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2016年3月25日

危険な入れ歯①

現在 いろいろな入れ歯が開発されて、患者さんはどれを選んだらいいのか、悩まれているかと思います。

入れ歯は全般的に、うまくいかなかった場合でも、インプラントほどひどい状態にはならないでしょうが、危険な入れ歯で歯を失ってしまうことはあります。

それはどういう場合かと言いますと、残っている歯にガチガチに固定されている入れ歯をお使いの患者さんの場合が多いです。

歯はもともと単独で樹木のように根をはっていますので、その上に人工的につながった引っ掛けやかぶせ物でガチガチに固定されて、そして、歯のない部分でガンガン食べると、健康な歯はかなり動かされてしまい、いずれ抜けるような結果になっています。

特に1本の歯に大きな負担をかけている入れ歯の場合には、早い段階で負担をかけてきた歯がダメになる傾向が高いです。

ですので、あまり強い力をかけないで、少しゆとりのある入れ歯のほうが長く使えるように思います。

コーヌステレスコープというような入れ歯や、保険の入れ歯に多いクワガタの角のような引っ掛けのバネは、ほどよい力で維持されていればいいのですが、だいたい強過ぎる場合が多いので、残っている歯をダメにしていくように思います。

これは私だけの意見ではなく、入れ歯を専門とする有名な技工所の人たちがみなさん口にすることで、ドクターはしっかりと固定することを求める傾向が高いのですが、それでは歯に負担がかかりすぎるので、もう少し弱い力でとまっている入れ歯が一番おすすめだと言われます。


ですから、できるだけ少ない負担で作られた入れ歯が残っている歯にとっては最善でしょうし、使われる患者さんも締め付けが少なくて、楽だろうと思います。

保険診療ではそのような入れ歯は作れないかもしれませんが、長い目で見て、安心して使える入れ歯を使いたいというのは、みなさんが望まれることだと思います。


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2016年3月10日

私の専門は・・・

 先日、取材の中で「先生のご専門は?」と聞かれて、「一般歯科」ですかね。と答えましたが、正直なところ、 数ある歯医者の中で私の売りにしているのは、私が「分子生物学を専門とする歯科医師」であることだと思います。
 
 一般的にはそんなものが専門で歯の治療になんの役に立つのでしょうか?と言われそうなところですが、この分子生物学はすべての医学(病理、免疫、解剖、生化学、薬理学など)、生物学の分野でオールマイティーに通用する専門と言えます。逆に言うと、分子生物学を知らずして現代の最先端の医療は語れないと思います。
 ちなみにiPS細胞をはじめとするノーベール賞受賞の山中先生なども分子生物学を専門としておられます。

 ではこの学問は一体なんぞや?ということなのですが、文字通り、分子のレベルで生物の現象をとらえましょうという学問です。遺伝子などもこの範囲になります。

 皆さんは「空気」と言われても目に見えないものでしょうが。分子の目で見ると、酸素分子、窒素分子、水分子などが真空中を高速でポンポン舞っている状況が見えています。空気は何も見えませんが何もないわけではないのです。ですので分子の目で見ると、空気から水ができても何ら不思議はありません。
 また空気から炭水化物が合成できる可能性はあっても、鉄や、金が取れることは間違ってもないことは実験をしなくてもわかるのです(このくらいならついてこれる方も大勢いると思います)。

 そこで、これと似たような話で、この分子生物学の目で見ると、例えば、TV、雑誌などで言われている歯の再石灰化などは私から言わせると正直「ない」と言い切れるものなのです(細かい定義では「ある」としてもいいかもしれませんが、素人が期待するような目に見えて歯の欠けたところが修復されるということはありません)。

 なぜなら歯の主成分である「リン酸カルシウム」は読んで字のごとく、リン酸とカルシウムの結晶なのです。再石灰化ではこれが作られるということなのですが、結晶内の「リン」と「カルシウム」は結合する数も配置も決まってます。適量もあるのです。さらにたとえカルシウムとリンが口腔内に多量に存在したとしても、触媒なくして人体の体温で合成されるような代物ではありません。強いて言えばカルシウムのイオンの出入りくらいはあるでしょうが、そんな取るに足らない再石灰化では臨床では使い物にならないでしょう。

 また逆に考えてください。皆さんが考えるような再石灰化で初期虫歯が治るなら、リン酸カルシウムが自動で合成される現象が起これば、歯は永久に大きくなっていくはずです。カルシウムと何かの化学物質で歯の再石灰化が起こるとするなら、リン酸カルシウムがどんどん作られていけば際限なく大きくなって歯石のようになっていくはずです。では大きくならないのはなぜなのか?理論に矛盾が生じるのではないでしょうか。つまり再石灰化はないということなのです。
 さらに付け加えると、歯の表面には細胞がありません。細胞がないのに自動的に再石灰化をコントロールしている仕組みが説明できないのです。

 言い換えれば、材料さえあれば自動で合成されるという理屈は、大工さんがいないのに木材だけあれば自動的に家ができると言っているのと同じことになるのです(話が難しくなってごめんなさい)。
 
 「じゃあ先生はリカルデントの発見者エリック・C・レイノルズ教授より偉いんですか?」と小学生チックな質問をする人のために教えておきましょう。
 
 彼がこのデータを発表した雑誌は、私なら大学院生の時でも、教授から投稿NGと言われる雑誌です。失礼ながらレベルが低いという理由だと私は解釈してます。
 データに自信があればもっとレベルの高いところに投稿したと思います。当たり前ですが、本当に虫歯が治る再石灰化を証明できる論文なら、少なくとも「ネイチャー」「サイエンス」クラスに載せないと割に合わないでしょう。

 エリック先生の実験デザインでは「再石灰化が示唆される」程度で、実験から導き出される結論には、まだ他の見解も考えられる余地があるということです(本人もきっとわかってると思います)。私が考えただけでも追加で確かめてもらいたいことが山ほどあるのです。
 
 ただしこれと商品化はまた別物ですので、リカルデントガムを悪く言う意図はないので念のために。おいしいガムです。

 しかし、テレビに出ているから、歯科では多数の意見だから、有名な人が言ったから正しいはず!というのは分子生物学を専門とする立場の歯科医師としては到底承服できない記事も多数あるのです。

 分子生物学は難解な学問ですが少しでも理解できれば、世界が違って見えます。私などは端くれですが、それでも知る前と知った後では歯の世界は違って見えております。

 その専門家の立場から最後に一言。高額な自費の歯の治療を勧められた時、本当にそれが必要なのかどうかもう一度考えてください。
 健康に問題ない限り、体を修復するための材料はご自身の体にすべて備わっていることも覚えておいてください。余計なものを取り除くだけで、基本的には治ります。
 歯の表面は細胞のない特殊組織ですので、一度壊れたら再生しません。人工物で再生しないと治らないのです。ここが丁寧になされるか、そうでないかの違いは、その歯科医師の仕事への責任感だけだと思います。自由診療の先生だから腕が良いは大間違いです。

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プライベート歯科横濱
院長 脇田一慶

院長 脇田一慶

医院サイト:
http://www.ireba-yokohama.com/

入れ歯治療は、歯科治療の多様な診療技術が盛り込まれた、いわば歯科治療の真髄ともいうべき分野です。私は、研究者として入れ歯や歯科治療について知り尽くしていると自負し、将来を見据えた価値のある入れ歯治療に取り組み、現在も日々研鑽し学び続け、常に最善の治療をご提供できるように努力しています。

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