総入れ歯でも定期的なメンテナンスは必要

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総入れ歯でも定期的なメンテナンスは必要

入れ歯専門技工士の関戸です。

 

最近、上下総入れ歯の患者さんの中で数名の方が、それぞれ半年~1年のメンテナンスに来院された際に、皆さん、入れ歯のかみ合う面のすり減りが大きいので、かみ合う面の修正を行うケースが重なりました。

 

当院ではかみ合う面がすり減った時に、追加して元の高さまで戻す作業を、定期的にメンテナンスに来られている患者さんには無料で行っていまして、だいたい1時間程の作業と細かい調整を行って、入れ歯を長期間維持していけるように取り組んでいます。

 

総入れ歯の患者さんの多くが、もう歯が1本もなくて、歯ぐきだけになったので、定期的なメンテナンスに通う必要がないというお考えの方もいらっしゃいますが、入れ歯のかみ合う面というのは、天然の歯や差し歯のような硬い素材ではなく、プラスティックでできていますので、毎日3回食べて半年~1年を過ごしますと、どうしても部分的に歯がすり減ってきます。

 

ハサミや包丁のように切れ味がなくなれば、そろそろ研がないといけないと気づけるのですが、入れ歯の歯のすり減りは非常にゆっくりであり、日々使用している感覚で特に異常がない場合には、すり減っていることにほとんど気づかないのです。

 

定期的なメンテナンスに来ていただいて、私どもの方で入れ歯を観察したり、チェッしたりしてどれくらいすり減っていて、どれくらい元の高さに戻したほうがいいかがわかってきます。すり減ったまま使っていても大事になるわけではないかもしれませんが、気づいたときには、歯ぐきを痛めていたり、かみ合わせの位置が大きくくいちがうような状態になっていることもあり得ます。

 

また、メンテンスで大切なことのひとつに、入れ歯が歯ぐきにしっかりフィットしているかどうかを確認するということがあります。入れ歯と歯ぐきとの間に空間ができると、その空間部分の歯ぐきはしっかりと圧力を受けていないので、歯ぐきが急に痩せてくることがあります。体は使わないと年齢とともにどんどん弱って退縮していく傾向になりますから、歯ぐきも体の一部であり、しっかりとかんだ時の圧力を受けてこそ、長期的に良い状態の歯ぐきを維持しやすくなります。

 

さらに、かみ合わせがすり減ってズレてしまったかみ合わせの状態で使っていると、歯ぐきを弱めたり傷めたりすることがよくあります。そうなると治るまでにまた時間がかかりますし、その間長期間痛みが生じて、食べにくいつらい生活が続きますので、お困りになると思います。

 

入れ歯は、金属やプラスティックでできていますので、細かいヒビや欠けも生じている可能性は高いです。それも早めに修理・修正をしておけば、より長くより快適に使用していくことにつながりますし、ぜひとも健康な状態を維持したままで使っていっていただきたいので、面倒くさいかもしれませんが、総入れ歯の患者さんも、必ず定期的なメンテナンスに通ってください。