2025/08/12
入れ歯専門の技工士 関戸です。
歯やブリッジがグラグラしてきて、そろそろ歯を抜いて入れ歯になるかなと思われている患者さんは結構いらっしゃると思います。
その悩んでいる期間が長ければ長いほど、歯を抜いて入れ歯にするときに、ちょっと不都合がことが起こる可能性が高まります。
入れ歯は歯を抜いたあとのハグキの上に人工の歯を作って入れますので、ハグキができるだけしっかり残っているほど安定した良い入れ歯に仕上がります。
長期間悩まれている間に、歯周病でハグキがどんどんやせていくと、歯を抜いたあとのハグキが良い状態ではなくなりますので、良い入れ歯に仕上がりにくくなるのです。
悩まれているならば、早めにどうすべきかを歯科医師に尋ねてすすめていくのがいいと思います。
入れ歯だけは、入れ歯を作ってから、他の歯が悪くなって治療や抜歯になったとしても、今使っている入れ歯に加工して追加したり修正したりできますので、とても便利なものだと言えます。
またインプラントをされている歯が何本かあったとしましても、別段問題なく、入れ歯を作ることができます。基本的に、どんな治療をされていてもいいですし、歯がたくさん弱ってグラグラしていたとしても、そのうえで、患者さんに合ったサイズの入れ歯を作って使っていただきながら、調整もしやすいですし、いろいろな工夫をしてより使いやすいい形に変更していくことも可能となります。
ブリッジやインプラントになると、ほとんど歯科医師にまかせるしかないような状態だと思いますが、入れ歯に関しては、歯の形も歯並びも患者さんの好みに合わせることができますし、かなり自由にお作りすることができます。
出っ歯だった患者さんを、出っ歯ではなく、標準的な歯並びに変えられますし、その反対の、受け口で反対咬合と言われるかみ合わせになっている患者さんでも、ごく普通の歯並びに変えることができます。
日本人は比較的に受け口気味の人が多いので、上の前歯よりも下の前歯が目立っている患者さんもたくさんいらっしゃいます。その方をむしろ上の前歯が強調されているような歯並びに変えて入れ歯をお作りしますと、まるで人生が変わったというくらい喜ばれることもございます。
特に女性の患者さんにとっては、前歯というのは特別な思いをお持ちの方も多いですので、患者さんのそのような思いをじっくりお聞きして、確かめて、納得していただける入れ歯作りをするように、心がけています。
ご自身が今、歯がグラグラだとか、インプラントがあるからとか、いろいろ気になっていらっしゃる点はあるかと思いますが、入れ歯は広く対応できるとても便利な治療法でありますので、あまり不安になられないで、入れ歯を作るということが心の中でだいたい決まっていらっしゃる場合には、早めの対応がおすすめではあります。入れ歯に関してはハグキがとても大切ですので、このハグキがまだ良い状態でできるだけ作りたいというのが、作り手の技工士の本音であります。
総入れ歯でも定期的なメンテナンスは必要
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