみ合わせや入れ歯が触れる部分であれば、治療のあとに入れ歯の調整が必要になってきます。その時にこちらへ来て調整させていただきたいのです。

 他の歯医者でケアや治療をするのは全然かまわないのです。しかし、作った入れ歯にかかわってくることもかなり多いと思いますので、注意していただきたいと思います。せっかく作って安定していた入れ歯が台無しにならないともかぎりません。他の歯医者の治療が原因で入れ歯の調子が以前より悪くなってもこちらも責任がとれなくなるのです。入れ歯で快適に過ごせていた状態から、ちょっとしたことで大きく変化します。ですから、うまく連携して調整しないといけないですし、ご連絡もたびたびいただきたいと思っています。

 こちらでも当然、治療は高いレベルで行います。決して入れ歯だけではありません。むしろ普通の医院よりも丁寧でじっくり確実に治療しております。治療も自由診療ですので費用はかかりますが、入れ歯のことも考えた最善の治療を行っていますので、どちらかと申しますと、口の中全体をおまかせいただけたほうが一番いいかと思います。



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インプラントをした歯があるけれど、入れ歯を作れるか

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 インプラントされている歯でも、当然入れ歯は作れます。

 インプランに何の問題もなければ、むしろインプラントは強いですから、入れ歯の維持には向いています。
 ただ一般的にインプラントは横揺れに弱いと考えられていますので、バネの引っかけのようなもので強くインプラントに入れ歯の負担をさせてはいけません。
 必要以上の力をかけずに、うまく入れ歯の維持に使っていけたらいいかと思います。

 インプラントされた歯で注意しないといけないのは、インプラントはかみ合わせが非常に強いので、入れ歯とかみ合う部分はどうしても入れ歯が弱く感じられます。
 長年強くかみ合っていると、入れ歯のかみ合う面がどうしても通常よりもすり減りやすくなります。ですから普通の方よりも入れ歯の人工の歯の交換時期が早くなる可能性はあるかと思います。
 ですが、入れ歯というのは非常に安全な治療方法のひとつでもありますし、入れ歯さえ修理・修正すれば長年快適に利用できるわけですから、あまり心配されなくてもいいかと思われます。

 あとはインプラントされた歯よりも、残っている天然のご自身の歯の状態がとても大切になるかと思います。入れ歯は何度でも作り代えられますが、インプラントや天然の歯は、二度と作り代えられません。
 口の中に、インプラントと天然の歯と入れ歯が混在しますので、その全体のバランスを考えて作り上げ、仕上がってからも定期的なメンテナンスを必ず行って管理していく必要があると思います。



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近所の歯医者でも良いか」

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吸い付く下の入れ歯

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 上の総入れ歯にかぎらず、下の総入れ歯でも下のあごにキュッと吸い付いているような場合があります。
 これはまずドクターの型どりが最高に良いこと。そして患者さんの下あごのはぐきがしっかりしているという証拠だと思います。

 技工士の技術だけではとても下に吸い付くような入れ歯は作れません。もともとのあごの状態と、型どりの正確さ、そしてぴったり合った入れ歯を作ることという条件がいつくも整った場合に、とても良い入れ歯ができます。

 このような入れ歯が完成して患者さんから快適に使っているというお声を聞きますと、作り手として非常にうれしいことでありまして、これからも下の歯ぐきをできるだけ健康に保てるように、歯ぐきも歯ブラシできれいに洗い続けてくださいとお伝えしています。

 下の入れ歯というのは、飲み物を飲んだ時に浮きやすいですし、食べ物をかんだ時に食べ物にくっついて浮き上がる場合がありますが、キュッと吸い付くような入れ歯であれば、そのような心配もほとんどないかと思います。
 固い食べ物でもバリバリかめて、入れ歯であっても十分快適に食事ができ、運動や力仕事をする際にも、しっかり強くかめて体に力も入るだろうと思われます。
 すべての患者さんがそのようになれるように、作り手としてましては日々技術の研さんをしていく以外にありません。



◀前ページ l 次ページ▶「上の入れ歯は、どうやってくっついているのか?」 「インプラントがあっても、入れ歯を作れるか」

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上の入れ歯は、アゴにどうやってくっついているのか

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 上のアゴにくっついている入れ歯のことで、患者さんからもどうやってとめているのか?と聞かれることがたまにあります。上の入れ歯は、上のアゴの歯ぐき全体に吸盤でくっつけるような状況で止まっています。上アゴはだ液でぬれているので、その水分の表面張力と、空気が抜けた際の陰圧でハグキにくっつけているのです。顕微鏡の実験の時に、透明のガラスに液をたらして上からさらに小さな薄いガラスをのせると、その小さなガラスはくっついてとれないようになる、あの状態です。これを歯科では吸着と言います。

 患者さんのアゴの形によって差はありますが、しっかり型どりできた入れ歯ならば、かなりの強さでアゴにくっつきます。ちょっとやそっと動かしても取れないくらいの強さの人も多いです。

 総入れ歯の患者さんの場合には、このような吸着という力でハグキに入れ歯をくっつけますが、総入れ歯ではなく、部分入れ歯の患者さんの場合には、残っている歯に負担をかけて、入れ歯を引っかけてとめるようにします。これには残っている歯が丈夫でしっかりしていることが大切で、しかも歯ができるだけ残っているほうが、しっかりと入れ歯をとめることができます。また残っている歯がすごく少なく数本の患者さんの場合でも、残っている位置によっては、非常にうまくとめることが可能となります。

 反対に、残っている歯が少なく一部分に偏っていたり、歯があまり強い状態ではない場合には、歯に負担をかける力と、ハグキにくっつける力の両方の力で、何とかとめる方法をとります。歯がグラグラ動くくらいの状態であれば、入れ歯も動いてしまうので多少使いづらいかもしれませんが、そのような状態でも入れ歯とうまく付き合って、使っている患者さんはたくさんいます。最終的には総入れ歯になる時も来るかと思いますが、自分の歯をできるだけ残したいというお気持ちも理解できますので、その患者さんの思いに合わせた入れ歯が作れたら一番いいかと思っています。



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差し歯は0.3~0.5mm以内の調整」
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入れ歯は1mm以内の調整、差し歯は0.3~0.5mm以内の調整

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 歯科技工士はドクターの注文によりさまざまな技工物を作るのですが、作った商品それぞれにやはり精度が求められます。
 総入れ歯など口の中全体にわたるものの場合には、患者さんの口の中で最終的な調整をする際に、1mm以内の調整で終えるようにつくるのが通常だと思います。
 それ以上削らなければならないならば、かみ合わせの取り方が高かったか、技工物が大きく変形したと考えられますので、あまり良い入れ歯であるとは言えません。

 詰め物やかぶせ、差し歯などの場合には、作るものの大きさにもよりますが、この精度は0.3~0.5mm以内が理想ではないでしょうか。それ以上の調整が必要な時というのは、かなり調整時間がかかっているはずですし、そのようなものをセットされても良い物ではないと思います。

 皆さんも必要以上に調整の時間がかかっている場合には、ちょっと止めてもらったほうがいいかもしれません。
 なかなか言い出しにくいですが、セメントで固定してしまったらおしまいですから、ドクターにそんな物をセットして大丈夫かどうか聞いた方がいいとは思います。

 基本的には技工士は、調整の全くいらないピッタリの物は作らないと思います。
 少し調整してセットされるくらいに作るのが無難であり、普通だと思います。逆に低すぎたり、当たっていないような技工物もたまにあります。それでは上下にかみ合いませんし、また横の歯としっかり接触していないと、食べ物が毎回歯の間にはさまってしまいます。当然これではダメで、作り直しです。
 作り直しは大変なので、このような少し足りないということがないように、だいたい技工士は少しオーバー目に作るのです。



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入れ歯を作ってから何回くらい調整が必要か

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 入れ歯の調整に関しましては、1回で済む人もいれば、十数回調整に来られる患者さんもいらっしゃいます。それくらい調整は個人差が大きいです。
 作っている入れ歯の大きさが違いますし、一部分ではなく、上下の総入れ歯の調整となると、そんな簡単にはいかないです。

 だいたい週に1回の調整で、おおよそ1ヵ月~3ヵ月くらいの期間がかかるとお考えください。
 決して調整回数や調整期間が短いから良い入れ歯という訳ではありません。しっかりと長い期間様子を見ながら整えていく方が、予後がいい場合もあります。早いのがいいのではなく、きちんと調整することが大切です。

 もしあまりにも長期間調整を行っても入れ歯が安定しないような場合には、入れ歯自体に問題があるかもしれませんので、改めて一から作り直すことも検討すべきだと思います。
 経験豊富な歯医者や歯科技工士であれば、それほど長期間にならなくとも、入れ歯の異常があればすぐにわかりますから、その辺りは安心していただいていいかと思います。

 新たに入れ歯を作っていくうえでの心構えとしましては、少しゆったりと気持ちを楽にしていただいて、専門家に一度任せてみようという考えでのぞんでいただけるとありがたいです。
 そして不都合な部分が生じた際には、それは率直に申し上げてください。
 言っていただけないとこちらも非常に細かな部分まではわからないですから、気になる点についてははっきりと言っていただきたいと思っています。



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差し歯は0.3~0.5mm以内の調整」

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入れ歯を作るのに、どれくらい日数がかかるか

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 よく聞かれる質問です。だいたい2週間~1ヵ月と考えてください。入れ歯の大きさやプラスチック製か金属製かで異なりますが、3~5回通っていただければ、入れ歯自体は口の中にセットされます。

 私どもの自由診療での入れ歯の場合、最初は1回目の型どりをして、次に2回目の型どり、そして3回目にかみ合わせ、4回目に歯並びの確認、5回目に完成してセットできます。この5回のうちの1つか2つを同じ日にできればもっと短い期間で作ることも可能です。
 1日の診療時間は長くなりますが、何度も来るのがつらいとお考えの患者さんや遠方から来られる患者さんの場合にたまにそのように希望される人がいらっしゃいます。

 また、上か下かどちらかの一部分だけの小さめの入れ歯の場合には、型どりしたその日にかみ合わせもとれるので、その次の来院日に出来上がって完成セットも可能です。
 入れ歯を作るスケジュールは、患者さん自身の予定もありますでしょうし、こちらの予約の空き状況もございますので、一概には言えないのですが、だいたい1週間に1回の診療を3~5回でできるというのは普通です。そして、そこから調整期間に入っていきます。



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保険の入れ歯でうまくいく人いかない人

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 多くの方がまず保険の歯科医院で入れ歯を作られているかと思います。その入れ歯でぴったりしてうまく使っている人は、非常に良い先生に出会ったと言えると思います。反対に、なかなか保険で作ってもらった入れ歯がうまくいかないという話もよく聞きます。この違いはなぜでしょうか?

 それには2つ原因があります。当たり前なのですが、1つは歯科医師、もう1つは歯科技工士の問題です。
 歯科医師について言いますと、入れ歯というのは、すごく単純に言うと、歯型の型どりと上下の噛み合わせ、この2つが重要です。この2つが正確であれば、まずもって良い入れ歯になると言えます。ですから逆に言うと、この2つが良くないと、なんらかの不都合が起こってきます。
 そして、歯科技工士について言いますと、歯型通りに変形なく入れ歯をつくれるかどうか、ということが重要です。
 私は保険の歯科医院で働いたことがないので、現実の医院での処置など知りませんが、保険を扱う歯科技工所で働いたことはありまして、それは今私が作っている作り方とはかなり違うものであります。
 1日に30~40個くらいの入れ歯を10人の歯科技工士で作っていました。流れ作業で工程のある部分を作業して同じような入れ歯を次々と仕上げていました。
 1日で入れ歯を仕上げるというのは、変形する可能性が非常に高くなるので、私は今はやりません。
 入れ歯で使うプラスティックの材料は最低でも一晩は冷まして固めるというのが基本だと思っています。ですが歯科技工所では多くの入れ歯を作らないといけないので、現実問題としてその日で仕上げないと難しくなります。
 そのような意味で入れ歯が変形しやすいという面は多少あるかと思います。

 ですから、型どりと噛み合わせが正確なこと、そして変形がないのであれば、保険でも良い入れ歯は十分にできていると思いますが、実はこの3つが非常に難しいことでもあります。
 『型どりは2度同じ型はとれない』と言われるくらい不安定なものです。
 なぜなら歯ぐきは非常に柔らかい粘膜ですから型どりをするたびに毎回形が変わるからです。歯も360度立体的なものを寸分の狂いもなく同じ型をとるなんて不可能です。
また、噛み合わせもいつも同じ噛み方で患者さんがかんでくれるわけではありません。歯医者さんでかんだ位置と、普段の生活でかんでいる位置が異なれば、なんとなく合わない入れ歯になってしまいます。どれも入れ歯作りに欠かせない、非常に奥深い難しい問題です。

 そして歯科技工士もこれまでの経験からよほど丁寧に予測して作らないとまずスムーズに口に入って、ピッタリする入れ歯はできません。ほとんどの入れ歯がドクターの調整なしで患者さんの口の中に入ることはないでしょう。
 1本の差し歯や詰め物ならば、全く調整なしで完成できる場合も多々ありますが、入れ歯で調整なく入って、噛み合わせの調整などもないというのは全くないと言っていいと思います。
 歯科技工士は調整なしの入れ歯を目指して作るのですが、なかなかそういうわけにはいかないです。ひとつの目安として、30分も調整にかかる入れ歯でしたら、基本的な部分がどこかおかしいと思っていいと思います。先生か技工士かどちらかの問題です。

 自由診療ではまず型どりを精密にとるため個人の型どり用器具を作って2回型どりする場合が多いと思います。
 この点で保険よりも精密な型がとれます。そして、噛み合わせの採り方はドクターによって千差万別で一定していません。技工士としては、その先生のやり方を理解してなんとか慣れてうまく調整するしかないと思います。

 最後に入れ歯の調整ですが、これは保険では月に1回くらいしか調整料金が認められていないようなので、これではとてもピッタリ合った入れ歯の調整することは不可能かと思われます。自由診療でしたら、患者さんが納得するまで何回も調整してもらえるものではないでしょうか。その点は保険と自由診療の大きな差だと思います。

 1回で保険の入れ歯でうまくいった人は、かなりラッキーな人だと思います。あるいは、患者自身が乗り越える適応力の高い人だとも言えます。日々の診療でいろいろな入れ歯を見てきまして、当然保険の入れ歯もよく見ますが、もっとこのようにしたらこの入れ歯は快適になるだろうなと思うことは多々あります。
 ただ、保険のドクターはそこまで対応していられない状況もあり、技術的に技工士でないと対応のできないところも多いので、仕方がないかもしれません。

 なかなか安くてピッタリした良い入れ歯はないと考えていいかもしれません。そして入れ歯に力を入れて取り組んでおられたり、専門的にやっている歯医者さんの方が比較的いいかと思います。
 保険の入れ歯が主体の歯医者で自由診療の入れ歯を作っても、技術ややることは同じなので、結果がどうなるか不安だとも思います。



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入れ歯を作る歯科技工士が立ち会ってくれるのか

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 当医院では、入れ歯専門の歯科技工士である私が常駐していますので、必要な時にはすぐにドクターに呼ばれて立ち会っております。
 かみ合わせや歯並びなどは当然、作り手の技工士として非常に重要な要素ですし、良い入れ歯を作る責任がありますから、むしろ厳しい目で観察させていただいております。

 実際に歯を並べるのは私ですし、歯並びを修正するのも私ですので、集中して立ち会いさせていただき、できるだけ患者さんに負担をかけない時間と回数で、口元にぴったり合った歯並びに仕上げるように神経を使っております。
 短時間で結果を出すのは結構大変な作業ではありますが、普通の技工士では味わえない充実した経験を毎回毎回させていただいております。
 直接的に患者さんと触れ合えて、患者さんの口の中も見られて、口元も顔立ちも全部見たうえで入れ歯を作ることができるというのは、技工士としましては本当にありがたいものです。もちろんプレッシャーもありますが、一般的な型取りした型だけで作る入れ歯とは一味違う入れ歯に作り上げさせていただきたいと考えております。

 入れ歯に限らず、差し歯やブリッジの仮歯も作っておりまして、こちらは歯の色や形が最も大切になるかと思います。
 女性の患者さんの多くは歯の見た目の審美性をとても重要視されますから、仮の歯とはいえ、最終的な本歯にできるだけ近い形をお作りしています。こだわりが強い人の場合には何度も何度も修正して作り直すこともありますが、最終的に出来上がった差し歯やブリッジに満足された時には、仮の歯だけお手伝いしたとはいえ、非常にうれしいものです。

 私は入れ歯専門ですので、差し歯やブリッジの最終的な技工物は、その道のスペシャリストに作っていただいております。仮の歯ではとても表現できない、何とも言えない美しさが最終物にはございます。



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普通の歯医者さんで入れ歯がうまくいかない理由

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 普通の歯医者さんで作る入れ歯がイマイチうまくいかない理由の最大の原因は、そこの歯医者さんがもともと入れ歯にくわしくないか、あるいは患者さんの症例が極度に難しいかだと思います。それ以外は、きちんと入れ歯を作れば、それほど難しいものではありません。

 まず、歯医者さんが入れ歯にくわしくない理由としては、学生時代から入れ歯を作ったり調整したりするための質の高い授業というのがあるわけではなく、歯医者さんになってから徐々に先輩の治療方法を見ながら、覚えていくというだけだからです。専門的に質の高い教育を受けて腕を上げていくというようなことを、ほとんどの歯医者さんは経験しないので、その場その場で適当に調整していくような治療しかできないのです。

 簡単な症例の患者さんならば、うまくいくことが多いと思いますが、少し難しい症例の患者さんになると、トタンにどうしていいかわからないという歯医者さんが多いかと思います。わからないのに、適切に治療できるわけないですから、そのような患者さんは苦労するかと思われます。

 入れ歯というのはハグキの上に乗って機能するものなので、そんなに簡単なものではないのです。基本的には型どりを丁寧に精密に行えば、余程のことがないかぎり、ハグキにぴったり合った入れ歯は出来上がってくるかと思います。しかし型どり以上に難しいのが、上下のかみ合わせです。このかみ合わせがきちんととれない歯医者さんが非常に多いと思います。そして、このかみ合わせのとり方が千差万別で、歯医者さんによってかなりの差があります。歯医者さん一人一人で違うといってもいいかもしれません。

 かみ合わせのとり方が、このように千差万別分かれている原因として、患者さんのかみ合わせが安定していない人がいるからということも言えます。とられる方が安定していないために、とる方も安定したかみ合わせがとれないという状況です。そこで、その患者さんにうまく合ったかみ合わせをとれるのが、素晴らしい歯医者さんということになるかと思いますが、それには理論よりもさまざまな失敗を重ねた経験からくるセンスがとても重要かと思います。

 単に理論だけで同じやり方でやろうとしてもうまくいかないことが多いです。一人一人の患者さんに合った形でかみ合わせの取り方も変化させながら応用してとっていくことも大切かと思います。

 このかみ合わせが間違っていると、歯並びが全く正しくない位置になってきますので、当然入れ歯がうまく機能しません。口の中では1ミリ歯の位置が高いだけで、すごく高く感じますので、1ミリ以内の誤差でかみ合わせをとるというのは、なかなか難しいことではあります。

 多くの歯医者さんはかぶせ物や詰め物などの差し歯の場合には、セメントで固定するので、かみ合わせも入念にとったりしますが、入れ歯ならば出来上がってからまたあとで調整すれば済むものだと思って、いいかげんなかみ合わせをとる歯医者さんも少なくないと言えます。

 入れ歯専門の歯科技工士としては、かぶせ物や詰め物も、入れ歯も同じ技工物ですから、同じようにレベルの高いかみ合わせをとってもらえるように期待したいところです。どんな技工物であれ、少しの調整だけで患者さんの口の中に入ることを目指して作っていますので、何一つ気を抜いていい部分はないという考え方で取り組んでいただけたらありがたいと思います。

 皆さんもそのような歯医者さんに出会われることを祈願いたします。



◀前ページ l 次ページ▶「入れ歯専門の技工士がいる歯医者さんのメリット」 「入れ歯を作る歯科技工士が立ち会ってくれるのか」

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入れ歯専門の技工士がいる歯医者さんのメリット

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 私は入れ歯専門の歯科医院で歯科技工士をしていますので、自分の作った入れ歯がどんな結果になるかを、日々感じることができます。これは歯科技工士としては、非常にありがたい環境で、ドクターや患者さんからの反応を直接目にすることができるのです。

 入れ歯がうまく入ったときはうれしいですし、うまくいかなくて調整が大変なときは、単純に悲しいです。
 現在ではそれほど調整の必要がない入れ歯作りができていると思っていますが、生身の患者さんの口の中にピッタリ合う入れ歯を作るためには、非常に細かい作業が必要になります。
 加えて患者さんの話す言葉にもしっかりと耳をかたむけて、患者さんがどうしてほしいのかをつかまないといけません。
 1人として同じ口の人はいませんから、すべてがオリジナルといいますか、標準サイズというものがない中で、ドクターと患者さんと一緒になって個性的で独特な入れ歯に仕上げていかなくてはならないのです。

 最近では、見た目を強調される患者さんが多いので、気に入った口元の歯並びにするために、何度も歯を並べ替えたり、作り直したりしています。そしてこの歯並びを決める時に、歯科医院で働く歯科技工士として最も力を発揮できます。
 なぜなら、患者さんの口の中に入れたり出したりしながら、何度もチェックして一番見た目の良い歯並びにできるからです。こだわりの強い患者さんの場合には、歯並びに数時間かかり、さらに家に持ち帰っていただいて、数日間じっくり確認してもらったうえで、仕上げることもあります。
 そうして最終的に、患者さんが気に入った見た目の歯並びになり、満足して入れ歯を使用していただけたら、我々としても非常に喜ばしいことです。

 通常、ほとんどの患者さんが歯科技工士のいない歯科医院で入れ歯をお作りになっているかと思います。
 それでもうまくいっている場合もあるかもしれませんが、私は経験上、患者さんの口元を見ないで歯を並べるのは、非常に難しい仕事だと思っています。
 くちびるのふくらみ具合や頬のハリ方、笑ったときのくちびるの上がり方、上下の歯の見え具合、顔全体を見たときの歯並びの印象など、数え上げたらきりがないほど、その患者さんに合った歯並びを見つけるという作業は、奥が深いものです。患者さんを直接何度も見ながら、より良くより美しく修正していくという作業がどうしても必要になってきます。

  例えば、何かの絵を描くときに、実物を目の前にして描くのと、想像で描くのでは、似て非なるものになります。
 歯並びも実物の患者さんを前にして、くちびるや頬、全体のイメージをつかみながら作ることで、美しい歯並びになります。
 また、その他にも入れ歯特有のものとして、異物感という問題があります。
これを解消するためには、まず舌の大きさや動き、頬の形、話している時や噛んでいる時の動かしている動作まで見て予測して調整しないと、うまくいかないと思います。

 技工士が、口の型だけを見て、それ以外の情報は何もないという状況で、想像して作るなんて不可能です。
 人は頬や舌なども当然1人1人違いますので、平均的に作っても異物感のある人の場合には、直接その人を観察して、経験から予測して調整していくというのが、最良だと言えます。
 まずは患者さんの言葉をよく聞いて、そこから口の中をドクターとともに観察して、これまでの経験から予測を立てて、違和感の少ない形やデザインに修正していくのです。
 この作業を何度も繰り返せば、おのずと快適な入れ歯に近づいていきます。

 このように、入れ歯の審美的な部分や形・デザインの問題などにすぐに対処できるというのことが、歯科医院に入れ歯専門の歯科技工士がいるメリットだと思います。
 他にも、ちょっと入れ歯を落として割ってしまった、ぶつけて欠けさせてしまった時の簡単な修理・修正とか、グラグラしていた歯が1本抜けてしまったので、歯を追加してほしいという時にも、歯科技工士がいれば約1~2時間でそれらの作業は終えられます。
 その日のうちに、数時間できれいに修理・修正できますので、いざと言う時でも安心していただけるかと思います。



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