2025/08/25
入れ歯専門の技工士 関戸です。
「最初は入れ歯がピッタリしていたけど、今ではピッタリしないで、だんだんゆるくなってきた。」
入れ歯を使っている方の中でこのようなご経験をされた患者さんは結構多くいらっしゃるかもしれません。
この場合、原因はさまざま考えられますが、一番多い項目としまして、入れ歯のハグキに触れる部分が合わなくなってきたということが挙げられます。
これは、入れ歯の床の部分とハグキとの形が変わってきたわけですから、再びピッタリ合うようにプラスティックを追加して裏打ちしなくてはいけません。専門的には『リベース』と言うのですが、入れ歯のかみ合わせに大きな変化がなければ、比較的簡単に修正することができます。
ただしひとつ気をつけないといけないのは、かみ合わせが合っていないのに、このリベースという作業を行うと、入れ歯が台無しになってしまうということです。かみ合わせがズレたまま、あるいは、しっかり噛んでいない状態で裏打ちをしてしまうと、食事をしたときに、痛みが出ることもあるかもしれません。
それほど難しい作業ではなくても、慎重に行う必要があります。これがうまく行けば、最初に入れ歯を入れた時のように、ピッタリした状態で入れ歯を使うことができます。
ところが、患者さんの中には、入れ歯がピッタリしていない、あるいはゆるいままなのに、そのままの状態で放置したまま長期間過ごされる方もいらっしゃいます。
このような状態で長期間放置しますと、ハグキと入れ歯との隙間がさらに大きくなって、「ハグキが下がってくる」という状況になってしまう可能性もあります。特に、部分入れ歯の場合が注意でして、部分入れ歯は銀色の引っ掛けのようなもので残っている歯にしっかり固定されているかと思います。そのため、ハグキと入れ歯との隙間をそれほど感じないで食事ができてしまうので、気付いた時には、「かなりハグキが下がってしまっていた」という症例もよくあります。
総入れ歯の場合には、歯がなくてハグキだけの入れ歯ですから、「ハグキが下がってきたりしたら」、患者さんがすぐに気付きやすいです。入れ歯がガタガタしたり、落ちやすく、動きやすくなったりしますので、変化に気付きやすいのです。
反対に、部分入れ歯の患者さんは、入れ歯がハグキにピッタリ合っているかを意識的に見たほうがいいかと思います。入れ歯はハグキの山がしっかりあればあるほど、安定した入れ歯になりますから。
同じ入れ歯であっても、部分入れ歯と総入れ歯とでは、生じる現象も処置の仕方も異なってきます。そのうえ、患者さんの個人差も大きいので、患者さんの状態に合わせて適切な処置を行わないと入れ歯を台無しにしてしまうことにもつながりますので、注意が必要になってきます。
入れ歯は幅広く対応できる治療法です
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