総入れ歯の患者さんの注意点①

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総入れ歯の患者さんの注意点①

技工士の関戸です。

 

総入れ歯の患者さんというのは、上のアゴか下のアゴのどちらか、または両方とも、歯をすべて失った人の入れ歯になります。ただ、歯の根っこの部分だけ残っている人もいるかと思いますが、アゴを入れ歯ですべておおって、全体的な入れ歯になった場合を、総入れ歯と呼んでいます。ご自身の天然の歯が1本もない入れ歯になります。

 

総入れ歯になりますと、もう歯が無くなったから歯磨きはしなくてもよいと考えがちですが、実は、ハグキを健全に保つためにも、歯ブラシでハグキも磨いてほしいのです。磨くというよりもさする程度でも結構ですから、刺激を与えてほしいのです。そして、ハグキにぴったり合った入れ歯を作って、しっかりと食べ物をかんでいただきたいです。

 

ハグキに合っていない入れ歯を使用し続けると、合っていない部分のハグキがだんだんとなくなって、ハグキの山が低くなっていく可能性があります。そうしますと、入れ歯が動く原因にもなり、入れ歯でうまくかめないということにつながってきます。

 

ハグキの山がしっかりとあって、そのハグキが引き締まっていると、入れ歯がとても安定してくっつきます。患者さんの中には、来院されたときもうすでに入れ歯の山はなくなっていましたが、ハグキの表面が非常にしっかりしていたので、ハグキの山の低い入れ歯でもぴったりくっついて生活されている人がいます。

 

山があればさらによくなりますが、鍛えられた引き締まったハグキでもぴったり合った入れ歯が作れます。そして、ハグキを引き締めるためにはどうすればいいかと言いますと、歯ブラシのブラッシングもありますが、しっかりと食べ物をかんでハグキに適度な圧力を加えていくということです。

 

かむ力は60kgと言われていますので、その力でしっかりかんでハグキを鍛えていけば、ハグキはかなり強くなり、入れ歯もしっかり安定したものとなります。

 

ハグキがしっかりするまでは、多少の痛さや食べにくさもあるだろうと思いますが、自分自身で自分に合った道具にしていくぞという意気込みで入れ歯を使っていき、最終的に自分のものにしていってください。それまでのお手伝いをわれわれが行っていきます。

 

総入れ歯がとても痛い時には、必ず調整をしないと、ハグキが痛すぎて入れ歯が入れられないという状態になってしまいます。そうなると、1週間以上使えなくなりますので、痛くなり過ぎる前に入れ歯の調整には行ってください。

 

少し痛いけど気持ちいいくらいの圧力でかんでいくと、ハグキは強くなっていくかと思います。総入れ歯の場合には、特にハグキだけで入れ歯を支えていますので、土台となるハグキを整えていくというのは、とても大切です。

 

ある段階まで進むと、入れ歯は落ち着きますので、それまでは少し大変な時期もあるかと思いますが、ぜひ乗り越えてください。