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2017年2月17日

入れ歯で繊維質のものがうまくかめない

入れ歯を作った患者さんから、少し繊維質の食べ物がかみにくくなってきたと言われることがあります。

それまで問題なくかめていたものが、かみにくくなってきたので、入れ歯に何らかの変化が起こったのだろうと、よくよく入れ歯をみますと、入れ歯の歯のかみ合わせの部分が平らになっていたり、すり減っているということがやはり多いです。

それで先生の指示で入れ歯の歯のかみ合わせの部分を、元の歯の状態に彫り込んでいきます。繊維質でもすり切りやすいように、凹凸をつけて、しっかりと溝を作っていきます。

そうしましたら、だいたいの患者さんは、次回来院されるときに、食べやすくなりましたというご返事をいただけています。

中には、これまで数回そのような処置をしてきて、入れ歯の歯自体がすり減って短くなっている患者さんもいらっしゃいます。

そういう場合には、入れ歯の歯自体を入れ替えないといけないので、時間も費用もかかるのですが、かみ合わせが低くなった状態のままでいるのはよくないですので、歯の交換をされたほうがいいと思います。

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奥歯に入れ歯をするべきかどうかのご相談

奥歯がなくなったので、入れ歯をするべきかどうかのご相談はよくいただきます。
ドクターによる初診を受けて、実際の歯の状態を見せていただかないとないと何とも言えないのですが、奥歯は歯の中でも、大臼歯と言われて、一番力がかかる歯ですので、何らかの処置をするほうがいいのは確かだと言えます。

そのまま放置していて問題ない場合もあるでしょうが、それまで大きな力を支えていた大黒柱のような歯ですので、その力が前後の残った歯に余計にかかってしまうと、残った歯にダメージを与えることになります。すると、次々に弱っていくことも考えられます。

1本の歯の処置をまちがったために、2本、3本とドミノ倒しのように歯を失っていくことも考えられますので、一度しっかりと診察を受けていただき、早めの対応をされたほうがいいと思います。

ドクターによる診断をもとに、入れ歯にするかブリッジにするかは患者さんがお決めになることです。
入れ歯専門の技工士としましては、まずは入れ歯を試されるのをおすすめしますが、それにはいくつか理由があります。

1つは、抜けてしまった前後の健康な歯をわざわざ削ってまでブリッジにするのはもったいないということ。

そして、2つ目は、今では入れ歯でも違和感の少ない入れ歯が作れますので、使い慣れれば入れ歯を入れているのも忘れるくらいになるという点です。

3つ目は、入れ歯は口から外に出してきれいに洗浄できますし、残っている前後の歯もハミガキしやすくなってきれいに保てるので、健康な歯のままでいられるということです。

歯は、治療して削って、人工物をセットすればするほどリスクが増えていきます。
天然の歯と人工物の境目は100%密閉されているわけではなく、時間とともに劣化してケアが悪ければ、虫歯や歯周病につながりますので、健康な歯をわざわざ削って人工物をセットするのは、良くないとは思います。

ただし、入れ歯の弱点は、かむ力が弱いという点です。
ブリッジは前後の歯を削ってセメントで3本分の歯を固定するので、かむ力は強いです。
自分の歯でかんでいるのに近い状態になると思います。

ですので、強い力でかむことを、最大に優先するのであれば、ブリッジの方がいいと思います。あるいは、インプラントもありますが、それはあまりおすすめしません。

ですが、それほど強くかまなくてもいいし、前後の歯まで削りたくないという人は、入れ歯をおすすめします。入れ歯でもかめないわけではなく、ブリッジよりも弱いだけですので、使い慣れれば十分に食べ物はかむことができます。

ただ、保険診療で作る入れ歯は、実は注意が必要です。
あまり理解していないうちに、保険診療で入れ歯を作ることになって、前後の歯を入れ歯用に削られたと言って泣いて訴えに来る患者さんは結構多いです。
保険診療で作る入れ歯の場合、入れ歯をしっかりととめるために、前後の歯を削ることは普通にあるからです。

当医院の入れ歯や他の自由診療の入れ歯であれば、前後の歯を削らないで作ることも可能です。そのほうが残っている歯にいろいろな面でリスクも負担もかかりにくいと思います。

まとめると、まずは入れ歯を使われて、その際に不具合があり使っていけないというお気持ちがあれば、次に歯を削ってブリッジにする方法をされたらいいかと思います。

入れ歯を一度作られますと、入れ歯独特の良さも悪さもわかります。
その経験は、将来的に見ても良い経験になると思います。
これ以上自分の健康な歯が悪くならないようにしようという意思もきっと生まれてくるでしょう。

入れ歯からブリッジはできますが、ブリッジから入れ歯にはできないので、先生と相談されて、最終的にどちらか決められたらいいかと思います。

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プライベート歯科横濱
院長 脇田一慶

院長 脇田一慶

医院サイト:
https://www.ireba-yokohama.com/

入れ歯治療は、歯科治療の多様な診療技術が盛り込まれた、いわば歯科治療の真髄ともいうべき分野です。私は、研究者として入れ歯や歯科治療について知り尽くしていると自負し、将来を見据えた価値のある入れ歯治療に取り組み、現在も日々研鑽し学び続け、常に最善の治療をご提供できるように努力しています。

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