|
初めて入れ歯をされる方は、とにかく何度も同じ質問をして確認されるものです。その中でも「私は入れ歯に慣れますか?」は、ほとんどの患者さんが質問されます。もちろんその裏には、「私でも大丈夫ですよね」という同意を求めている場合と、本当に不安で「大丈夫なんだろうか。」という2つの意味があるかと思います。
私は、入れ歯はその人の性格によるところが大きいと思っています。そして、変に思われるかもしれませんが、入れ歯をうまく使いこなしている人は、入れ歯をしていない私から見たら、正に神業の持ち主に見えます。
私は患者さんから「私は入れ歯に慣れますか?」と聞かれたら正直にこう答えています。
「あなたは自動車や自転車の運転はしますか?はじめからうまく乗れましたか?」「慣れたらなんということのないものでも、初めはとても難しかったはずです。初心者のころは、他人が乗っているところを見て神業だと思いませんでしたか?ところが、気がついたらなんということなく乗りこなしていると思います。また、多くの人が自転車も車の運転もしていますよね。入れ歯も同じなんです。もちろん入れ歯の経験のない私から見て、入れ歯をしている人は皆さん神業なんです。自転車や車の運転をする位に、皆さんうまくなっていくものですよ。」
そして患者さんが車をよく運転している人なら、「今まで車を使って生活していたけれど、今日から車が使えなくなると想像してください。確かに不便です。しかし自転車は使えると言われました。このときもう車が使えなくて、嫌々ながら自転車を使うのか、自転車があるからまだ何とかやっていけるという積極的な気持ちで使うのかによって変わってきますよね。入れ歯の慣れもこれと同じなんですよ。むしろ、これしかないと覚悟を決めて、一ヶ月で乗りこなしてやるくらいの気持ちの人は必ずうまくいきますよ。」
「私は自転車には乗ったことはありませんが、乗り方を教えることは出来ると考えてください。実際、路上に出ていろいろ体験して実際うまく使いこなせるようになるのは、あなた自身の方が良くわかるはずです。ブレーキが緩んだり、チェーンが外れたら来てください。そのときには私の方が修理は上手ですよ。」 |