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コラム

 今回は「インプラントはどういう場合に選ぶべきか?」というお話です。

 当医院では基本的にインプラントはおすすめしておりませんが、リスクを了解いただいた上で裏メニューとしてインプラントをやらざるを得ない場合があります。その際、短期的に見てインプラントで良かったのかもしれないと思われるケースもありますので、大ざっぱにですが、インプラントを選んでもやむを得ないという人についてお話させていただきます。

 まず重要なのは患者さん(インプラントをやろうと考えている人)のインプラントに対する正しい理解力が必要だと思います。

 インプラント治療に失敗はつきものです。その失敗を最小限にする努力を歯科医師がすることは当たり前ですが、それでももし失敗したらという最悪の状況を「想定できる人」と、「想定できない人」。さらにもうひとつは「想定しない人」。この3つのどの部類に入るのか各自考えてみてください。

 当医院では「想定できる人」にしかまずインプラントの話はしません。言い換えると、「想定できる人」でなければやってはいけません。


 後の2つはインプラント治療を簡単に考え過ぎているため、例えばインプラントは一生、その治療をした歯医者さんと縁が切れないものであることや、不具合があっても他で治療してもらえない可能性があることや、維持するためのコストがかかること、万が一寝たきりになったらどうするかなど、リスクに対しての想像力が乏しいため、自己責任部分があることを理解できない方だと思われます。

 もし万が一失敗した時にはいわゆる元通りにすることができないどころか、確実にインプラントにする前より悪い状態になってしまいます。失敗しようと思って取りかかる歯科医師はいませんが、失敗した後、どうやって責任をとれるのか?これは私でも考えただけで怖くなります。

 道徳、倫理観の欠如した先生なら簡単です。「想定外でした」「今まで起こったことのないケースです」などと言い、つまり「不可抗力です」という説明で終了です。ただ本当にみなさんこれで納得できるでしょうか?もし初めに、ありえないけれども想定しておいて、それを了承したのであれば、患者さんにもその責任の一端はあると私は考えます。というよりその同意と信頼関係がなければできない治療です。インプラントはそのくらいリスクのあるものと覚悟を決められる方でなければできないものなのです。

 その上で、20年先にお口の中がどのような状態になっているか、きちんと把握できること。これは歯科医師がある程度の幅を持って想定して、説明しなければなりません。その場しのぎで処置したインプラントが、返って次の治療の妨げとなってしまっていることが少なからずあるからです。

 正直私なら少なくともその患者さんと2年以上のお付き合いがなければ、予測すら立ちませんのでやりません。きちんとした根拠ある予測とは、来院してすぐレントゲンやCTを見て「はい。大丈夫です」などと軽々しく言えるものではないのです。その程度でインプラントに踏み切れば失敗があるのも当然ではないでしょうか。

 結論として、当医院では

・インプラントのリスクを十分に理解されていること
・付き合いが2年以上であること
・入れ歯も使えるが、やはりインプラントを捨てきれず1年以上迷っている

この3つがクリアーされなければインプラントのお話すら難しいと思っています。



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