上だけ総入れ歯の人
下のあごはすべて自分の歯あるいは、治療してブリッジやかぶせ物・詰め物が入っている人で、上あごだけ歯が1本もなく、ハグキだけの総入れ歯の患者さんはたくさんいらっしゃいます。
この症例の患者さんは、総入れ歯の中でも入れ歯が作りやすいことが多いです。その理由としましては、あごは上あごではなく、下あごが動きますので、いろいろな動きをする下あごに自分の歯がすべてありますから、上下のかみ合わせが非常に決まりやすくて安定しやすいのです。
問題となるのは、上のハグキの状態が弱いか、ハグキの高さが低いかどうかというくらいでしょう。ハグキが弱く低いと、やや入れ歯のくっつきが弱くなりますので、工夫して歯並びや調整を考えなければならないというところです。
上下総入れ歯のところでも書きましたが、ハグキがしっかりしていない患者さんの場合には、ハグキを歯ブラシで刺激して引き締めていくために、ブラッシングをお勧めしています。引き締まったハグキに変わると、それだけで入れ歯とハグキのくっつきは良くなりますから、下の歯の歯みがきと同時に、上のハグキのブラッシングもぜひ続けていただきたいと思います。
また、日本人の場合、下あごが前に出ている人も多く、いわゆるあごがしゃくっているという状態になりますが、このような患者さんでも、上だけの総入れ歯の患者さんの場合には、それなりに見ためのいい入れ歯を作ることができる場合が多いです。
下あごの出具合にも寄りますが、入れ歯はご自身の歯ではなく、作り物の歯ですので、上の前歯をもともとあった歯の位置よりもずっと前に出して作ることができます。そうしますと、あごがしゃくっているように見えにくいので、見た目にも自然に見えると言いますか、スマートに見えて、審美性が上がります。
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